西海事件について Loft 初めまして。 コラムをみながら思ったことを書きます。 KNTDSという存在を初めて知ったのですが、この記事によれば 北朝鮮の漁船はいなかったとありますが、韓国の最初の報道では 漁船はいたと報道されませんでしたか? (ちがかったかな??) 次に事件が起きた海域はいわゆるグレーゾーンで、 北朝鮮は、NLLっていうのは停戦協定にも書かれてないアメリカ が一方的に宣言した幽霊線であるといってますし、しかし一方で 北朝鮮が主張する西海軍事分界線というのも韓国、アメリカは承認 してないわけです。じゃあ、どう判断すべきなのかを考えた場合 国際法(海洋法)で判断すればどっちが侵海したのかわかるのでは? と思ったところ、どうやら国際法では北朝鮮の領海のようです。 そしたら論理的には北朝鮮に分があるのでは?と思いました。 結構報道されてない事実じゃないのかなと思います。 この内容と下のとら丸様のカキコを関連させて考えたとき未だ韓国 と日本にアメリカは協力な影響力を持っている、 世論をまた緊張へと導いてるのでは無いのかと思いました。 ============================== Re:西海事件について ふる@鶴川 Loftさんwrote > 次に事件が起きた海域はいわゆるグレーゾーンで、 > 北朝鮮は、NLLっていうのは停戦協定にも書かれてないアメリ >カが一方的に宣言した幽霊線であるといってますし、しかし一方 >で北朝鮮が主張する西海軍事分界線というのも韓国、アメリカは >承認してないわけです。じゃあ、どう判断すべきなのかを考えた場 >合国際法(海洋法)で判断すればどっちが侵海したのかわかるの >では?と思ったところ、どうやら国際法では北朝鮮の領海のようです。 >そしたら論理的には北朝鮮に分があるのでは?と思いました。 北朝鮮が国際法に基づく12海里によって主張した「西海軍事分 界線」の内側には、米軍が占領する5つの島、白※(※=令の右に 羽)島、大青島、小青島、大延坪島、小延坪島が含まれているので す。当然、この島を守るためには、北朝鮮との間に軍事境界線を引 くのが常識ですので、それが「北方境界線」です。 忘れてはいけないのは、北朝鮮と国連軍は、停戦状態です。どっち の主張が正しいかの問題ではなく、「北方境界線を越えたら、国連 軍は北朝鮮の軍事行動と判断しますよ!」と、宣言しているライン ですから、自ずと、北朝鮮の挑発行為と非難されてもしょうがない です。 ついでに、北朝鮮vs韓国+米軍ではなく、北朝鮮vs国連軍( 主体は米軍・韓国軍)の関係であることを忘れないでください。確 か、日本に今でも国連軍としての司令部は存在しますし、日本政府 と国連軍との協定で当時の国連軍加盟国艦船が、日本の港への入港 を自治体に拒否されても協定に基づき、米海軍に提供されている 基地に入港できるはずです。 ============================== Re:西海事件について Loft どうもRESありがとうございます。 >北朝鮮が国際法に基づく12海里によって主張した「西海軍事分 >界線」の内側には、米軍が占領する5つの島、白※(※=令の右 >に羽)島、大青島、小青島、大延坪島、小延坪島が含まれている >のです。当然、この島を守るためには、北朝鮮との間に軍事境界 >線を引くのが常識ですので、それが「北方境界線」です。 > 忘れてはいけないのは、北朝鮮と国連軍は、停戦状態です。 >どっちの主張が正しいかの問題ではなく、「北方境界線を越えた >ら、国連軍は北朝鮮の軍事行動と判断しますよ!」と、宣言して >いるラインですから、自ずと、北朝鮮の挑発行為と非難されても >しょうがないです。 確かに米軍が5つの島を占領しているのは事実で、そのために北朝 鮮側が提案した「西海軍事分界線」には第一、第二、第三水路があ るのでしょう。 また、国連側が「北方限界線」を超えたら軍事行動とみなすと宣言 したように、北朝鮮側も「西海軍事分界線」を超えるべからずと言 ってますので、結局はどっちもどっちじゃないのか?と、思います。 重要なのは不安定要素を残したまま残っている西海の現状をどう打 開するかで、それに積極的でない方は非難されるべきだと思います。 今月十日にも、米軍の戦闘艦船2隻が午前十時5分頃と25分頃に 北朝鮮領海に侵入したようですが、緊張を助長させる行為だと思い ます。 最後に自分は北が正しい、あるいは国連が正しいと言うことを言い たいのではなく、情報が偏っていないのか?という疑問を抱いたか らカキコしたのです。 なのでこれからは情報掲示板にもカキコしたいと思うので、よろし くお願いします。(正式な転載方法についても学んでみます。) 最後にサイード曰く、、 「今では誰もが知ってるいるように、西欧の主流をなすメディアで 、合衆国の政策やイスラエルに対して批判めいたことを語るのは、 きわめてむずかしい。逆に、アラブ民族やアラブ文化あるいは宗教 としてのイスラム教について批判めいたことを語るのは、お笑いぐ さといえるほどやさしい。」 (『知識人とは何か』平凡社、1995) ============================== Re:西海事件について ふる@鶴川 Loftさん、こんにちは > 確かに米軍が5つの島を占領しているのは事実で、そのために北 >朝鮮側が提案した「西海軍事分界線」には第一、第二、第三水路が >あるのでしょう。 > また、国連側が「北方限界線」を超えたら軍事行動とみなすと宣 >言したように、北朝鮮側も「西海軍事分界線」を超えるべからずと >言ってますので、結局はどっちもどっちじゃないのか?と、思いま >す。 ちょっと日時ははっきりしませんが、2000年の3月ぐらいに、北 朝鮮軍総参謀部(総参謀長・金英春)は、北朝鮮放送を通じた「特別 報道」で「朝鮮の西海海上におけるわれわれの領海の中に、自分勝 手に設定した米軍側の北方境界線は無効であることを宣布する」と 主張しました。 確かに、朝鮮停戦協定のどこにも「北方限界線」(NLL)に ついての言及はないようですし、一方的に設定されたもので、北朝 鮮は認めたことはないと言うのは間違いではありません。しかし ながら、停戦は1953年になされ、約40年も経過してから無効を宣言 しているのですから、火種を北朝鮮が作っていると非難されてもし ょうがないでしょう。 日本に例えれば理解しやすいと思います。北方領土は、明らかに ソビエトの不法占領ですが、それに対して日本側が、一方的に領海 を四島まで広げて、ロシア側には四島に対する水路を設定して越え たら軍事行動をみなすと宣言し、海自の護衛艦がウロウロしたら、 ロシアと紛争ものですよ。そんな馬鹿のことをする国を同盟国の アメリカだって支持しないでしょう。 > 重要なのは不安定要素を残したまま残っている西海の現状をどう >打開するかで、それに積極的でない方は非難されるべきだと思いま >す。 私見ですが、今回の銃撃戦は明らかに前回のリベンジを狙ったも のです。金正日体制は、軍隊の支持のみで成立しているような体制 ですから、自分への忠誠心を求める最良の方法は、活躍の場を軍に 与えることです。 国を立て直すには、西海の現状の打開よりも、停戦を講和に持っ ていく方が先決です。南北間で恒久的な平和状態を作れば、北への 経済投資も進みますし、送れているインフラも整備できるようにな ります。 しかし、それは北朝鮮には出来ません。準戦時体制のような国家 で初めて金体制が成り立っている現状ですから、むしろ、いつ崩壊 してもおかしくない体制を維持するために、戦争の火種を作って 危機感のみで維持している状態です。 > 最後に自分は北が正しい、あるいは国連が正しいと言うことを言 >いたいのではなく、情報が偏っていないのか?という疑問を抱いた >からカキコしたのです。 北側の発表では、韓国側が先制攻撃をしてきたと発表しています が、それを信じる人はごく僅かです。なぜならば、北の発表に対す る「検証」ができません。しかし、韓国側の発表に対してはメディ アが「検証」をすることができます。30年以上前の朴政権時代は 、韓国メディアにも報道の自由は存在していませんでしたが、今は 違います。おのずと偏ってしまうのはしょうがないでしょう。 ============================== Re:西海事件について コスモス Loftさんの御意見を補強させていただくと、 「情報の偏り」というよりは、「論調の偏り」とすべきではないか と。 米軍艦艇が進入した、という情報がどこからのものかは存じ上げ ませんが、その情報が流れる自体、「情報の偏り」にたいする中立 性はあるのではないかと。 論調そのものは、それを取り上げる新聞社の姿勢・内部検閲構造 なんか考えると仕方が無いと言えますが、論調に関しては、私ども 一般市民もこうしてネットの掲示板などで主張できますし。 良い悪いを論じるのではなく、どちらが狡猾で賢いか、というこ とを論じるのが国際戦略の醍醐味でして。時には大統領やら主席の 立場になって、イジワルな「生き残りの道」を練ってみるのも面白 いですよ。せめて不作やら自然災害が無ければ、ねえ・・・・ ============================== Re:西海事件について Loft ふる@鶴川さんRESありがとうございます。 > 確かに、朝鮮停戦協定のどこにも「北方限界線」(NLL)に >ついての言及はないようですし、一方的に設定されたもので、北 >朝鮮は認めたことはないと言うのは間違いではありません。しかし >ながら、停戦は1953年になされ、約40年も経過してから無効を宣言 >しているのですから、火種を北朝鮮が作っていると非難されてもし >ょうがないでしょう。 これについてはちょっと調べてみます。 思うことがあるけど裏付けがないので。 > 北側の発表では、韓国側が先制攻撃をしてきたと発表していま >すが、それを信じる人はごく僅かです。なぜならば、北の発表に対 >する「検証」ができません。しかし、韓国側の発表に対してはメデ >ィアが「検証」をすることができます。30年以上前の朴政権時代 >は、韓国メディアにも報道の自由は存在していませんでしたが、今 >は違います。おのずと偏ってしまうのはしょうがないでしょう。 そうですね。だいぶ韓国メディアがメディアとしての義務を果たせ るようになってきたと思います。そしてそのメディアがこの事件に 疑問を投げかけているのです。 4日付けのハンギョレ新聞WEB版は、 事件の発端が漁民の越境にあるとし、軍当局もそれを認めた、 しかしながら当初原因は北の「意図的な挑発」と主張してきた軍当 局は、それは自らの嘘を認めることとなり越境漁船に対する態度を はっきりしていないと指摘しています。 そして 「軍当局としてはこうした事実を認めた場合、窮地に追い込まれる ことになる。 まず今回の西海交戦の責任を漁民に転嫁している印象を与えるかも しれない。 また、今回の事態で各政党が厳しく対応しており、政争に巻き込ま れることも憂慮している。 その結果、軍は漁船の越境と交戦を直接結びつけることは出来ない 。」と報じています。 また平和ネットワーク、全国連合、統一連帯、韓国青年連合会、 民主労働党、民主言論運動市民連合、氾青学連南側本部、実践連帯 などの社会団体も「北の挑発」論に疑問を投げかけ、真相究明を要 求しています。 >私見ですが、今回の銃撃戦は明らかに前回のリベンジを狙ったも >のです。金正日体制は、軍隊の支持のみで成立しているような体制 >ですから、自分への忠誠心を求める最良の方法は、活躍の場を軍に >与えることです。国を立て直すには、西海の現状の打開よりも、 >停戦を講和に持っていく方が先決です。南北間で恒久的な平和状態 >を作れば、北への経済投資も進みますし、送れているインフラも整 >備できるようになります。しかし、それは北朝鮮には出来ません。 >準戦時体制のような国家で初めて金体制が成り立っている現状です >から、むしろ、いつ崩壊してもおかしくない体制を維持するために >、戦争の火種を作って危機感のみで維持している状態です。 上で疑問を投げかけているマスコミや団体などが多いと書き込みま したが、逆に「北の仕業」を声高に宣伝しているメディア及び団体 は朝鮮日報やハンナラ党などの保守言論と守旧反統一勢力です。 まさしくふるさんの述べられた30年前の朴政権時代の生き残り、 あえていうならばアメリカの御用団体とその御用新聞だと自分は思 います。 私見ではこの背後には必ずアメリカがいると思います。ブッシュ 政権誕生後、「悪の枢軸」発言等の流れから続くアメリカの極東戦 略に従い、事件が緊張と対決を助長するように利用されていると思 います。 そして日本のマスコミや風潮もそれに影響されてると思います。 朝鮮半島で戦争が起きて得するはアメリカ(注)だけだと思います。 (注)についてですが、本当の意味で得をするかはわかりません。 ただ軍事特需などを念頭に、またアジアでアメリカの覇権を維持す るためには対立状態がアメリカには必要でしょう。 また韓国国内でのF15戦闘機購入問題などを見ても、アメリカが 韓国国軍にどれだけの力を持っていて、どれだけあくどく利用して いるかが解ると思います。 ============================== 件名:北鮮の断末魔 サッカーW杯の韓国躍進に水をかけようとする,今回の黄海銃撃事件 は北鮮による綿密に計画されたものであることが韓国の軍の調査で 明らかになった。 そして忘れてはならないのは,東シナ海で我が国の海上保安庁の 巡視艇に100発以上の弾丸を打ち込んで沈んだ不審船も,これか らの引上げ作業で明らかになるが確実に北鮮の工作船である。 これらから分かることは,北鮮にいくら食糧支援をしても,「太陽 政策」などと宥和策をとっても無駄だということである。彼の国の 体制では,それらの善意は通じず,何事も猜疑心と悪意によって解 釈されるということである。 北鮮のチュチェ主義とは,社会主義ではない擬似社会主義で,それ は権力が世襲されていることで明らかである。金正日は紛れもない 独裁者であり,伝説的抗日パルチザンであるというその父・金日成 は本物ではなく,本名を金成柱という。 2000年の南北首脳会談で生まれた,一種の和平ムードは,これ ら一連の事件で吹き飛び,北鮮はその失政と世界情勢から大きく遅 れた東アジアで,経済面も含めて「一人負け」の状態から来る焦り が出てきたということではないか。 北の体制がいつまで持つか。すぐにも崩壊するであろうが,問題は その崩壊の仕方と,近隣諸国への影響である。戦争などとなったら 難民が押し寄せ大混乱になる。 恵谷 恒一 大学院生