941.恐慌に備える日本の対応



前日に米国から始まる株の下落により、世界経済は大混乱になる
可能性があると述べた。これに備えるにはどうしたらいいかを考え
よう。        Fより

日本の現状は、この10年以上の低成長の時代が過ぎて、2003
年以降、ビルの新しい建設も無くなり、本当の構造改革をする必要
がある状態になっている。メンテナンスや日常的なサービス以外の
需要はないような状態になっている。このため、建築業界のリスト
ラは今後益々、多くなる方向にある。

一方、製造業界は新規の工場も日本ではなくて、中国に建てている
。その中国も不良債権が大量にあるため、いつ崩壊するか分からな
い。日本国内での新しい需要はADSL、介護サービスや人材派遣
会社などしかない。

日本の新しいサービスや産業が待たれるが、日本がまだ経済破綻し
ないのは、米国で日本車が売れていることと、日本製の電子部品が
売れているためである。この米国市場が縮小すると、この日本が強
い産業の生産も縮小することになり、どうしようもないような状態
になる。

しかし、じわじわその時が迫っているような気がする。このため、
米国発のインターネットのような産業革命が必要になっている。
その新技術が出てくるまで、世界も日本も大不景気になるでしょう
ね。欧州だけは、相対的に建築業が少なく、メンテナンスやサービ
スが多いので、日米に比べて不景気の被害が少ない。

そして、日米欧の援助で成り立っているアフリカや中南米は、援助
が無くなり、政情も不安定化するでしょうね。

このため、日本発の新技術が待たれるのです。日本にはロボットや
ユビキタス・コンピュータ革命などの芽が確実に育ってきている。
この芽を早く世に出す必要がある。米国より日本のADSLの方が
安いし、普及率も高い。無線LANのサービスも先に普及しそうで
ある。

しかし、新技術が間に合わない可能性が高い。このため、日本も
世界恐慌の備えをする必要があるのですが、どうすればいいのでし
ょうね。

この問題は、バーチャルな金融優先主義の米国資本主義部分が崩壊
することになり、実体経済を中心とした体制に復帰することでもあ
り、米国や欧州、ロシアは石油の争奪戦や金鉱山、ダイヤモンド鉱
山の争奪戦を行おうとしている。日本は資源と力を持っていない。
このため、争奪戦を起こすこともできない。人間力、人間資源しか
ない。この人間を大切することが日本の持ち味であると思う。

アジア、特に中国の安く生産部分も実体経済であり、日本が知的水
準の高付加価値の高い製品を開発すれば、共に経済を維持できると
思う。欧州は、維持経済であるため影響は小さいようだ。

しかし、知的水準の高いものが生み出せないとセーフネットとして
、老人福祉や生活困窮者への援助をする必要がある。もうひとつが
知的水準の高いものを生む出す知恵の創造を促進する仕組みが必要
である。

循環型社会の展開に必要なこともしていくこともいいですね。
当分、国家が経済の中心になる可能性が高い。劇薬ではあるが、
日銀の国債買取も視野に入れる可能性も検討する必要があるかもし
れない。日本の基礎体力がない今、世界経済が崩壊すると、日本の
麻痺が一番大きいかもしれないですね。


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