920.日本経済の私案



日本をゼロ成長の安定的な経済にするためにはどうするかを検討す
る。       Fより

日本は問題が多い。
1.中国に工場が移転され、空洞化している。
  工場生産高分がGDPのマイナスになる。これは大きい。
2.労働人口の減少、2015年以降は総人口の減少
  しかし、中高齢者の失業は増えている。GDPのマイナス要因
3.国債残債の圧力が増し、国家としての信用を下げている。
  企業価値のマイナス要因。海外からの投資を抑えることになる
  ため、物価にマイナス要因。デフレ要因になる。このデフレは
  企業収益のマイナスになる。これを放置すると、利益がなく
  企業倒産になる。
4.全体的な日本国民の知的レベルが落ちている。欧米に比べて
  創造性がない。将来的な企業価値にマイナス。

このような事態を迎えて、国家は失業対策としての公共事業より、
日本国家全体の長期な目標に向けた公共事業、研究開発、企業支援
をする必要になっている。もう1つ、知的労働者であった高齢者の
失業問題には、教育機関への採用を積極的にするべきでしょうね。
日本の知的レベル向上を今ほど進めやすい環境はないのですから。

国家価値を高めるにはどうすればいいかを考える必要があるのです
。人口の高齢化は、ノウハウを持った人間が増加することになるた
め、知的創造国家を目指すなら、高齢化は有利なはずであるのに、
そのメリットを放棄している可能性がある。年功序列の給与体系が
高齢者の失業になっているが、失業した知的能力の高い人を安く雇
えるため、ベンチャーや教育産業はもう少し活性化してもいいよう
な気がする。知の移動や人脈の活用がないのはどうしてか??
系列外への移動がないためにそのようなことになっているかもしれ
ないが。

GDPマイナス要因をどうしてGDPのプラスに持っていくのかを
日本政府と日本企業、日本人は真剣に検討する必要があるのに、
どうも目の前の問題にだけ反応している。長期的体系的な取組みを
してほしいですね。特に企業は今までとは違うホンダ車「フィット
」みたいな新製品を開発して、企業利益を上げてほしいものです。

日本は江戸時代に閉鎖社会でかつ繁栄した実績を持っている。この
実績をもう少し研究するべきではないでしょうか??
すると、そこにメンテ重視と米以外の農業商品開発とその循環社会
が見えてくるのです。欧州も古い物を大事し、廃棄物が少ない循環
社会にしている。現在の米国・日本は使い捨て社会になっているが
、日本も江戸時代や欧州のような社会にするべきでしょうね。もう
ビルを新規に建てる必要が無い。そうすると、ビルのメンテナンス
が重要になる。建設がない社会になるため、そんなに多くの人間は
建設業界に必要が無いことになる。この人の吸収場所はサービス産
業しかない。介護や老人福祉や便利屋などの日常生活での援助サー
ビスなどだ。
このようなシフトをすることが構造改革でしょう。この時、民間が
参入できるような規制緩和が必要なのでしょうね。そうしないと量
の増大ができない。

このため、GDPの内容が変化する。今までは一般的な製造業や
建設業が日本を引張っていたが、今後は一部付加価値製造業とサー
ビス・メンテナンス産業が担うことになるのです。

それと、中国などの高度成長国家の産業を支援するのがいい。
工作機械や設計や部品など。
ここでも、国際化が重要になるのです。これからの人は英語や中国
語が出来ないと、このようないい職業に就けないと思うが???

循環型定常社会は、国債を積み上げては実現できない。国債償還を
積極的に進めるためにはどうするかです。国民の多くの人から薄く
税金を貰うとともに、所得の多い人からは今までと同程度の税金を
負担してもらいしかない。同程度と言っても、消費税等税金の種類
が多くなるため、所得税としては少し減税するのですかね。

企業の外形課税はいいとしても、新製品の開発費等は優遇する必要
がある。このような税体系を早く国民に示すべきである。年金の不
安についても、方向を示すべきでしょう。老年層が消費せずにいる
ため、1400兆円もの預金があるのですから。
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件名:格下げは当たり前  
国民の金融資産は1400兆円あるとされています。国の借金がそ
の範囲であればよいのですがそれを超えると大変です。ニュージー
ランドは数年前、深刻な財政危機に陥りました。その結果、郵便事
業は米国の民間企業に売却。国営航空事業もオーストラリアに売却
するという資産の切り売りをしたのです。日本は対外債務がない点
は救われているのですが1千兆円もの負債とは、GDPの2倍です。
もう破綻状態と同じようなものです。一方、財務省が明らかにした
国と地方の長期債務は新年度予算をも含めるとGDPの1.3倍強で
あります。 

先進国の中で、かってはイタリアの財政が最悪でしたが現在は
対GDP比は1.1倍にすぎません。イタリアが健全化しつつある
一方、日本は悪化の一途。落ちこぼれの劣等国なのです。日本の
国債はかっては、最も安全な投資対象とされた。だが、米国の格つ
け会社ムーデイズは昨年来から格付けを3段階下げた。たまりに
たまった国債残高への懸念からの判断といわれています。「家計で
いえば、借金しても、建てた住宅は残ります。国債を発行しても、
残高に見合う資産があれば問題ないのです。ところが、92年から
今まで景気対策として、130兆円にのぼる公共投資をしましたが
、本来、投資した130兆円以上は増えていいはずのGDPは50
兆円しか増えませんでした。つまり収益とならない資産ばかり作っ
ていたのです。土建業の雇用ばかり増やし、他の民間企業が萎縮し
てしまった。国による”民間押しのけ効果”だと思います。 

  日本売りと言っても、本来的には世界に冠たる債権国日本を売
るのは容易でない。まして日本人が日本売りをするとすれば、いず
れ日本を脱出するか、円決済を放棄する時だ。だから、文字通りの
日本売りというのは、めったなことでは起こらない。

 それがここへ来て様相を異にしてきた。1月後半に外国人投資家
が日本の国債を約1兆5千億円売り越した。
 中には欧州の幾つかの中央銀行も入っているようだ。売りの理由
は、日本政府が円安に誘導しようとしていること、国債の格下げ
リスクがあること、国債が日銀など公的機関に保有されて流動性が
無くなる懸念がある、などのようだ。

 加えて外相人事に絡んで小泉内閣の支持率が下がり、改革自体が
進まなくなる懸念とともに、政局に進展する可能性までささやかれ
るようになった。更に一部生保の経営危機に対して当局の対応が後
手に回り、金融不安再燃の懸念が高まった。当初、外国人投資家中
心だったが、次第に日本人の売りをも巻き込んで株・債券・円の
トリプル安が進行し、ついには日本売り、というムードになってし
まった。

 これらに共通するのは、いずれも「無政府状態」、あるいは政府
への失望だ。不良債権処理やゼネコンなどの企業再編に対しては
金融機関に丸投げし、今期中は何も出さないで何とか先送りしたい
、との立場が見え見えとなった。外務省のNGOにかかわるトラブ
ルに際しては、大の大人が言ったの言わないのというレベルで国会
が空転する。為替についても、あれだけ市場に円安誘導しておきな
がら、米国に怒られたり、長期金利が上がって台所事情を脅かされ
ると途端に、円安誘導などしたことがないと、うそぶく。

 こうしたいい加減さが市場参加者の信頼を大きく揺るがしている
。輸出や生産の一部に明るい材料が出てきたが、このままでは政府
が自ら景気の足を引っ張りかねない。
Kenzo Yamaoka
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about the comment of "F san" on column No.918 win win 
(not zero-sum game)  

"F" san said on the column.
>国債の格付けは問題ですね。格付け会社の信用が無くなる可能性が
>ありますね。しかし、日本経済を明確な理論で説明できない状態で
>あり、従来理論を適用すると、危ないと出てしまうということでは
>ないでしょうか?

Like you said, CNN says earlier, rating companies could be rated
 low as well. In other words, they can rate rating companies.

In general, rating companies tend to be assumed a little 
left-leanings in terms of politics. So it can't be helped 
if you think that way.

But I would say, like a person from S&P, in the history of the 
last 500 years, there is no country to survive the national 
deficits amounting to 200% of GDP. It looks like it's true. 
Some analyst on Bloomberg TV says as well.

Now we can see the figure of 146%. It's been skyrocketing 
compared to 57% in 1990(Sorry for the ballpark figure).

Some say about Japan's reform "We should have carried it out in 
the Hosokawa administration.

And Newsweek says earlier about "Welch", CEO of GE. It probably 
does like this. "We take steps in good times before it's too 
late, even though managers should not change members of team 
in full swing like baseball."

But I can’t tell.

What do you think?
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(Fのコメント)
国債・地方債については事実、700兆円程度あるようです。
しかし、相対的に物事を考える必要があり、米国は年間4000億
ドルの赤字で、ドル札を印刷して凌いでいる。これは国際通貨だか
らできることです。日本も国債を日銀が引き受けて円札を増刷すれ
ば、同じことになる。しかし、円は国際通貨ではないので、円暴落
で、ハイパーインフレになるため、これができない。

しかし、米国もドル札を刷る対応方法の限界に来たように感じるが
米国は最上位AAAですよね。戦争を大々的に始めて財政も火の車
ですよ。一方、日本の格付けはボツワナより低いのです。そこに
アンバランスを感じるのですが???
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民主国債システム          AX-1
Version 2
誘因非両立性対応の公共事業適正化戦略です

機能を一言で言えば「評価基準変換プログラム」。
事業収益で出資者への配当が決まる「資本主義型評価基準」を
国民(選挙人)の投票結果で配当が決まる「民主主義型評価基準」に
変換します。
これにより「もうけは無いが民意に適う事業(=政治による資本主義
の補完)」を実現しつつ、「民意に反する事業(=民主国家における
無駄遣い)」に対する抑止力を実現できると考えます。

民主国債システム原文
http://www2.famille.ne.jp/~akio1998/ax_top2.html


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