877.生体システムと社会システムについて



生体システムと社会システムの比較について検討する。  Tより

環境の変化に柔軟にかつ、迅速に対応し、進化さえする生体系は素
晴らしいシステムである。この生体系システムと同じような柔軟な
社会を構築することが必要で、この構築には神経系、筋肉系のほか
に、血液循環系、リンパ免疫系の機能を検討する必要がある。

しかし、血液系も免疫系も、神経系のセンサやセンサからの信号で
脳が状態を知り、脳からの指令により、その駆動部分を動かすよう
になっている。血液系や免疫系を正常に動かす為には、神経系が必
要なのです。

社会システムでも、この血液系は流通と見なすことができるし、
消化器系は農業や食品工業と見なすことができる。このように社会
システムを生体系システムと、類似するとみるといろいろなことが
分かることになる。

神経系でも、脳には新皮と旧皮があり、その機能は違うし、神経集
合点があり、判断をしている。このため、反射的な動作ができるし
、脳から手を握れという信号で、手の各部分に詳細信号を送ること
ができる。

このように社会システムを柔軟に作るということは、生体システム
を真似したほうがいいように思う。今後IPV6ではセンサやメー
タと大型計算機が繋がるが、これを生体システムと見なせば、神経
集合点に対する信号と、脳に送る信号などが整理することが必要で
あると分かる。しかし、神経系はフラットな構造になっている。全
ての信号を脳に送る事もできる。たとえば、スポーツ選手は訓練で
は全信号を脳に送り判断して、その後これを反射神経で行うよう神
経集合点で判断できるようにする。このため、早い動作が可能にな
るのです。

これは、ルールを決めるまでは、脳にセンサ信号やPOS情報を送
り、ルールができたら、神経集合点で判断するそうにすることであ
ろう。このように、生体システムの仕組みを社会システムに組み込
んで、知的社会のインフラを作ることが、日本がやるべきことであ
ろうと思う。日本にはセンサや電子機器を作る産業がいたるところ
にあるし、この分野は、日本が強い。そして、ITのブロードバン
ド化、普及化が進むと、低価格で社会全体の神経化が可能になる。
神経系の1つの分野であるIPカメラ、IP電話も同様に進むこと
になる。人間系と機械系、機械系と機械系の通信は世界でもやって
いない。PtoPは米国に負けているし、もう古い。このため、
MtoMかPtoMが日本の進むべき道でしょうね。

しかし、残念ながら、今の日本の電子機器は脳の部分と神経系が繋
がっていないし、そのデファクト・スタンダードもないため、オー
プンでフラットな構造にもなっていない。オムロンや山武など各社
それぞれのセンサ信号を作っている。ここに問題があるのですが、
そのことに各社も気がついていない。クローズドにする意識が強い
。ここがいい製品を生かせない日本のガンですかね。


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