件名：戦略と陰謀 「陰謀史観」という物の言い方があるようで、何でも陰謀でやら れたことにして、すべて被害妄想的に捉えるのだそうだ。結論は、 陰謀史観はいけない、結果が悪いのは自分の責任なのだ、というこ とである。 確かにすべてを陰謀と後向きに評価して、アメリカが悪い、シナ が悪い、などと言い始めたら展望が開けない。 しかし、戦略を陰謀と捉えて、陰謀はいけない、日本人なら正々 堂々と清く、赤誠の気持ちで外交をすれば、相手も解ってくれ、 すべてが上手く行き、平和も達成される、などと寝言を教授しても らっても困るのだ。戦略を描けない日本の外交下手は周知の事実で ある。戦略はいけないなど馬鹿げた発想に陥らないことが肝要だ。 日本には世界観がない、大局観がない、したがって戦略がない、 戦略がないから戦術もない。至誠天に通ずるどころか、世界中から 馬鹿にされ、同盟国と仰ぐアメリカからは侮辱されてもピンとこな い。（なんの事だか解りますか？対アフガン戦に海上自衛隊を派遣 してもアメリカの感謝する国の中に日本が入っていなかった！） 昨年、金正日の馬鹿息子が家族連れで日本に密入国し、当局に拘 束された事件があった。小泉政権はこの様な僥倖ともいうべき棚か らぼた餅をご丁寧にもそそくさと送り返した。これを奇貨として存 分に利用するのが政治本来の常識というものと思うが、それをしな い日本は確かに軽蔑すべき存在だろう。 杞憂という言葉がある。杞は遙か殷の末裔の国で、その殷を滅ぼ した周王朝の民から、時代が下っても馬鹿にされていた証左の熟語 であるが、現代日本の平和呆けは「日憂」とでも熟語化されて末代 までも笑い物にされそうな呆け方だ。侮辱され軽蔑されているのに 、まるで蛙の面に小便だ。独立自尊の気概も矜持もくそも無い。 みなさん、我々だけでも変わろう！そして、発言していこう！ このままじゃ、日本が潰れてしまう・・・ もし小泉が本物の政治家だとしたら、このときどのような手を打 つことが最善であったのか、皆さんも考えてください。私なら強硬 派の最右翼でしょう。 陰謀だ、ホロコーストだと非難し、相手を怯（ひる）ませるのは のは良いのです。 自分は自分で大局観を持って、大戦略をたてて、動くことが重要な んです。かつてアメリカは日露戦争直後からオレンジ計画という戦 略を立てて、日本を敗戦に追い込んでいった。 いまは今で着々と世界制覇の戦争計画を実行中のアメリカです。 欧米以外の国々に言わせたら陰謀ですが、客観的に見れば大戦略 です。外様大名に格下げになった日本に、石原完爾ばりの大戦略は 無理としても、現代日本なりの戦略を持つべきなんです。 （たとえば、シナを分裂させると一息も二息も付けるようになり 、大戦略も立てられるようになる。美濃の斉藤龍興を破った後の 織田信長になれるとでも言うか。アメリカにも一応利益だし。） どんなことをしてもだめだよ、憲法が禁じているし、第一、アメ リカさんが黙っていないだろう、ニッチモサッチモいかないのが日 本さ、などというのは宮沢×一的敗北主義です。諦めたら次が無い どころか滅亡が待っている。 ＭＯＮＤ ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ （Ｆのコメント） ＭＯＮＤさんの意見はその通りですね。しかし、ここで考える必要 があるのが、日本一国主義ではなく、協力してくれる国家を探すこ とでしょうね。 日本は今、欧州と合同で米国の行動に対応する必要があると思いま す。イスラエルの行動は間接的に日本に重大な影響を与えるのです から。 石油戦略をアラブ諸国が採ると、米国は既に、石油をロシア産と アラスカ産にシフトしているため、日本・アジアだけが大きな影響 を受けることになるのです。昔からロシアの天然ガスを輸入するべ きと、このコラムは主張してきましたが、実現しませんでした。 その失敗が大きな日本の制約となっています。中国はロシアからの 石油パイプラインを引いていますよ。戦略なき国家日本はどうしよ うもないですね。