835−2.知的社会インフラ3



知的社会インフラを考える。知価社会と言った堺屋さんとは違う
方向になるようだ。     Fより

知的社会の強者は、オープン戦略を取り、下位レイヤはデファクト
・スタンダードにして、上位レイヤの知能競争する社会になるだろ
うとした。
どうしてか??これは、省考察化をしないと、高度な技術を積み上
げることができないからであろう。下位から上位分野まで、一揃い
持つ企業は、それぞれのレイヤの競争者と相反するために、良くな
いようだ。これはIBMの道であるが、失敗した。このため、各レ
イヤの企業は違うことになる。各一レイヤのみ一企業であるから、
多くの優秀な企業が、集えることになる。

この戦略は今まで米国が取ってきた方法で、グローバル戦略でもあ
る。下位レイヤのデファクトの分野はテイク・オール(全ての商品
や利益を取る)で世界の市場を米国の一企業が持っていっている。

このオープン戦略の良い例が、IT分野であり、OSではほとんど
マイクロソフトのWINDOWS、DBMSではオラクルというよ
うにやられた。
IBMは、一揃い持っていたが、すべての分野で負けている。この
ため、資源をCPUだけに特化して、SI業に業務を転換して、
息返った。CPUに乗せるOSとして無料のLINUXを持ってく
る。

このように、デファクト・スタンダード商品に挑むためには、極端
なコスト競争をするしかない。OSは無料になってしまった。
I−TRONの同様であり、無料であるから使うようである。
このため、機器組み込み用OSはLINUXやTRONが多くなっ
ている。LINDOWSというWINDOWSと同じような製品ま
で出てきている。

この考え方はIT分野だけでなく、すべての分野で応用可能な状態
になっている。たとえば、シティズンの時計ムーブメントなどは、
世界標準化して、デザインだけを各社違うこのになっているが、
そのシティズンと大きさ・形がおなじムーブメントが出現している。

そして、日本の得意分野の電気・小型機器分野に押し寄せてきてい
る。その認識が日本のこの業界に不足している。日本が率先して、
オープン化しないと、中国や米国に先を越されて、IT分野の二の
舞になってしまう。このような危機感を私FやT君は持っている。

オープン化が遅れると、悲劇的なことになる。全ての商品を中国や
米国に持っていかれる。エコネットは、日本の家電、電気機器を
その悲劇に落とすことになるであろうと予測できるので、何度も
このコラムで注意をしている。

知価社会では情報技術やサービス産業へ特化するようなことになる
としているが、日本の一億人の人間が豊かな生活をしようとすると
どうしても、世界的に売れる商品を多く持つ必要があるのでしょう
ね。

それでは人件費の高い国家はどのような商品が売れているかを考察
すると、
1.性能が他製品より断然良い物
 例えば、ドイツの自家用車、米国の武器、日本の電子部品など
2.デザインがよく、ブランド化している物
 例えば、グッチやフェルガモやクリスチャン・ディオール
3.圧倒的な資本で大量生産して、コスト競争力を着ける
 例えば、マイクロトロン、米国の農産物
4.アミューズメントなど、人の楽しみを創造した物
 例えば、デズニーランド、USJ、米国の映画
5.新しい分野を創造した物
 例えば、米国のインターネット・ルータ;シスコなど

これに対して、日本の今までの戦略は、安くてよい物を世界に補給
することであったが、今後はその位置付けは中国になり、日本も欧
米諸国と同様に他には無い高くても売れる商品を開発していく必要
があるのです。

日本の生活が豊かであるので、この日本人を最初のユーザとして
商品を創ると、普通は、世界でも大当たりする可能性が高い。この
ため、最初から世界で売ることを考える必要がある。グローバルに
考察することが重要なのです。


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