828−1.  知的社会のインフラ1



知的社会のインフラとは何かを考察しよう。   Fより

このコラムの主張を確認しておく。
1990年にバブル崩壊すると、日本は公共事業拡大路線を取り、
山にダムや道路を作り、金を投げ捨てたのです。このため、公共事
業を止めると、不景気に逆戻りする状態になったのです。金を非生
産的なことに使ったために国家財政の破綻を起こすことになるので
す。

しかし、この公共投資は政治家にとっても、地元民を喜ばれるため
一挙両得の状態だったので、止められない。しかし、2000年に
はその金も無くなるのです。本来は1992年に行ったクリントン
が行った、産業改革、金融政策をするべきであったのです。また、
ヒットラーがやった公共事業政策と同じような民間投資を引き込む
公共投資を行うべきであったのです。やっと、小泉内閣になって、
公共事業拡大から脱皮して都市再生などのヒットラー的な政策に転
換するのです。そしてもう1つ、1992年クリントン改革では
産業政策が大きな柱であったが、小泉内閣でも、この産業政策がな
い。ここが日本をまだ、下降させている大きな原因になっているの
です。

金融政策でも、1992年に行った不良債権整理、銀行整理などの
スピードある実行が米国からの助言があったにもかかわらず、全く
行われ成ったのです。このコラムでは昔から不良債権処理をするべ
きと主張している。過去記事を参照してほしい。

しかし、そのスピードが遅かったために日本の経済基盤を大きく失
いことになったのです。中国の台頭を許すことになるのです。日本
のデフレは中国製品の輸入によるのですが、このデフレを金融政策
で止めようとする、実態無視の政策を日銀・政府は行うのですが、
それでは、デフレ防止にはなりません。中国製品があるのですから。
円安するとか、元の切り上げにするとかが重要ですが、これはでき
ないはずです。国際的な合意を得られない。

日本の評論家や学者は実態を見ないで、評論しているため、問題の
解決がぜんぜんできない。なぜこのような人しかいないのであろう
か。このコラムと同じような評論をしている人がいないのが日本の
最大の問題なのかもしれませんね。

この中国の出現により日本は工業国家から欧米と同じような知的創
造国家とする必要が出てきたのです。それでは、その知的創造国家
とはどうすればいいのでしょうか??
知的創造能力を強化するためのインフラとはなにか??
国家インフラとは何なのでしょうか??

国家のインフラの最大のものは文化と伝統です。この保持をする必
要があるのです。なぜなら、日本文化から世界には無い独創的なア
イデア、世界に無い物が生み出されるからです。しかし、この伝統
と文化を戦後大きく、傷つけてきたのです。伝統は軍国主義の遺物
とか民主主義の敵とか。もうそろそろ、文化と伝統の復興をするべ
きでしょうね。
この伝統の復活は教育改革になる。今までの知識詰め込み教育から
伝統文化や論語などの思想教育と歴史教育の充実が必要になる。
教育は覚える教育から考える教育、発表する教育に変更が必要にな
るでしょうね。この教育が知的創造国家に重要である。

 知的創造には、政府が持っている資料の開示が重要である。
国家が持っている資料を全てWEBに公開するだけで、国民や企業
は日本の状況を知ることができるし、国家が一番日本についての
情報を持っている。この情報の公開でアイデアを国民から募るので
す。

この情報を見るためには、インターネット社会化が必要になる。
このため、ブロードバンド・インターネット等の情報を見るインフ
ラ整備が必要になる。

次回もこの続きを行います。


コラム目次に戻る
トップページに戻る