823−2.信用社会の苦悩について



日本は高度に進歩した信頼社会である。この考察。  Fより

ロシアの信頼性がないことを袴田先生はロシアの現状報告で明らか
にしているが、中国も同様なことが多い。他人を信用していない。
日本は、他人とも直ぐに信頼関係を築いていく。この面では米国と
も契約では、長い時間と労力を掛ける。日本のような審議事項や精
神論中心の項目はあまりない。

このように日本の信頼関係は他国にないほど、お互いの信用を大切
にして、その信頼を裏切らない社会であり、その構成要素である日
本人もお互いの信頼を大切にして、自分も信頼を裏切らないような
行動をしている。そのベースに契約があるため、あまり時間をかけ
ない。その必要をお互いにあまり感じない。このため、効率が日本
の企業同士では大きいのです。

しかし、この高信頼社会に、異分子が来たり、裏切る日本企業があ
ると、その企業だけが大もうけをするかもしれないが、他の企業は
大きな迷惑と、社会としての効率は大きく傷つくことになるのです。

しかし、なぜ日本人は裏切らないのでしょうかね。信頼をなるべく
守ろうとするのでしょうかね。

ここには長い年月の伝統や思想があったはずなのです。しかし、
その伝統を継承しないと、戦後教育は宣言したのです。この長い伝
統を守らないとどうなるか、だんだん分かってきた。学校は荒れ、
日本人の信頼感はだんだん、無くなってきたのです。この日本のベ
ースである伝統を壊したためです。論語に変わる思想的な背景を日
本人は手に入れることはできない。キリスト教の頑なさに日本人に
は理解できないものを感じる。日本人が理解可能なのは、やはり昔
から受け継がれた倫理観とその裏付けである伝統的な物の考え方な
のです。どうして、それを小学校から教えないのでしょうか??

もう、戦後教育の失敗を認めるべきではないでしょうか??
日本の伝統的な高信頼社会を守るためには、政府も考えるべき時が
来たように思う。日教組が恐ろしくて、政府が何もいえない状況を
打破する必要があるのです。

真に日本の競争力を高めたいのであれば、日本文化や思想の伝統的
な良い物を、後世に伝え、発展させる必要があるのであろう。


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