パレスチナ紛争で、進展があったので検討しよう。 Fより シャロン首相の好戦姿勢は失敗している。テロの無限連鎖をパレス チナ自治政府を攻撃しても、アラファトは武装勢力をコントロール できないため、輪をかけて、テロが起きることになり、無限連鎖に なる。また、パレスチナ自治地域に進軍したイスラエル軍をゲリラ 組織は攻撃し始めた。テロからゲリラに変質しために、世界世論は 、どちらかというと、パレスチナサイドに有利になっている。 アサド大統領がローマ法王パウロ2世と協議している。もちろん、 イスラエルの批判が中心課題であろうから、これはイスラエルによ っては、いいことではない。ヨーロッパはイスラエルのパレスチナ 攻撃に批判的になっている。しかし、この批判だけでは、イスラエ ルはびくともしないでしょうが、予備役軍人のパレスチナ自治地域 の派遣拒否闘争が自国民から出てきて、シャロン首相も、その好戦 的な方針を変更する必要が出てきたようです。 地殻大変動が起こっている。チェイニーの構想が破綻する可能性が 大きくなっている。パウエルの政権内でも力関係は、強化される。 ブッシュもサウジやアラファトを交渉相手として、軍事的な対応か ら国務省の問題に変化した。やっと、パウエルの登場だ。 このコラムでは昔から、イスラエルとパレスチナの分離、緩衝地帯 設置を主張してきている。 とうとう、このコラムの予測にシャロン首相が追いついたようです。 本当に多くの犠牲者がないとこのコラムの同様な思索ができない世 界の指導者の質に、絶望的になりますね。このコラムの論理的な主 張が世界的に聞いてもらう日はいつなのでしょうかね。 勿論、その前に日本の指導者にこのコラムの政策を理解してほしい ものです。 ============================== http://www.kamiura.com/new.html アラファト議長が率いるファタハの武装集団は、パレスチナ国内の 戦いは防衛戦との認識を示している。これでシャロン首相は極めて 厳しい立場になった。順番はこうだ。まずエルサレムなどで自爆テ ロが多発させた。その報復としてイスラエル軍はパレスチナ自治政 府の建物を次々と破壊し、パレスチナ地区の住宅を破壊し道路を封 鎖した。そしてパレスチナ自治区にイスラエル軍を派遣し、支配地 域を広めた。ところが今や、パレスチナ過激派のテロを受けても、 イスラエル軍が破壊する自治政府の建物はなくなってしまった。 すべて破壊しつくしたからだ。そこでさらにイスラエル軍を投入し て、支配地を拡大していく。そのような時に、パレスチナの武装組 織は自治地域内のイスラエル軍を攻撃しだしたのである。これはパ レスチナ勢力にとって完全なゲリラ戦である。パレスチナ側に地の 利がある。住民が味方する。国際世論も味方にできる。イスラエル の世論に揺さぶりをかけれる。もしアラファト議長がここまで先を 読んで、最初から作戦を立てていたなら、アラファト議長恐るべし である。はきりいってシャロン首相のような単純な戦争好きなら、 挑発して誘い込み、包囲して殲滅する作戦が最も有効である。これ はシャロン首相の作戦負けである。これ以上、パレスチナ・イスラ エル双方の血を流してはいけない。今がパレスチナ和平に動く絶好 の好期なのだが、日本の外務省にその力はないようだ。 ============================== 緩衝地帯設置へ イスラエル首相表明 産経新聞社 2月22日(金) 15時0分 和平交渉に新条件も 【カイロ21日=村上大介】イスラエルのシャロン首相は二十一日 夜、国民向けに演説し、イスラエル国民の安全確保のため、パレス チナ側との間に「緩衝地帯」を設置することを決めたと述べた。設 置する地域や方法については明らかにしなかったが、イスラエルと 占領地ヨルダン川西岸、ガザとの境界沿いや占領地内のユダヤ人入 植地周辺のパレスチナの土地が削り取られるのは確実とみられ、パ レスチナ側は反発を強めている。 首相は「すべてのイスラエル国民のために(パレスチナ側との間に )安全保障上の分離を行う」と説明、速やかに「障害物の設置」に 着手すると明言した。パレスチナ過激派がイスラエル領に侵入する ことなどを防ぐために一定幅の無人地帯を設け、フェンスなどを設 置するとみられる。だが、設置方法によってはトゥルカレムなどイ スラエル領に近いパレスチナ自治区が「緩衝地帯」に含まれるほか 、自治区と入植地が複雑に入り組んでいるヨルダン川西岸では自治 区間の分断が恒久化される可能性が強い。 首相はまた、パレスチナとの和平交渉の見通しについても、改め て「パレスチナ側の暴力停止」が「停戦交渉の前提」としたうえで 、将来的に和平交渉に入るためには「パレスチナの完全非武装化が 必要」と、新たな条件を付け加えた。 シャロン首相の演説に先立ち、アラファト自治政府議長も演説を 行い、改めてパレスチナ武装勢力に対し、議長が昨年十二月に行っ た武装闘争停止宣言を順守するよう呼びかけた。 一方、イスラエル軍は二十一日夜、首相の演説とほぼ同時刻にガ ザの自治政府治安施設を空爆。ガザ市や南部ラファハで約二十人が 負傷した。西岸ヘブロンでは、パレスチナ人一人がイスラエル軍の 銃撃で死亡した。