809−1. 環境問題について



米国が京都議定書に変わる環境政策を発表した。 Fより

米国の産業と日本の産業は、競争関係にある。このため、京都議定
書から離脱する米国との競争で日本が不利になるため、経団連は、
京都議定書批准に反対している。
米国は産業界からの反対に考慮して、産業的な不利を除去した環境
保護政策を発表した。これで、米国はユニタリズムに復帰したこと
がわかる。しかし、これにより、米国の環境保護面でのインセンテ
ィブが沸かないため、技術的にも遅れるでしょうね。日本が優位性
を確保できることになる。どうか、日本は京都議定書を批准するべ
きだと思う。そして、次の地球のあるべき姿を提案することが、
日本のやるべきことだと思う。日本はエネルギー産業を持っていな
い強みを発揮できるのですから。

経団連の今井さんも、姑息なことを考えないで、地球のためと日本
の次の産業の大儀のために賛成するべきだと思うが??
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Re:「法的拘束力あれば京都議定書離脱を」−経団連 YS  
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 こりゃ〜、何かあるかもね。
米「地球気候変動戦略」は経団連守旧派とつながっているのかも?

■<京都議定書>経団連が環境相に「法的拘束力あれば離脱を」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20020215-00000019-mai-soci
 大木浩環境相は14日、経済団体連合会の今井敬会長ら幹部と懇
談し、温暖化防止のための京都議定書批准を目指す政府方針を説明
した。

 経団連側は政府の基本方針を「『経済と環境の両立』など経団連
の主張が盛り込まれている」と評価。しかし今井会長は「(国民の
)生活水準を落とさないと、議定書の削減目標達成は不可能。仮に
批准しても、目標達成について法的拘束力がかかるようなら離脱す
る覚悟で臨むべきだ」と述べた。また「温暖化防止の実効性のため
に、米国の参加が必要」とし、米抜き批准に慎重な姿勢を示した。
 【高野聡】(毎日新聞)[2月14日18時54分更新]

■2002/02/15−12:34(時事)
米国の温暖化代替案を高く評価=産業界
 米国の地球温暖化防止に向けた京都議定書の代案について、今井
敬経団連会長は15日、「産業界の自主的取り組みを尊重しつつ、
経済成長と両立させながら二酸化炭素(CO2)排出量を削減して
いく考え方を採用しており、高く評価できる」と歓迎する考えを示
した。

■米大統領、地球気候変動戦略を発表
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20020215CF1I031515.html
 【ワシントン14日=安藤淳】ブッシュ米大統領は14日午後、地球
温暖化ガス排出量の増加ペースを徐々に落とす新たな「地球気候変
動戦略」を発表した。国内総生産(GDP)が100万ドル増加するご
との排出量を今後10年間で18%削減するのが柱。経済成長にともな
い排出総量自体が増えることは容認する内容で、排出量の上限を定
めて削減を求める京都議定書に比べ緩やかなのが特徴だ。 

 新戦略は、米国が昨年に離脱した京都議定書の代替案となる。大
統領は議定書について「米経済に大きな負担になり受け入れられな
い」と言明し、発展途上国などに米国案を対策のモデルにするよう
呼び掛けた。17日からのアジア歴訪で「中国と韓国、日本に説明し
たい」とも述べ、日米首脳会談でテーマにする考えも示した。大統
領が発表した対策では、GDP一定量あたりの排出量を現在のペー
スで増やし続けていくのに比べれば、2012年の排出総量は5億トン
少なくなるという。これは自動車を7000万台減らすのに相当すると
説明している。
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ブッシュ地球温暖化対策 社説集 YS   2002/02/16 09:41 
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 東京新聞が一等賞かな?

「こんな温暖化対策で、国際社会の理解が得られるはずがない。」
東京新聞

「論評に値するような項目は見当たらない。」日経

「日本は米国の議定書復帰を強く促すべきである。」産経

「米国なりの真剣な取り組みの姿勢を示したもの」読売

■東京新聞−温暖化対策 身勝手な米国の代案
http://www.tokyo-np.co.jp/sha/

 ブッシュ米政権が発表した温暖化防止対策は、京都議定書の代替
案と呼べるような代物ではない。世界一の浪費国の不参加は残念だ
が、八月の議定書発効に向け日本は着実に準備を進めたい。

 地球の温暖化を憂う国際社会が京都議定書で合意したポイントは
、二酸化炭素(CO2)など温暖化効果ガスの排出削減を先進国に
義務づけ、総量規制をかけたことにある。

 温暖化の進行状況をみれば、一九九〇年比で二〇〇八−一二年ま
でに日本6%、米国7%、欧州連合(EU)8%という削減目標は
、決して十分とはいえない。それでも先進各国が痛みを共有し、足
並みをそろえて対策の第一歩を踏み出すことに大きな意義があった
はずだ。

 ところが、ブッシュ米政権が十四日に明らかにした対策は、自国
の経済発展ばかりを優先した身勝手な内容と言わざるをえない。議
定書で合意した国別の総量規制を国内総生産(GDP)当たりの単
位量規制にすり替え、削減義務も産業界の努力目標にしてしまって
いる。

 対策によれば、米国は二〇〇二年を基準にGDP百万ドル当たり
の温室効果ガス排出量を二〇一二年までに18%減らすという。

 だが、議定書が基準年とする一九九〇年から、現在までに増えた
排出量を考慮していない。約12%に上る増加分を無視する腹づも
りか。

 米国経済が毎年3%成長すると仮定すると、GDPは二〇一二年
に現在より34%伸びることになる。18%削減を実現しても米国
全体の排出量は増えてしまい、しかも、18%削減が達成される保
証さえない。

 こんな温暖化対策で、国際社会の理解が得られるはずがない。

 最大のCO2排出国のエゴを許さないため、小泉首相は来日する
ブッシュ大統領に遺憾の意を伝える必要がある。そのうえで、議定
書復帰をねばり強く働きかけていくべきだ。

 EUでもデンマークが削減割り当ての見直しを求め、波乱要因と
なっている。八月の「持続可能な開発に関する世界首脳会議」まで
に議定書発効が実現されるよう、日本は国際的なリーダーシップを
発揮してほしい。

 国内では、産業界が相変わらず米国抜きの議定書発効に異を唱え
ている。国内対策を三段階に分け、まず企業の自主的な取り組みを
尊重する方針を決めたのは、産業界の意向をくんだものだ。そろそ
ろ前向きな姿勢に転換してほしい。

 国は自治体や企業、国民を巻き込み、効率的に省エネを進める目
標達成計画作りに全力を挙げるべきだ。


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