784−1.徴兵制について



仮定の話で申し訳ありませんが              ウナナナ 
   
 もしも日本が戦争に巻き込まれたら、誰が、軍隊に入るのでしょ
うか。僕は23歳の男で、兵隊適齢期です。
でも、戦争に行けと言われたとしても、「いやだ」と断るでしょう。
僕は日本という国が好きですが、それでも「いやだ」というでしょ
う。

近頃、いろいろなところで「日本は(自衛隊ではない)軍隊を持つ
べきだ。自国は、自国の力で守らなければいけない」といったよう
な意見をききます。
それらは、戦後生まれながらも、既にお年を召された方々(40代50
代の方々)から聞くことが多いような気がします。
もし徴兵制度のようなものが復活すれば、兵隊になるのはこれらの
方々よりも、僕のようなものではないでしょうか。

僕は日本が好きですが、兵隊になるのはいやです。
僕らのまわりで、兵隊になってもいいという人間はほとんどいませ
ん。死ぬ可能性があるからです。

もし日本が戦争に巻き込まれて、兵隊が必要になっても、僕らは兵
隊にならないでしょう。たとえ、自分が兵隊になることを拒否した
せいで、その結果、死ななくても良かった多くの人が死んだとして
も、僕らは兵隊になることを拒否すると思います。

先見性がない、と怒られるかも知れませんが、実際問題、自分たち
が兵隊になるとなってしまうと、拒否するでしょう。

牢屋に入れられたり、「根性なし!」「非国民!」と罵られるだけ
で、戦争に行かなくて済むなら、みんな行かないと思います。
徴兵制 みんなでキョヒれば 恐くない
なんて言われるかも知れません。
「拒否すれば、銃殺刑に処す」とならない限り、みんなそうするで
しょう。

このような話しが、ここではあまりされていなかったと思いますが、
どうでしょうか。過去ログにありましたでしょうか。

「空論ではなく、データと、根拠のある、実際的な戦略を!」とい
った目標をこのコラムから感じております。
けれども、こと「誰が戦争に行くのか」ということに関しては
なかなか、趣旨にそえていないのではないかと思い、書き込みまし
た。

世間知らずが書いたことなので、無視してくださって結構ですが
考え方のジェネレーションギャップが、考慮されている機会が少な
いのではないかと思い、ここに書き込ませていただきました。
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Re:仮定の話で申し訳ありませんが        ふる@鶴川  
ウナナナさん、あなたの戦争忌避論に対して「根性なし!」「非国
民!」と罵るつもりはありません。なぜならば、いつの時代でも必
ずあなたのような反戦論者はいるので、特段珍しいことではないか
らです。

私は、「お年を召された方々」の部類に入りますが、ウナナナさん
に年長者としてご忠告することは、反戦論を貫くことも結構ですが
、もうすこし歴史と国際政治を勉強される事です。
安全保障とは何か?安全保障のために日本以外の国々はどのような
努力をしているのか・・・
 歴史は守備範囲が広くなりますから、各戦争への経緯を掘り下げ
たものを学ばれれば、簡単に反戦論を唱えていられないことが判り
ます。
 
 パレスチナの人達は、なぜイスラエルに対して屈服せずに闘争を
繰り返すのでしょうか?屈服すれば平和がおとずれます。自爆テロ
などしなければ、報復攻撃も受けません。経済的にも安定が得られ
るかもしれません。
 アフガニスタンもソマリアも、内戦前は平和でした。アフガニス
タンには、皇太子時代の現天皇が訪問(現皇太子だったかもしれな
い?)しているほど安定した国家でした。それが、国内に何万個の
地雷が埋まり、国民は難民として飢えと殺戮に怯える生活です。
アフガニスタンはやっと国家の礎が生まれてきましたが、ソマリア
は、全く無政府状態です。どうして両国民は殺戮の中に巻き込まれ
たのでしょうか?

 北朝鮮は、食糧事情も工業も国家として機能不全な状態ですが、
そんな状態なのに同じ民族である韓国と真の統一を目指さず、主義
主張を捨てずに軍事対立を解かないのでしょうか?
 日本は、明治維新以降、対外的な戦争として、日清・日露・第一
次大戦・満州事変・シナ事変・大東亜戦争を経験していますが、
これはすべて革新勢力に言う、侵略を目的としたものだったでしょ
うか? これは、あなたご自身が見極めるべきものです。

 これらを学ばれて、もし、日本の国民がみんな反戦論者になった
ら、どんな事態を引き起こすのか、検討されるとよいと思います。
全て、世界の歴史に答えがありますので。参考までに、オランダの
建国から英蘭戦争までの経緯などは、日本の最近までの現状への警
告にぴったりです。
 
>近頃、いろいろなところで「日本は(自衛隊ではない)軍隊を持つ
>べきだ。自国は、自国の力で守らなければいけない」といったよう
>な意見をききます。
>それらは、戦後生まれながらも、既にお年を召された方々(40代50
>代の方々)から聞くことが多いような気がします。
ところで、ウナナナさんが指摘された40代50代は、子供の頃は、中
東戦争、ベトナム戦争華やかしころ、日米安保反対で学生運動が盛
んであり、メディアは反戦一色、非武装中立を唱える社会党も野党
第一党だった世代です。ですから、現在よりも反戦論者が多かった
世代です。と言うよりも、むしろ世論は反戦一色だったのです。
 その時代を過ごしてきた世代が何で、好戦的なように思われるよ
うになったのか、それも考えられると良いですね。 
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Re:仮定の話で申し訳ありませんが          神楽坂紅梅 
   
割り込んで申し訳ありません、理性偏重主義の神楽坂です。
私にはウナナナさんの論説は「反戦主義」ではなく、「厭戦主義」
に読めます。そして、同年代の私にとって、これはやはり同じ問題
なのです。どういう問題かというと「誰が猫に鈴をつけるか」とネ
ズミが相談しているのです。

理論上の問題で「武装論VS非武装論」が話し合われているのです
が、現実の問題として「誰が兵隊として死ぬのか」の問題をウナナナ
さんは指摘されているのだと思います。ウナナナさんのおっしゃり
たい事としては「軍隊を作るとかダメとか言う人たちは前線に行か
なくてよい年代の人たちじゃないか。現実に前線に行かなければい
けない僕たちは嫌だ。死にたくない。刑務所に入っても戦争に行く
のは怖い」という若者の風潮を説明しているのだと思います。

 この問題は重要だと思います。現実に戦闘する人間がいないので
すから。自衛隊に入隊されている勇敢な方たちだけで戦争が出来る
とは思えません。私たち青年層が血を流さなければいけないのです
が、その覚悟はない。その風潮をどうするかという事です。日の丸
とか君が代が戦争につながるという古い左翼の論理は無意味です。
国旗も国歌も若者を国防には駆り立てないでしょう。この問題をど
う解消するかも話し合わなければならないと思います。

 最後に私自身の考えを述べます。私は反戦論ですから、軍隊は不
必要だと思います。ただ、それは世界的に平和が構築されてからの
問題で、現在は日本にも軍隊は必要です。憲法九条は崇高な理想と
して凍結し、軍備を進めるべきです。
 ただ、私は軍隊には入りたくありません。軍隊のような小学校を
出ているので(笑)二度とあんな所には入りたくありません。

 では、いざ他国が侵略してきたときはどうするか。
 日本は核を発射される前に降伏するべきです。他国の統治下に入
るべきです。そして私はゲリラになります。日本を侵略する事が無
意味だと気付くまで、ゲリラとして戦い続けます。それで死ぬなら
仕方なしです。
 ま、もっとも日本が本格的に軍備を開始したら攻めてくる国など
ないとは思いますが。私は社会主義者なので「国家」のために戦え
ますが、ウナナナさんのようにノンポリシー的な方にはこういう意
見を訴えます。自分に女性の家族や彼女がいて、目の前でレイプさ
れているとき、あなたは逃げますか?私はかなわなくても相手を殺
します。人殺しは嫌いです。それでも守らなければならないものは
あると思います。 
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徴兵制反対!        ふる@鶴川  
   
>しかし徴兵制は必要と思います。現代の若者を鍛え直す場所が必要
>です。今や親や学校は全くあてにならず、企業も教育を放棄したよ
>うな状態です。日本の若者を教育するのは、もう軍隊くらいくらい
>しか期待出来ないと思います。

 25年前、私が学生の頃にも、「今の若者はだらしない、徴兵制
を復活すべきだ。」等という財界人がいましたが、軍隊を若者の修
練の場に適しているという考え方は間違っています。
 確かに軍隊は有無を言わさぬ厳しい訓練があり、厳しい訓練は仲
間意識を育てますので、規律と我慢の教育的な効果は否めません。
しかし、そのために何も軍隊に入る必要はないと思います。あくま
でも軍隊は、人殺しを教える兵士を育てる場です。親・学校に問題
があるのならば、日本の未来に対しての警告です。その根本を改革
していかなければ、解決できぬ問題です。
 また、徴兵制は若者を一定期間経済活動から切り離すため、経済
的喪失が大きいので、先進国はほとんど廃止か、廃止の方向に向か
っています。国民皆兵のスイスも検討しているぐらいです。
 そう言えば、昔、スイス人の若者がしばらく我が家にホームステ
ィしていたことがあって、彼が、大学卒業後徴兵があるから大変だ
が、自分が鍛えられるので楽しみだと、言っていたのが印象に残っ
ています。スイス人のように、国は自分達で守ると言う意識が子供
の頃より備わっている人達には、このような議論は不思議でしょう
ね。

 ウナナナさん、私も学生の頃、先ほどの財界人の徴兵論議に対し
て、「死ぬのは、戦場に行く俺達だぞ!」と、反発しました。
 しかし、その後、安全保障・国際政治の現状に関心を持つように
なって、戦争にならないためには、まず、相手がしたいと思わせな
いこと、それと政府の外交にも目を光らせることが必要と理解しま
した。
 もっとも日本の現状では、日本が戦争への道に進んでいるのでは
なく、国民の生命・財産を真剣に守る気構えが政治家にないこと、
安全保障が脆弱なことが問題ですね。
 
 あと戦争になるとして、日本と対立する国として考えられるのは
、米国、ロシア、中国、北朝鮮、韓国しか考えられませんが、ロシ
ア・韓国は外していいでしょう。
 北朝鮮も日本が直接対立する相手ではありませんし、直接の侵略
など不可能です。中国は、将来的にエネルギー問題で「尖閣諸島」
周辺の資源確保で、トラブルは考えられますが、直接的な侵略は
ちょっと考えられません。
 今、他国にたいして占領できる力があるのは米国だけです。その
米国だって、アジアの戦略的要地としての日本の役割は大きいので
、よほどの敵対関係にならなければ考えられません。
 せいぜい考えられるのは、日本の経済がもっと悪化して治安が悪
くなり、海外の通じた勢力によって扇動され、政府が統治の機能を
失った場合。米国と中国が対立関係にあった時には、その中国シン
パに日本が乗っ取られる可能性があると米国が判断した場合に、自
衛隊と協力してシンパを排除し、親米派擁立に乗り出す可能性はあ
りますね。

>日本は核を発射される前に降伏するべきです。他国の統治下に入る
>べきです。そして私はゲリラになります。日本を侵略する事が無意
>味だと気付くまで、ゲリラとして戦い続けます。それで死ぬなら仕
>方なしです。
 日本が核で恫喝される状況、日本が米国の核の傘より離れる場合
、日本が核装備をするはずです。それと、日本を核で恫喝すること
は、米国を恫喝することになるので、迂闊にできる方法ではありま
せん。 
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Re:徴兵制反対!        HAJIME 
   
>確かに軍隊は有無を言わさぬ厳しい訓練があり、厳しい訓練は仲間
>意識を育てますので、規律と我慢の教育的な効果は否めません。
>しかし、そのために何も軍隊に入る必要はないと思います。あくま
>でも軍隊は、人殺しを教える兵士を育てる場です。親・学校に問題
>があるのならば、日本の未来に対しての警告です。その根本を改革
>していかなければ、解決できぬ問題です。

軍隊を人殺しをする兵士を育てる場と捉えるからいけない。人殺し
を教えるのではなく、国を守り人を守ると捉えなければならいので
しょう。
たとえば僕は武道家です。武道家というものはまず人を殺傷する武
術を学びます。人の生殺与奪を自由に操れる術を得た上で、人の行
かし方を学びます。人をいつでも殺せるからこそ、あえて人を殺さ
なくてもよい、完全に無傷で争いを治めることが出来るのだと思い
ますよ。
軍隊も人を殺す目的で作るものではなく、人を生かすために作るべ
きでしょう。現に我が国の自衛隊がこの何十年間、人を殺すために
動いたことがどれだけありますか?そういう実績を無視して外国の
例を出しても意味がありません。

また経済的損失ということですが、現在たくさんの若者が経済活動
以外のことをしているのが現状でしょう。無駄に高校や大学に行き
、また大学院にまで行きながら自分の勉強したことを活かせない職
業に就く人がいくらでもいます。こんな現状であるならば若いうち
の3年間くらい軍隊に入れて軍隊内で教育も行い、その後また自分
の勉強したい分野に進んだ方がよいのではないでしょうか。若者の
労働力くらいのものはいくらでも補充がつきます。どうせ世の中に
失業者は溢れているのですから、失業対策にもなります。
特に軍隊生活で若者たちに教えてほしいことは、農林水産業の技術
ですね。国を守る根幹の技術だと思います。

徴兵制を今までの観念で頭から否定しないで、徴兵制で何をさせる
かということも考えていけばよいと思います。 
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軍事教練復活しますか?       ふる@鶴川
   
 どうも軍隊(自衛隊)と言う組織をよく理解されていない、また
どの様な訓練がなされているのか知らないでのご意見が見受けられ
ます。
 徴兵制をひいてまで、堕落した若者を鍛える必要があると言うの
ならば、既存の公立学校で戦前の日本のように軍事教練をすればい
いのです(笑)、そこまでいかなくても、内申書の点数に運動部を
必須として心身の鍛錬をすればいいのであって、既に教育機関があ
るのに軍事組織にその役割を委託させようなど本末転倒な話しです。
 そもそもに自衛隊もそうですが、軍事訓練以外に他の教育を施す
時間など、現状ではそんな余裕はありません。
 自衛隊は、いろいろなイベントで協力をしていますが、基本的に
はその間一切軍事訓練ができません。「札幌雪祭り」の開催は、
今日、自衛隊の協力抜きでは開催すらできないのですが、北海道の
自衛隊が冬季の重要な訓練ができずに雪像作りをしていることで、
米国海兵隊の幹部が呆れた話しがあります。
 自衛隊の幹部も言っていましたが、本音は荷が重くなってきてい
るので手を引きたいのですが、自衛隊の理解を得るために協力を続
けているとのことでした。
 従って、彼らからしても自分達の任務達成が重要ですから、隊員
の心身の鍛錬以外は目的外の事です。
 
 徴兵制と言うのは、徴兵年齢の世代を身体が丈夫であれば根こそ
ぎ軍隊に放り込んでしまう制度です。これがどのような経済活動や
知的生産活動の停滞を招くのか、ほとんどの先進国が廃止している
現状をかんがえるべきです。
 そして、軍隊で農林水産技術などの軍事以外の他の技術を修得さ
せると言うのは、昭和初期の日本陸軍や、革命後の中国の人民解放
軍のように、国に他に専門機関がないような後進国の話しです。
 もっとも、今日の軍隊ではハイテク化が進んでいますから、鉄砲
担ぐだけの兵隊は人件費ばかりかかるので不要です。また、軍隊は
人殺しを教える場と言いましたが、実際には、各種の兵器の取扱に
熟知することが主ですから、ほとんど工場の操作員のようなものだ
と知人も言っていましたが・・・

>徴兵制を今までの観念で頭から否定しないで、徴兵制で何をさせる
>かということも考えていけばよいと思います。
 軍事組織でなければ人が育てられないならば、教育機関は何のた
めにあるのでしょう?
 話しがズレてしまうかもしれませんが、子供が少年野球をやって
いるので低学年の監督をしているのですが、最近、教育委員会より
「少年野球は、青少年の育成に重要な役割を担っている。」と、
ヨイショされています。こちらは、たかが野球の技術と勝ち方を教
えているだけです。子供達の中には、旨くなろうと努力して自己鍛
錬に繋がっている子もいるでしょうが、所詮はたかが野球です。
プロの教育者の先生よりも、どこかの親父の一言の方が子供達のた
めになるようじゃ、先生失格ですね。土日の野球指導で我が家の庭
は、草ぼうぼうですから、替わりに雑草抜いてほしいです。 


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