779−2. 日本経済復興は、何によってもたらされるべきか?



日本経済復興は、何によってもたらされるべきか?

 1985年のプラザ合意以来、日本の産業構造である加工貿易と
いうインフラが壊されてしまってから、それに替わるインフラの構
築ができないまま、平成不況は末期的症状の様相を示しつつありま
す。

 プラザ合意成立の時から、前日銀総裁前川春雄さんによって、「
産業構造改革、内需主導型の産業構造」を目指すことが提言されつ
つも、具体的にどんな産業構造が求められているかも掴めないまま
今日に至ってしまいました。

 その間、政治はダッチロールを続け、いまだに進むべき方向を見
出していない状態です。

 かつての私は、プラザ合意に対して反米、反感の感情のみで、
その感情の枠からはみ出すことが出来ませんでした。ところが山口
克也さんのサイトを見て、眼からウロコが落ちるような思いでした。
山口さんは、日本の貿易黒字が圧倒的に多く、アメリカの双子の赤
字を抱え困っていたことへ理解を示したことです。
http://plaza.harmonix.ne.jp/~katsuyaz/gan.htm

 反米的な反感から開放されて、新しい視点からものを見ることが
できるようになったのですが、実際に何をどうすれば良いのか、
見当もつきませんでした。私自身も生き残りをかけてさまざまなこ
とに挑戦しましたが、本当に消費が冷え込んでいて、ちょっとした
アイデア程度では本当に物が売れないことを実感しました。極端な
ことを言えば、人間が生存していく上で必要な最低限のものしか売
れないことがよく分かりました。
既存の業者がしのぎを削っているような状況のなかで、新規参入な
どコストがかかりすぎ、実現は夢のまた夢のようでした。

 私自身が、幸せを呼ぶ青い鳥を求める「青い鳥症候群」に罹って
いたことに気がつき、本業に復帰し受注活動に力を入れるようにな
ってから受注量は多くなってきています。しかし、日本全体の経済
活動がドンドン低下している現状では、いつまで受注が確保できる
か不安です。銀行が倒産し、日本の大企業がとめどなく倒産してい
く現状では、それも保証されてはいないのです。

 私が従事している仕事、購読しているMM、参加しているML、
ネットサーフィンなどを通じて環境問題にも興味をもってきました
。その中で知ったことは、地球環境がこのまま汚染され続ければ
100年持たないということです。環境問題は経済発展の足枷とし
て捉えられ、経済発展と二律背反の関係にあるという理解のされ方
が主流を占めている現状です。

 現在の不況の源は、プラザ合意によって加工貿易というインフラ
が破壊され、日本で生産消費されていたものまでが外国で生産され
ているという状態で、失業率は増える一方です。国内生産が落ち、
雇用が落ち、それにともなって消費も落ちるという末期的な症状で
す。

 この末期的症状を解決する方法は、生産、雇用、消費の三つが動
き出す仕組みを創るよりほかないと思います。

 環境問題を前向きに見ると、足枷と見えていたものが需要そのも
のなのです。美しい地球、人類が住みやすい環境を創るための規制
。その規制によって新しい需要が発生する。需要に合う生産が求め
られる。生産は雇用を創出する。考え方、見方を変えただけで新し
い経済の循環が生まれてくるのです。
 
 具体的方法論は簡単です。
 @環境負荷の多いものに環境負荷税を賦課する。
 A循環しない廃棄物を減らすための反循環税。
 Bそれを推進するために、無利子の融資制度を創設する。
 C環境対策で日本の産業立国を果たすというキャンペーンを展開
    する。

例えば
地球温暖化防止…
化石燃料に依存しているため発生すると考えられる。地上のエネル
ギーですべてを賄えば、エネルギー収支がゼロになり、温暖化を防
げる。例えば、エネルギーを燃料電池に依存するとすれば、地上に
大量にある水から水素ガスを分離する。
方法は、電気分解、触媒、微生物などさまざまな方法がある。
ユーカリを栽培してアルコールを造り、車の燃料、燃料電池のエネ
ルギー源とする。
潮の満ち引きを利用する波動発電、風を利用する発電など。
参考 
環境保全で雇用創出を図る http://www.d5.dion.ne.jp/~y9260/koyou.html

農業の環境対策…
癌、生活習慣病を誘発する除草剤、殺虫剤、殺菌剤の使用を中止す
れば、農業に多くの労働力が必要となり、雇用が確保される。効果
ー食品の値段が上がるが、医療費がかからなくなる。

その他、さまざまなところに規制をかけ、その規制を乗り越える産
業創設に無利息の金を貸し、育成していく。従来の産品で価格が安
い公害依存型の物には高い環境税を課して、強制的に淘汰していく
。(明治初期の殖産興業を思い出してください。)

環境問題は世界的な問題であるが、日本単独で出来るところからや
っていく。

 しかし、現実の日本経済は末期的様相を示しており、産業政策が
即効性を発揮するどころか、経済的混乱のなかで何の効果もあらわ
さないうちにつぶれてしまう可能性が濃い。

 そこで丹羽教授が主張しているケインズ経済学にもとずく財政政
策が、カンフル剤の役割を果たすのである。彼は、日本の国がこれ
以上の借金を増やすことが出来ない中で即効性を発揮する経済政策
を展開している。詳しくはHPでどうぞ!
 日本経済10%成長論 http://homepage2.nifty.com/niwaharuki/

ここで主張する産業構造改革は、従来、及び腰と義務感だけで捉え
られてきた環境対策を、全面的に前向きに取り組む革新的なもので
あると自負しています。
小泉さんのように、出る金を抑えるとか、腐敗構造を叩くだけとか
、「商工業者は自助努力を!」というような精神論ではなく、抜本
的な解決方法を提示したと思っています。

是非とも、この考え方を新聞紙上で、テレビスタジオでお取り上げ
ください。国民の審判を受けられるよう、お取り計らいをお願いし
ます。政党、政治家の皆様も、真剣にご検討くださいますよう伏し
てお願い申し上げます。
田中
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 一国の宰相は、上からものを見なければならない。支配する側か
らの物の見方ができなければならない。それを一般的に帝王学と言
うようである。

 宰相には、国家権力という魔法の杖がある。この魔法の杖は、
どんな夢、希望でも現実のものとすることができる。
 かつて、田中角栄という総理大臣がいた。彼は夜中に、日本地図
を眺めるのが好きであったという。日本全国に道路を造れば、諸産
業の発展の基礎創りができるという夢を広げていたという。彼は、
実際に道路造りを実現した。

そして、自動車の普及、それの伴なう諸産業の発展の基礎つくりを
した。つまり、彼は需要と生産と雇用を生み出したのだ。彼の素晴
らしさは、正にここなのだ。魔法の杖を使って、新しい未来を描き
始めたのだ。

 しかし、彼は国民に多くの富をもたらしたが、また、自分をも豊
かにした。世は、彼を金権政治と激しく非難し抹殺してしまった。
帝王学を実践した最後の宰相であった。

 一方、現在の総理大臣小泉さんは、およそ金権政治とは無縁の
清廉潔白の士である。彼は国民を豊かにして、自分も豊かになろう
などとは考えない。「武士は食わねど高楊枝」の孤高の政治家なの
だ。金銭的には無駄金を使わないことだけを考える、サラリーマン
の女房型の宰相なのだ。

 彼の手にかかると魔法の杖は、その力を発揮せずただの棒っきれ
のままなのだ。彼の魅力はただ一つ、 従来の金まみれの政治家と
くらべれば清潔で、国民を裏切ってきた政治家にない斬新さである。
彼の人気の秘密はここにある。

 いま求められているのは、鈴木商店の大番頭金子直吉型の宰相で
ある。個人的な富には無欲でも、国家の繁栄が個人の欲であるとい
う名誉欲にあふれた政治家の出現が待たれる。

 いま現在の経済状況でも、魔法の杖の振り方で、日本はたちどこ
ろに甦るのだ。需要と生産と雇用の三つが活発に動き出す仕掛けを
つくればよいのだ。
 資本主義が成熟すれば、ハングリーでガッツのある人間がいなく
なっているのです。動物的本能が刺激されなくなってきているので
す。しかし、現実には人間の生存を脅かす脅威、環境問題が差し迫
った問題になってきています。このままでは、あと百年も過ぎれば
、人間が住めない地球となってしまうという危機感が存在している
のです。

 人間には、子孫を残そうとする性的衝動が本能的に備わっている
。その人間の種の保存本能に基く子孫繁栄の考え方と、国家のあり
方とを魔法の杖でつなぎ合わせれば、簡単に日本再生の構図が描け
るのだ!
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私案
 内需主導型の産業構造を創っていくこと。外国では製造していな
物で、新しい種類の需要を創造し、それに応えられる生産物の製造
工場を国内に開設することです。

 そのために環境負荷税を創設する。環境負荷の多いものには多く
賦課し、環境負荷がないものには逆に奨励金を補助するような制度
をつくる。

 循環型社会に反するものには、反循環税を創設する。
 これらを進めるために、無利息の特別融資制度を創る。
@地球温暖化の原因である化石燃料の使用を抑え、地上における
 エネルギー収支がゼロの燃料の開発を進める。
A環境負荷のゼロの商品の開発を勧める。衣食住、流通、生産、通
 信にかかわる細かい基準を策定する。
B健康生活を促進できるような、新しい基準をつくる。

 これらの環境基準を創るだけで、無限の新しい需要と生産と雇用
が生まれるのです。
 新しい社会構造が構築されるまで、停滞した社会経済に活力を与
える財源はケインズ経済政策に依存する。

参考
山口さんの政策http://plaza.harmonix.ne.jp/~katsuyaz/gan.htm
どうもとさんの雇用創出http://www.d5.dion.ne.jp/~y9260/koyou.html
丹羽さんの経済政策http://homepage2.nifty.com/niwaharuki/
tanaka
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(Fのコメント)
田中さんの意見と、私Fの意見の差がほとんどないようですね。
小泉内閣の評価が違うだけです。私は評価しています。

自民党の公共事業で金ばら撒きを行ってきた人たち、抵抗勢力の
面々が、大きな抵抗をするために、日本は不況からなかなか抜け出
せないのです。やっと、ダイエーの不良債権も整理した。残すは、
建設業界・不動産業界の不良債権整理ですが、この整理には政治家
の不当な圧力が掛かります。この不当な圧力を東京地検特捜部が
徹底的に活躍して暴いてほしいものです。米国では政治家とやくざ
の関係を整理しろと言っている。

今の現状は腐敗した政治家たちの存在が必要な政策のできない理由
です。いち早く不良債権処理をしたデパート業界は売上がUPして
いるため、投資余力ができてきたのです。民間投資可能にするため
には、オーバーゼネコンの状態では無理です。この整理をすること
です。昔から言っているので、このコラムの過去記事を確認くださ
い。

日本の国力を消耗させたのは、自民党の10年間に及ぶ金のばら撒き
でした。無駄なことに費やしたのです。有効な環境問題や産業政策
に金を使わなかったために今のようになったのです。

やっと、政府も産業政策が重要であることがわかったようです。
日本は米国から産業政策を非難されて、日本の企業を不当に圧迫し
ていたのですが、それを止めるべきです。半導体の米国からの購入
を義務付けたり、輸出規制を行ったりと、日本企業をいじめること
しかしてこなかった。日本政府は日本の産業をいかに潰すかをやっ
てきたのです。日本の強さの源泉を世界に教える圧力もかけたので
す。そして、中国にODAを行い、中国の軍事拡張を助けかつ、
日本の工場を中国に持っていって、空洞化させるのです。
この成果がやっと出てきたのです。反日の皆様、よかったですね。
あなたたちの勝利です。親日の皆様の負けです。田中さん、不当な
反日の人たちを応援したのは、あなたを含めた日本国民の大多数で
す。

このように、産業を潰す先頭に政治家がいたのですよ。親米という
ことは、反日になることもあるのです。親日親米ということは非常
に難しいことを、知ってほしいのです。ブキャナンと同じで私は
日本ファーストで考えることが必要だと思いますが。

それと、規制緩和によるサービス産業の立ち上げも阻止したのが、
日本国民と官僚でした。内需拡大で、空洞化しないのがサービス産
業ですが、国の規制でできないことが多いのです。縦割り行政で、
いろいろな役所に規制が跨っている場合は、その全体像を押さえる
までに時間がかかってしまうのです。この現状を変更しないと、新
しいサービス産業は起きない。内需拡大を騒いでもしかたがない。
政策行動が重要なのです。それも抵抗勢力は阻止してきたのです。

今度の選挙では徹底的に抵抗勢力の根絶やしをする必要があります。
国民が政治家の審判をする必要があるのです。地方も抵抗勢力が
結局、日本企業を潰して、地方工場を破壊して、地方に産業がなく
なるのですから、地方も損をするのですよ。都市と農村の戦いから
日本再生を邪魔する者との戦いに変質しているのがお分かりに成っ
たと思うのですが。
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最近日本経済の事について考えているのですが。
皆さんは今後の日本経済を成長させるにはどのような事をしたら良
いと思いますか?
色々ナご意見待ってます!?(^^)
和弘
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(Fのコメント)
上記の意見等、このコラムの過去記事をご覧下さい。


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