770−1.  印パ紛争と世界の検討



印パ紛争に基づき、世界を検討しよう。  Fより

検討の視点は、世界の中の印パ関係としてみると、違う見方になる
。パキスタンは、米国の軍事行動に制限を付けていた。
このため、米国はタジキスタンから北部同盟に物資を運んでいる。
インド国会の爆破事件では米国はインドの言い分を重要視して、
パキスタンに不利な条件をつけている。カシミールの過激派を検挙
しろという。

このため、ムシャラフ大統領は中国に支援を求めて北京に行き、
中国の支援を取り付ける。敵の敵は味方というスタンスなのでしょ
うね。インドは米国が支援。米国とロシアは石油政策で協調してい
る。プーチンをブッシュの牧場に案内して、友好を確認している。

サウジの王制の内、反米で知られるアブドラ皇太子が実権を今回の
アフガン戦争で握った。正確に言うと、民衆の反王制の暴動があり
、親米派のファハド国王と国防相のスルタンとその家族全員が、欧
州に脱出し、国内の治安維持のため、アブドラが残り指揮をした。
このため、サウジの米軍基地から航空攻撃ができなかった。
それと、どうもサウジがビンラディンの資金援助をしていたような
のであり、この責任者はアブドラ皇太子に近い人であった。今回の
テロも意外にサウジが絡んでいる可能性があると見ている。特に
サウジの情報部は知っていた可能性が高い。アルカイダにサウジア
ラビア国籍の人間が多過ぎ。それと潤沢な資金はサウジが無い限り
できない。このため、米国は当面サウジ離れとなっている。サウジ
の石油や反米的な報道をするアルジャジーラがあるカタールの石油
も米国は今後、距離を置くことになるでしょう。その分、カスピ海
やシベリアの石油や天然ガスが重要になっているのです。逆にサウ
ジ王家も強力な米国支持はできなくなった。もう少し言うと、民衆
の不満を無視できない。無視すると王制打倒の闘争になる。

このため、サウジを始め中東の王国はすべて、パキスタンの味方で
しょうね。アフガンのカンザイ政権はインドの味方。イランはパレ
スチナに武器を送ったように、今後も反米でしょうから、パキスタ
ンの味方になるでしょう。イラクはどうもイランと同盟関係にある
可能性あり、今回のパレスチナへの武器輸送は、イランとイラクが
協力して実施したようだ。

どうも、今までの世界の米ロ対決構図からアフガン戦争により、
イスラム対米国対決の構図に変化したようだ。イスラムの中心は
サウジのような気がする。この世界構図を今回の印パ紛争は、明確
化したみたいである。

そして、今回は印パは戦争は防止できるかもしれないが、今後、
中国とイスラムは連携する可能性があることを、この事件が明確化
したようだ。
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01/04 00:13 「誤れば甚大な問題」 英首相が印パに警告  外信77 

 【ロンドン3日共同】英PA通信によると、英国のブレア首相は
三日、南アジア歴訪の最初の訪問国バングラデシュのダッカに到着
、「インドとパキスタンが誤った方向に動けば、世界全体が甚大な
問題に直面する」と警告した。                
 ブレア首相は印パ関係が「手に負えなくなる可能性もある」と指
摘、「この問題ではブッシュ米大統領とも過去数日間協議してきて
いる」と述べた。                      
 「カシミール問題は私が当事国を訪問するだけで解決できるわけ
がないが、(情勢悪化を懸念する)国際社会を代表して緊張を和ら
げるのに役立てばと思っている」と語った。          
 今回の歴訪はインド、パキスタン両国を含め六日間の予定。昨年
十二月に両国間の緊張が高まる前から予定され、ストロー外相によ
ると、印パ紛争に関して具体的な仲介案を用意しているわけではな
いという。                         
(了)  020104 0012              
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米国務長官、印パ仲介に特使派遣へ
 【ワシントン4日=春原剛】パウエル米国務長官は4日、緊張が
続いているインド・パキスタン関係改善を仲介するため、来週にも
米政府高官を特使として派遣する考えを示した。事態沈静化に向け
、パキスタンのムシャラフ政権に過激派対策の一層を強化を求める
構えだ。両国関係を不安定にしているカシミール紛争についても、
米国が長期的に一定の役割を模索する可能性にも言及した。 
 パウエル長官は同日の英BBCテレビのインタビューの中で、
印パ情勢について「前向きなサインも見られるが、非常に危険な状
態であることに変わりはない」と指摘。その上でネパールで5日から
始まる予定の南アジア地域協力連合(SAARC)閉幕後、インド
のバジパイ首相とパキスタンのムシャラフ大統領の帰国を受けて
米政府高官を両国に派遣する方針を明らかにした。 

 これに関連して、バウチャー米国務省報道官は同日の記者会見で
「この危機問題を所管している政府当局者の一人になるだろうが、
特使と呼ぶかどうかはわからない」と述べた。 
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パ大統領、印に関係改善呼び掛け
【カトマンズ5日共同】南アジア7カ国の経済協力などを話し合う南
アジア地域協力連合(SAARC)首脳会議が5日、カトマンズで
開幕。インドとの緊張が続くパキスタンのムシャラフ大統領は「
今回の会議を利用しバジパイ(インド)首相に心からの友好の手を
差し伸べたい」と述べ、インドに緊張緩和を呼び掛けた。 
 会議では開催国ネパールのデウバ首相を議長に選出した後、各国
首脳が演説。ムシャラフ大統領はテロ問題について「正当な抵抗運
動とテロを区別することが重要」とインド支配下のカシミールでの
「解放闘争」を正当化する自国の立場をあらためて主張する一方、
「わが国はあらゆるレベルでのインドとの真摯(しんし)で継続的
な対話の用意がある」と強調した。 

 会議期間中、インドとパキスタン両首脳の個別会談が期待されて
いるが、今のところ予定は立っていない。 
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(12/25)印パ国境、戦闘続く、ミサイル配備の動き
  インド側に死傷者か 
【イスラマバード25日=吉野蔵一】インド国会議事堂襲撃事件を
巡る緊張が高まるインド、パキスタン国境で24日夜から25日にかけ
、戦闘が相次いだ。インド側には数人の死傷者が出たもよう。両国
軍はともに、核弾頭の搭載可能なミサイルを国境付近に配備する動
きも見せている。 

 インド北部ジャム・カシミール州からの報道によると24日夜、
実効支配線付近でパキスタン軍が砲撃を実施した。これに対し、イ
ンド側も迫撃砲や自動小銃などを発砲して応戦、戦闘は断続的に夜
通し続いた。パキスタン側は事実関係を否定している。インド側の
警察当局の発表では、国境警備に当たっていたインド兵士少なくと
も2人が死亡、民間人を含め2人以上が負傷したという。 

 両軍の銃砲撃はここ数日、散発的に続いており、付近の住民ら
数百人の避難も始まっていると伝えられている。 

 さらに、25日付のパキスタン英字紙はそろって、パキスタン軍が
対印国境地域に中距離弾道ミサイル部隊を配備したと報道。同ミサ
イルは核弾頭も搭載できるという。ムシャラフ・パキスタン大統領
は同日、南部の都市カラチで演説し「我が国の軍は現在の試練を
完全に跳ね返すだけの力を持っている」と強調した。 
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(12/14)インド国会襲撃、「カシミール組織関与」・シン外相が言明
【ニューデリー14日=吉野蔵一】インド国会議事堂が13日襲撃さ
れ、12人が死亡した事件を巡り、同国のシン外相は14日、帰属問題
がくすぶる隣国パキスタンとの国境地帯ジャム・カシミール州で活
動し、パキスタン側を本拠地とするテロ組織の関与があったと言明
した。同組織の指導者の逮捕などをパキスタン政府に要請した。 

 これに対しパキスタン外務省報道官は同日「インド政府が証拠を
示せば検討したい」と述べた。 

 シン外相は現地の報道機関の質問に答え「事件はパキスタンにい
るテロ組織『ラシュカール・エ・トイバ』の仕業だ」と断言。「信
頼できる技術的な証拠がそろっている」とも語った。 

 パキスタン政府への要求として(1)同組織の活動阻止(2)指
導者のこう留など――を挙げた。インド外務省は外交ルートを通じ
、パキスタン政府に申し入れた。 


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