5952.小池劇場選挙



小池都知事の代表就任で小池新党を希望の党と命名、民進党議員を
選択し、維新の会と連携。これで大きな枠組みができたようである
。全国政党の自民・公明 対 地域政党の維新・希望である。
                     津田より

0.地域対全国の戦いに
地方政党も全国政党も安全保障政策は、大きな争点にならない。ど
ちらの党も安保法制に賛成している。靖国参拝もしている。

というより、維新・希望のほうがタカ派でもある可能性が高い。憲
法9条に自衛隊を載せるだけの全国政党に対して、維新・希望は米
国との対等な相互防衛条約締結を言い出す可能性もある。このため、
北朝鮮対応は、維新・希望がより優れた対応になる。そうすると、
憲法9条2項の改正を主張することになる。

というように、不毛なイデオロギー論争はなくなる。お友達の優遇
として、加計学園や森友学園の非難は出るが、それより国内政策の
論争になることが確実である。

争点は、消費税凍結の地域政党対消費税増税の全国政党、地方分権
の地域政党対中央集権の全国政党、この部分は憲法8章改正の議論
になる。道州制の導入、大阪都構想などの議論がされることになる。

また、消費税増税のタイミング議論になるはず。バーゼル3が2019
年から全面的な適用開始になる予定であるが、米国などの反対で難
航している。しかし、この中で格付けA以下の国債は、基本的に年
金基金などでは持てないことになるし、銀行もリスク資産になり安
全資産を留保することになる。現時点で、日本国債の格付けは、ム
ーディーズはA1、S&PはA+であり、ギリギリの状態である。

銀行は現時点22%、年金基金8.3%、海外5.8%、生損保21
%になっているが、今までは安全資産と見なしていた。これがリス
ク資産になるなら手放すことになり、長期金利の急激な上昇が起こ
り、円高になる可能性が指摘されている。

本来は、格付けを維持するために消費税増税が必要なのであるが、
維新・希望の見解は、国民に痛みを負わせる前に、議員が痛みを感
じるべきと議員定数の削減や議員報酬の下げを公約して、若狭さん
が一院制の国会にするというのもこの文脈であろう。一院制にする
には、憲法4章を改正する必要がある。

消費税増税を、国民生活が向上する給与所得の3%程度の増加など
の基準を作り、その実現時に増税ということになるだろうとみる。
もう1つが、特会や予算の見直しである。

1.選挙結果による組閣
もし、地方政党の希望・維新が自民党より多数になると、公明党は
どうするのかでしょうね。自民党と組んで政権を維持するか、希望
・維新・公明の連立政権になり、自民党が野党になるのか?

この時、その他野党もそれなりの数になっていた時も考える必要が
ある。自公で過半数に達しないときにはどうするかでしょうね。
その時は、希望・維新+自民の大同団結内閣になるのか。もし、そ
うなるなら憲法9条全面改正でしょうね。その時は公明党が野党に
なる。

もう1つ、小池さんが都知事を辞めて衆議院選挙に出たら、一挙に
希望の党への反発が強くなることは、現時点での国民調査に出てい
る。

このため、自民党小泉進次郎議員は小池さんの出馬を勧めるのであ
る。

2.安部政治の問題点
安部首相を含めて自民党3世議員は、やさしい人が多い。敵を作ら
ないように立ち回る。地域の人たちは、議員を子供の時から知って
いるから、選挙には強いが、国内政治で改革などを行う場合は、そ
の優しさが改革を阻むことになる。

西部進などの保守系論客なども、合意形成政治を推奨して安部首相
をサポートしているが、それでは、まともな改革はできない。

小泉内閣は敵を作り、既得権益をつぶして、改革をしたのである。
小泉さんが作ったのは、お飾りの首相のもとの官僚主体政治から、
首相が強いリーダーシップを取り、改革ができる体制であり、官邸
中心の政治システムである。大統領的な首相内閣制度である。

この政治システムで、日本の危機を乗り越える改革ができるように
したが、残念ながら、自民党の首相は、首相としてのリーダーシッ
プが弱すぎなのである。

外交では、しがらみがないので安倍首相も活躍できているが、国内
改革は失敗である。

安部首相など自民党3世議員は、良い人すぎることである。一般的
にはよいことであるが、日本の衰退を止めるためには、小泉純一郎
みたいな変わった人が必要なのである。その点、小池さんは、癖の
ある人で、今の改革の時代にはもってこいの人のように見える。

3.改革を行うための政治の進め方
首相が、日本の将来の理想とする姿を描き、それに向かって突破し
ていくことが重要なのだ。その目標点を明確化して、それに対して
現時点は、どの程度かを国民に示すことである。

安部政権は、問題点を上げるが、それがどこまで到達したかを評価
する前に、次の目標を設定して移っていき、最初の目標達成が中途
半端な状態がなっている。

4年前、水素社会を作るといったが、現時点、水素ステーションは
目標より大幅に少ないし、水素ステーションの建設費を3億円から
1億円以下にするしたが、できていない。

農業改革では、大規模農家の育成と、JAの改革を目標にしたが、
JAの会長は現在、反改革派であり、小泉進次郎議員が苦労したが
、官邸サイドはサポートをしなかった。あまりにも官邸は、政治力
を使わな過ぎであり、敵を作らないことで、自分だけよい子のなっ
ている。このようなことでは、国内改革はできない。既得権益者と
の戦いのない改革は、中途半端になる事例を複数、作ってきた。

このため、徐々に日本の国力は衰退している。日本から新しい産業
が起きていない。日本は先進国から脱落する寸前なのに、危機感も
ない。

ここは、安全保障問題では同じなので、自民党ではなく、維新・希
望の党にやらせてみるのもよいと思うがどうであろうか?

さあ、どうなりますか?



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