5940.中国の台頭中、北朝鮮と米国の確執



世界的な覇権の移行が起きている。米国トランプ大統領の世界との
関係は、米国第一主義、保護主義などでぎくしゃくしている。中国
はその間隙を利用し、世界との関係を円滑にする方向である。中国
の投資を利用して、中国のルールを世界に押し付けている。

欧州は、その中国のルールを暗黙的に認めていることで、それが世
界的なルールとなってしまったようだ。

この影響は、インターネットの閉鎖性の了解や中国の近代史の問題
点の論文を読めないような処置など、多岐にわたり始めている。そ
れをドイツや英国が認めることで、中国に対峙する米日台などの国
に悪い影響が出ている。中国の主張が正しいということになってき
た。東南アジア諸国は、この情勢を見て中国依存を深めている。

工業力などの経済力は米国と抜き、軍事力的にも米国を抜き去る方
向である。

米国の経済力では、あと10年もすると、軍事的にも中国に勝てな
いような気がする。そして、悪いことにTPPなどの集団的な経済連合
を作り、中国の経済的な台頭に対抗しようとしたが、それを米国は
放棄してしまった。

しかし、中国が世界の覇権を握り、世界のルールを決めると世界は
独裁制を承認したことになる。この問題点を明確に認識していたバ
ノン上級顧問が政権から離脱したことで、その問題を米国では意識
されなくなる。キッシンジャーも米ロの接近を仕掛けていたが、同
じ問題意識であったはずである。

オバマ前政権では中国台頭を認めていたし、トランプ政権にも、こ
の戦略的な視点がないことになる。

それでよいのであろうか?

非常に難しい問題が待ち構えているように気がする。

このような世界的な状況で、北朝鮮は、その狭間を利用して、核ミ
サイルを実用化させている。中国頼りの米国は、中国の台頭を止め
る手段をなくしてしまった。

バノン氏は北朝鮮を無視して、中国との経済戦争を仕掛けるべきと
したが、政権内の元軍人たちの抵抗で、実現しなかった。というこ
とで中国の台頭が止まらないことになった。

戦乱の世にが逆戻りの様相を呈してきた。

米国の衰退と中国の台頭は、日本にも悪い影響が出てくることになる。

それをどうするのかの議論がない。中国の台頭に対する日本の答え
は、まだない。

さあ、どうなりますか?



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