5851.トランプ発言に振り回されて乱上下する市場



米国トランプ大統領の円安誘導を非難する発言で、昨日、日銀が長
期国債買い入れを躊躇したことで、金利上昇で円高になり、それに
合わせて株価は1万9千円割れになり、今日は指値オペで金利を下
げたことで、113円に戻したが、株価は1万9千円に戻らなかっ
た。

しかし、毎日、トランプ発言とそれに動揺する日銀や政府、今後、
起こるであろう国境税などが複雑に絡み、市場は通貨、株価ともに
大きく乱上下している。

しかし、1つの発言で大きく下がるが、次の日には半分程度は戻し
ているが、戻し切らないで値を下げている。

企業業績は、円安になったことで、良い方向にあるが、トランプ氏
の発言などで、市場は下押しの圧力が掛かっているようである。

米国の実体経済が良いので、リスクオフにもなっていない。

当分、この状態が続くのであろう。普通、今後数ヶ月の経済状況を
織り込むのであるが、市場はどう織り込んで良いのかわからないよ
うである。一部、国境税は織り込み始めたような気もするが、ほと
んどの企業は業績の織り込みであろう。

ということで、トランプラリーの反動はまだ完全ではない。

トランプ発言で、日米ともに徐々に、値を落としていくのであろう
か?

それより、日銀の国債買い取りを禁止されるとなったら、長期国債
の金利が急上昇して、地方銀行などの金融機関が倒産、国家予算も
国債費の膨張で組めなくなる。さあ、どうするかですね。

2月10日の首脳会談は重要なことになる。


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2017年 02月 3日 15:34 JST 
日経平均は小反発、日銀「指値オペ」後の円安でプラス転換
[東京 3日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は小反発した
。自律反発的な買いが先行する中、午前中の日銀オペで超長期国債
が買い入れ対象外となったことを受け、長期金利が一時0.150
%まで急上昇。これ機に円高・株安が進行し、日経平均は一時83
円安となった。だが日銀がその後「指値オペ」を通告すると長期金
利が低下。ドル/円の上昇と連動して日経平均も後場にプラスに転
じたが、買いは続かなかった。

TOPIXは前日比0.30%高で取引を終了。上昇率は日経平均
(0.02%)を上回った。

午前中の日銀オペ通知後に長期金利が一時、昨年1月29日以来、
1年ぶりの水準まで上昇した。利ざや改善の思惑から銀行株に買い
が入ったものの、輸出関連株の一角や、日経平均への寄与度の大き
い値がさ株などに売り圧力が強まった。

TOPIXは辛うじてプラス圏を維持したまま午前の取引を終了。
その後、日銀の指値オペが通告されると、為替が1ドル112円台
から113円台まで円安方向に振れ、日経平均も切り返した。

もっともトランプ米大統領の言動に対する警戒感も引き続き相場の
重しとなった。日経平均は前場に付けた日中高値を更新できず、終
値での1万9000円回復に至らなかった。

フィリップ証券リサーチ部長の庵原浩樹氏は「トランプ米大統領が
日本の通貨政策を批判しているだけに、日銀の金融政策に対するプ
レッシャーも掛かってくる」と指摘。「日本株は企業決算が発表さ
れている内は好業績銘柄など押し上げ要因も見込まれるが、発表が
一巡した後の展開は未知数。上下に振れる2月相場となりそうだ」
とみる。

個別銘柄ではソニー(6758.T)が急反発。映画事業での営業権に関す
る巨額の減損処理に伴い、2日に業績予想を下方修正した。一方、
イメージセンサーの売上高予想を増額したほか、エレクトロニクス
部門など本業は堅調との受け止めもあり、買い戻しが入った。

半面、2日に中国の建機事業での合弁解消と損失発生を発表した神
戸製鋼所(5406.T)が大幅安。これまでトントンとしていた2017
年3月期の連結純損益予想を見直し、400億円の赤字となる見通
しとなったほか、未定としていた期末配当予想も無配とした。

東証1部騰落数は、値上がり996銘柄に対し、値下がりが854
銘柄、変わらずが152銘柄だった。

日経平均.N225
終値      18918.20 +3.62

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2017年 02月 3日 15:28 JST 
ドル113円付近、日銀の指し値オペ通告で急騰
[東京 3日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニュー
ヨーク市場午後5時時点と比べ、ドル高/円安の113円付近だっ
た。午後は、日銀が「指し値オペ」を通告したことで日米金利差縮
小の思惑が後退。ドルは112円半ばから113円前半に急騰した。

午後0時半、日銀が指し値オペを通告し、112.64円付近で推
移していたドルは一時113.24円まで強含んだ。

市場では「(きょう午前の)オペの効果がなかったこともあり、イ
ールドカーブ・コントロールで10年金利の上昇を抑えようという
スタンスを示した」(邦銀)と受け止められた。午後3時にかけて
、ドルは113円付近でもみ合った。

きょうは米国で雇用統計の発表を控えている。平均賃金の上昇が維
持される結果となれば、「米株と米金利に上昇圧力となり、ドルを
買い戻す動きが優勢になる」(IG証券の石川順一氏)とみられて
いる。ロイターがまとめた市場予想は、非農業部門雇用者数の増加
が17万5000人、失業率が4.7%となった。

<午前のドルも日銀オペ通告後に上下動>

午前のドルも、日銀が通告した国債買い入れをきっかけに上下動し
た。長期国債対象の日銀オペの買い入れ額は、初回予定から400
億円増額の4500億円となった。ドルはいったん113.15円
まで上伸したが、超長期債が買い入れ対象から除外されたことを嫌
気して円債利回りが上昇。日米金利差の縮小が意識され、ドルは
112円半ばへ下落した。

その後のドルは、何度か小反発したが、再び売られ112.50円
まで弱含み、きょうの安値をつけた。

ドル/円JPY=  ユーロ/ドルEUR=  ユーロ/円EURJPY=
午後3時現在 113.01/03 1.0756/60 121.56/60
午前9時現在 112.80/82 1.0760/64 121.38/42
NY午後5時 112.80/81 1.0758/59 121.34/38
(為替マーケットチーム)


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