5847.減税もインフラ投資もなしか?



現在、米国の国家債務が20兆ドルの規模にあり、選挙公約のイン
フラ投資も減税も、オバマケアに代わる国民皆保険は無理である。

国家債務を無尽蔵に上げてしまうと、利払いの重みが出てしまい、
国家財政は破綻するし、国債の格付けが下がり、世界の投資家は米
国債を買わなくなり、金利上昇となり、利払いの重みが増える事に
なる。

よって、無い袖は振れないのである。期待されている選挙公約はで
きないが、期待されない保護貿易、温暖化規制廃止は、すぐに実行
している。

自動車の環境規制も廃止するようであり、米国車が日本では売れな
いが、その分、日本車の締め出しが来る。

中国からの製品輸入は、個別製品のダンピング課税になるようであ
る。

大統領令でできることは、全て行うようである。規制緩和、ダンピ
ング課税などである。

それ以外は共和党と民主党の議会の壁に阻まれて、うまくいかない
ようである。予算系のことは阻まれる方であり、良い政策はないこ
とになりそうである。

さあ、どうなりますか?


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トランプ政権の予算局長候補、社会保障・メディケアの見直し訴え
Jennifer Jacobs、Erik Wasson
2017年1月24日 23:12 JST 更新日時 2017年1月25日 13:28 JST
トランプ米大統領から行政管理予算局(OMB)局長に指名された
ミック・マルバニー下院議員(共和、ノースカロライナ州)は24日
、20兆ドル(約2260兆円)近くに膨れ上がった国家債務への対応に
「すぐにでも」取り組む必要があり、OMB局長に就任したらトラ
ンプ大統領に対し、選挙公約を破ってでも社会保障とメディケア(
高齢者向け医療保険制度)の支出を縮小するよう進言すると述べた。
  マルバニー氏は24日に上院で開かれた2回の承認公聴会で証言。
給付金プログラム改正の必要性について、トランプ大統領に「真実
を告げる」つもりだと述べた。また早急に何らかの対策を講じない
と、メディケアと社会保障の信託基金は破綻し得ると訴えた。ただ
、現在の受給者への給付減額を主張するつもりはないとも述べた。
その上で、約20兆ドルの国家債務はアメリカの平均的な世帯がクレ
ジットカードで25万ドル以上の借り入れを抱えているようなもので
あり、削減が必要だと語った。
  マルバニー氏は2010年、財政保守主義を掲げるティーパーティ
ーの一員として当選。政府歳出の削減を強力に主張することで知ら
れる。民主党のシューマー上院院内総務が挙げる「最もやっかいな
」閣僚候補8人に含まれる。これまでに50を超える団体がマルバニ
ー氏は過激であると訴え、OMB局長就任を認めないよう議会に書
簡を送っている。
  16年の大統領選挙で民主党候補を目指したバーニー・サンダー
ス上院議員は、マルバニー氏の予算に関する考えは、社会保障やメ
ディケア、メディケイド(低所得者向け医療保険制度)の予算を削
減しないと宣言したトランプ大統領の選挙公約と「まったく正反対
」だとして、「米国民の希望からかけ離れている」と批判した。サ
ンダース議員はまた、マルバニー氏の開示で判明した、家事使用人
の雇用に伴う1万5000ドル(約170万円)超の納税を怠ったことも批
判した。
原題:Trump Budget Pick Seeks Entitlement Cuts as Urgent Step on Debt(抜粋)
最新の情報は、ブルームバーグ
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米の財政赤字は拡大予測 財政健全化課題に
1月25日 6時22分NHK
アメリカの財政赤字は、社会保障費の増加などによって、2年後の
2019年度から拡大に転じるという予測をアメリカ議会予算局が
まとめました。トランプ大統領は、巨額のインフラ投資や大幅な減
税を掲げていることから赤字幅がさらに拡大する可能性も指摘され
ていて、今後、経済成長の後押しと、財政の健全化のバランスをど
う図るかが課題になりそうです。
アメリカの財政を中立的な立場で分析する議会予算局は、24日、
トランプ大統領の政策を織り込まない段階での財政状況の予測を発
表しました。
それによりますと、アメリカの財政赤字は、来年度(2018年度
)は4870億ドルと前の年度より縮小するものの、2019年度
は6010億ドルと、赤字幅は拡大に転じる見通しとなっています。
その後は、高齢化に伴う社会保障費の増加などによって赤字幅は拡
大が続き、10年後の2027年度には1兆4080億ドルに達す
る見込みだとしています。
トランプ大統領は、巨額のインフラ投資や大幅な減税を掲げている
ことから財政赤字はさらに拡大する可能性も指摘されていて、今後
、経済成長の後押しと財政の健全化のバランスをどう図るかが課題
になりそうです。
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 2017年 01月 25日 10:56 JST 
米共和党、民主党のインフラ再建案拒否 財政赤字拡大を懸念
[ワシントン 24日 ロイター] - 米共和・民主両党は24日、
トランプ大統領が優先課題に掲げるインフラ再建を巡り協議した。
ただ、民主党が提示した案に共和党が反対するなど、合意が成立す
る状況にはなっていない。
共和党のマコネル上院院内総務は、歳出拡大を中心に民主党側が新
たに提示した1兆ドル規模の案を拒否。民主党もシューマー上院院
内総務が、トランプ氏がインフラ修復策として示した税額控除制度
は受け入れられないとし、反対姿勢を示した。
トランプ氏はこの日、パイプライン建設を推進するための大統領令
に署名。これを受け、シューマー氏はいかなるインフラ強化計画に
も環境保護策を盛り込む考えを示した。
マコネル氏は民主党案が財政赤字を増大させると懸念。民主党側も
、出資する民間投資家の税額を控除するというインフラ再建策では
十分な建設を行えず、長期間コスト回収が必要な有料道路を多く生
み出すことになるとした。






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