月曜日有料版2章途中までをお送りします。 イスラエルがイランを攻撃した。この状況と今後を検討しよう。 津田より 2.中東情勢とその他地域の情勢 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 12日夜、イスラエル軍は、200機以上の戦闘機でイランの核施設と軍 施設を空爆し、イラン全土の標的100カ所超を攻撃したという。この 攻撃中、イスラエル戦闘機はイランの戦闘機8機を撃墜したともいう。 イスラエル国防当局は、イランのナタンツやフォルドゥ核施設など が空爆で大きな被害を受けたという。そして、イランのバゲリ総参 謀長やサラミ革命防衛隊司令官、空軍司令官といったイラン軍上層 部や上級司令官20人を一気に殺害した。その他、上級原子力科学 者10名も殺害した。 日本政府は、イスラエルのイラン攻撃を強く非難したが、法の支配 に基づく国際秩序を推進するという立場であり、至極当然である。 それと、日本の生命線の途絶も可能性として出てくる。 しかし、イランとイスラエルは隣同士じゃないので陸上で直接戦う ことはできない。ハマスとヒズボラは実質的に破壊され、シリアの アサド政権も崩壊したことで、イランは代理戦争ができない。 イランは過去数ヶ月で核開発を加速したが、米国との交渉で開発放 棄などはしないようであり、完成一歩手前である。 そして、各施設は、ほとんどが地下施設であり、簡単には破壊でき ないので、この攻撃で、逆に核武装の可能性が高まったように見え る。 このような状況で、北朝鮮がイランに軍事支援を提供するという。 核起爆装置をイランに渡せば、核ミサイルが完成する。この攻撃を 受けて、イランも核保有の必要性を再確認したはず。 この攻撃の報復のために、イランはイスラエルに自爆ドローンや第 一波でミサイル100発発射し、第二波で150発発射した。今後 も順次弾道ミサイルを発射することになる。 このため、ヨルダンはイスラエル空軍によるイランの自爆ドローン や弾道ミサイルなどの迎撃のために空域を開放、シリアやサウジア ラビア上空でも迎撃が行われているようだ。 しかし、テルアビブの住宅がイランからの弾道ミサイル攻撃を受け ていて、着弾したミサイルは10発以上というが、このミサイル攻撃 で負傷者60人超になり、イスラエル国防相は「越えてはならぬ一線 越えた」と述べた。そして、イランもイスラエルの核施設を攻撃し たという。 そして、トランプ氏は、中東展開の全米軍にイスラエル防衛を命令 、米軍戦闘機は現在、シリア、イラク、ヨルダン上空でイランのミ サイルとドローンを撃墜中であり、THAADミサイルは完全警戒態勢で ある。 しかし、イランの弾道ミサイルは飽和攻撃であり、迎撃が完全には できないし、迎撃ミサイルも多くない。このため、選択的に迎撃し ているという。 そして、大規模なイランの弾道ミサイル攻撃を受け、イスラエルは イランの石油施設を次のターゲットに選定したという。 事実、イスラエルの攻撃で、イランのサウス・パース・ガス田で火 災が発生したという。 イランの原油輸出のほぼ全量が中国向けであり、この攻撃をすると 中国の関与が出てくるし、イランはホルムズ海峡の封鎖を検討中と いう。 そうすると、原油価格は130ドル以上に跳ね上がるし、日本は原油の 80%以上をこのホルムズ海峡を通て運んでいる。どちらにしても、大 きな影響を日本や世界に与えることになる。 イスラエル戦闘機の2回目の空爆で、施設内部で放射能漏れが起きて いるナタンツ核施設やフォルドゥで再度爆発が発生しているという。 複数回の空爆で、核施設の完全な破壊をイスラエル軍は目指してい るが、地下深くにあり、完全破壊は無理がある。また、イスラエル 軍がイラン最高指導者ハメネイ師を標的に空爆中だともいう。イス ラエルの狙いはイランの核計画だけでなく、体制そのものではない かとも言われる。 ネアニヤフ首相は1週間程度の攻撃を継続するという。イラン軍や民 間の空港が、すでに空爆を受けて大破している。 以後は有料版を見てください。 0.米国と世界の状況 1.日本の状況 2.中東情勢とその他地域の情勢