月曜日有料版2章途中までをお送りします。 ウ軍がロシア領クルスク州に侵攻した。スジャを占領して、占領地 域を拡大している。この反攻の目的と結果がどうなるのかを検討す る。 津田より 2.ウクライナ戦争推移 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ウ軍は、8月6日にロシア領クルスク州に3個旅団以上で侵攻し、瞬く 間にスジャを占領して、国境から50km地点まで侵攻している。 ロ軍は国境線に防御の兵力を置かずに、ウ軍が侵攻するとは思って いなかったようである。もちろん、FSBは国境付近にウ軍が集結して いるので、侵攻が近いとの情報を上層部に報告していたが、ゲラシ モフロ軍総司令官などのプーチン側近は、それをプーチンに報告し ないで、握りつぶした。 このため、やすやすと国境を越えて、ウ軍機甲部隊は、地雷原のな い広い平原を全速力で駆け抜けるので、ロ軍は防御できずに呆然と しているし、多くの国境警備隊は投降した。 そして、スジャにある天然ガスのパイプライン管理施設を占拠して 、ウ軍がそこの管理しているが、欧州へのガス供給は引き続き行わ れているようだ。もう1つ、スジャにロ軍の大量の武器弾薬庫があ って、それをウ軍が獲得したようだ。 もう1つ、スジャは、ベルゴルドのロ軍への鉄道補給網の拠点であ り、この駅がウ軍に占領されて、ベルゴルド地域のウクライナ侵攻 部隊への補給路の1つがなくなった。 西に向かった部隊は、1つはリルスクまで進み、コロレヴォをとり 、キーウとの鉄道による直通補給線構築するようだ。 ロ軍は、クルスク原発の防衛を強化している。原発近くで爆発が起 きて、原発から3kmのクルチャトフ市では停電しているが、ウ軍は、 ロ軍増援部隊の集結地点ポリシェエ・ソルダフコエより北には向か っていない。ウ軍偵察隊はリビウまで進出したようである。 ロ軍予備隊やワグネルは、ポリシェエ・ソルダフコエに到着したが 、装甲車がなく、FPVドローンでの攻撃になるようだ。戦力としては 大きくない。 それを迎え撃つウ軍は、クルスクの高地を占領し、主要な幹線道路 をキルゾーンに納めることに成功。増援として入ってくるロ軍を各 個撃破している。ウ軍はHIMARSを使用し、ロ軍のリルスク近郊車列 を攻撃して、ここだけでロ軍は500名近い戦死者を出した。 このため、ロ軍は、ウ軍に対処する為に、ハルキウ方面から装備品 等を撤去し、クルスク方面に輸送部隊で輸送している。しかし、そ れだけでは足りないので、東部地域の部隊も送り込む必要性がある。 もう1つ、不思議なのが、ロ軍SU-34の空爆が多くないことだ。特に 滑空弾を使えば、大きな損害を与えることができるはずで、数十機 を飛ばして、徹底的に空爆するはずが、それをしていない。ウ軍装 甲車の被害の多くは、FPVドローンの自爆攻撃によるものである。 このため、ウ軍・ロ軍のドローン同士の空中戦が起きている。これ で、機甲部隊を守るようであるが、それでも損害が出ている。 もう1つが、ロシアの監視カメラ映像をハッキングして、ロ軍の動 向を監視しているともいう。 8月10日午前11時時点で、支配地域は520km2であり、グレーゾーンは 240km2にもなっている。ウ軍はどんどん占領地を広げている。 そして、ウ軍がベルゴロド州に侵攻し、ベルゴロド州のポロズもウ 軍の支配下にあるという。 以後は、有料版を見てください。 0.米国と世界の状況 1.日本の状況 2.ウクライナ戦争の推移 3.中東情勢