6346.次の世界秩序を考える



月曜日有料版1章途中までをお送りします。

前回に2025年でも世界秩序が崩れると述べたが、それでは次の世界
秩序はどうなるのであろうか?この検討をする。 津田より

1.日本の状況
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日経平均株価は、コロナで2020年3月19日に16,358円まで下げ、2024
年3月22日は40,888円で過去最高値になり、6月21日は38,596円で、
24日は208円高の38,804円、25日は368円高の39,173円、26日は493円
高の39,667円、27日は325円安の39,341円、28日は241円高の39,583円。

先週、株価は1000円の上昇になっている。6月都内物価は2.1%上昇
で、電気・ガス代がプラスであるが落ち着いてきた。鉱工業生産指
数は、5月2.8%上昇となり、5月の失業率は2.6%で、前月と同じで
、完全雇用状態である。また、家計の金融資産2199兆円となり、最
大になっている。これらの発表で株価は上昇した。

しかし、ドル円は38年ぶりに一時161円台になり円安が進んでいる。
160円を超えると、220円まで節がないので、一気に円安が進む可能
性もある。ユーロ円も一時172円台とこちらも円安が進んでいる。

そして、円の番人である神田財務官が7月末に退任することになり、
三村国際局長が引継ぐことになった。この1ケ月に最後の円介入を行
うかどうかである。それと、7月日銀政策会合で利上げをするかどう
かだ。

自民党総裁選挙が9月に行われるが、岸田首相の再選は難しいようで
ある。菅前首相が、動き始めているし、河野氏や石破氏が立候補宣
言をし始めている。

茂木氏、上川氏、高市氏なども立候補することになるとみるので、
徐々に政治の話題はこちらにシフトするようである。

今後の政策で重要なのが、憲法改正であり、世界秩序の大変革時に
日本が主導権をとるには、憲法改正が重要な要素である。自衛隊を
正当な位置づけにして、世界の平和を守る意気込みを明確にする必
要がある。

中国やロシア、北朝鮮などの現状変更を指向する国への構えを作る
ことであるし、侵略戦争をするロシアに対抗するウクライナを軍事
的にも助けることである。

この世界平和に貢献する姿勢を明確化できれば、欧州と日本、韓国
は同盟関係を結び、権威主義国との戦いに勝てるとみる。米国が一
国主義になるので、日本の平和を維持するにはNATOとの同盟が欠か
せない。

鎖国主義のトランプ次期政権に、トランプ氏に取り入った安部元首
相を欠いた日本の取りえる戦略は難しくなっている。しかし、これ
ができないと日本の安定はないし、世界の安定もない。安部さんを
失った日本は、苦難の道を進むしかない。

これにより、ドル基軸通貨制度崩壊後、ゴールドやユーロ、円の並
立通貨時代になり、徐々に金本位制に戻るように見える。

このためには、国の債務残高の減らす必要があり、プライマリー・
バランスの次に、国債の償還を進めることで、金本位制への転換と
いう政策になる。

金本位制にする前までには、日本産業を育成して輸出品を増やして
、もう1つが鎖国化する米国を避ける米IT企業を日本に誘致して、
その上で、金本位制の円基軸通貨制度を確立して、貿易を再度活発
化させることである。

基軸通貨を作ることが、世界貢献の大きな柱になる。これを実現さ
せるためには、10年以上の年月が必要であるが、それを目標に国家
運営をするしかない。

他の通貨は、人民元は中国金融機関救済のために人民元札を増刷す
る必要であり、金本位制にできないし、ユーロはフランスがEU離脱
する可能性があり、金本位制どころではない。

そして、日本、韓国とNATOの合同覇権を確立するしか、世界の安定
を維持できないことになる。

一方、中国がバブル崩壊で、対外的な資金提供ができずに、グロー
バルサウスへの影響力をなくしている。

そして、昨年のEUの発電電力量のうち、最大の電源である再エネが
大きく伸びて約45%に到達した。これにより、LNGも石油の消費量は
大きく減っている。世界でのEVの販売台数も車の販売量の45%まで伸
びている。

UAEやサウジも経済の石油依存では、将来がない。このため、資源国
に資金提供をUAEやサウジが乗り出している。石油の次の資源を確保
する必要からであり、日本の技術とサウジやUAEの資金を組み合わせ
て、グローバルサウスに提供することを考える必要がある。

このように日本が単独ではなく、欧州やアラブ諸国との連携で、世
界の安定を指向するのが、日本が世界から期待される次の役割であ
る。対米従属路線から、自尊自立な路線に移行することである。

もう1つが、核戦争後の復旧作業が日本の役割になる。これは、ウ
クライナだけではなく、ロシアも対象となるような気がする。ロシ
アが負けないと、この戦争は終わらない。ロシアの核ミサイルの数
本は、自国に落下することになりそうだ。ミラージ2000の供与であ
るが、ルペン政権になれば、なくなる可能性もある。

以後は、有料版を見てください。

0.米国と世界の状況
1,日本の状況
2.ウクライナ戦争の推移
3.中東情勢


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