月曜日有料版2章途中までをお送りします。 ウクライナ戦争は最終的に、第3次世界大戦になり、核戦争になる と述べてきたが、欧米兵器のロシア領内攻撃容認で、プーチンも警 告した。この今後を検討する。 津田より 2.ウクライナ戦争推移 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ロ軍は、ハルキウ国境を超えて攻撃してきたことで、欧米諸国はウ 軍へ供与した兵器でのロシア領内への攻撃を容認する方向になった。 特に米国は、ハルキウ州、スームィ州やチェルニーヒウ州の国境付 近へのロ軍軍事目標への攻撃を容認したようである。しかし、ATACMS の使用は容認しなかったが、HIMARSでの攻撃はできることになった。 その上に、ウクライナへのNATO諸国の軍隊の派遣を検討し始めてい る。特にフランスは、100人規模の軍事訓練の教官を派遣することに したようだ。ゼレンスキー大統領も歓迎している。 それと、F-16の供与数が明らかになってきた。ベルギーが30機、デ ンマークが19機、オランダが24機、ノルウェーが22機の計95機に上 る。あとは提供時期であるが、徐々に遅れている。今は早くても7月 になりそうである。 すでに、パイロットの訓練も整備士の訓練も複数人数が終了してい るので、機体の提供を待っている状況になっている。パイロットは 4人が終了している。 また、デンマークのF-16については、ロシア領内への攻撃に使用可 能であり、ストームシャドーを提供する英仏も容認であるので、こ の組み合わせで、ロシア領内の高価値軍事目標を破壊できることに なる。 その上に、スウェーデン政府は総額133億クローナ(約2000億円)の 新たな軍事支援パッケージの供与を発表。その中に「ASC890」早期 警戒管制機2機が含まれている。これにより、400km範囲が見えるこ とでロシア領内のウクライナ国境付近が丸見えになる。F-16とこの 早期警戒機の組み合わせは、強力な武器になる。 また、ウ軍は、5月に1160個のロ砲兵システムを破壊したという。 この戦争は、消耗戦であり、ロ軍は自国で供給していくしかないが 、ウ軍は欧米から供給されるので、欧米の支援が重要なことになる。 逆に、この欧米からの支援がなくなると、途端に劣勢になる。 それと、ゼレンスキー大統領はストックホルムを訪問し、スウェー デン、フィンランド、デンマーク、ノルウェー、アイスランドの首 脳と会談し、3つの安全保障協定に調印した。 このような情勢に、プーチンは、目的達成のため侵攻作戦を続ける とした上で、欧米がウクライナへの軍事支援を強めるほど交戦は長 期化し、核兵器の使用を含む世界的紛争になりかねないとし、NATO 側をけん制した。 やっと、ここ数日前から欧米からの砲弾が前線に行き渡り、ロ軍の 攻撃が撃退されて前進ができない状況になってきたし、ハルキウ方 面でも前進ができなくなり、ウ軍の反撃が始まったようである。 このため、ウクライナのスームィ州やチェルニーヒウ州の国境付近 に3万人のロ軍を集結させて、国境を越えて攻撃の準備をしているが 、ウ軍がロシア国境を越えてHIMARS攻撃できるようになり、攻撃を 中止した可能性もある。 この中、トランプ氏は、援助国との会合で「もしロシアがウクライ ナに侵攻したり、中国が台湾に侵攻したりしたら、モスクワと北京 を爆撃していただろう」と示唆したように、プーチンが頼りにして いたトランプ氏の裏切りでプーチンも切羽詰まっている。 このため、戦争の長期化が現実的になり、ロ軍事費拡大で、増税も 必要で、ロシア政府は「所得税累進化法」を承認したが、240万ルー ブルから500万ルーブルで15%、500万ルーブルから2000万ルーブルで 18%、2000万ルーブルから5000万ルーブルで20%、5000万ルーブルを 超える場合で22%であり、それ以外の場合は、個人所得税は13%に維 持される。法人税は20%から25%に引き上げる。 ロ軍が攻撃で優位な立場にある状況での核使用はあり得ないが、ロ 軍が負け始めて、空軍機も撃墜され始めたら、核攻撃の可能性が出 てくる。特にロ軍が総退却を開始したら、戦術核使用の可能性を見 る必要がある。 以後は、有料版を見てください。 0.米国と世界の状況 1,日本の状況 2.ウクライナ戦争の推移 3.中東情勢 4.中国の動向