6324.戦争経済に世界が移行



月曜日有料版2章途中までをお送りします。

ヨハネの黙示録の第7番目の騎士が出てきた状態で、世界は最終戦争
に向けて、戦争経済体制の構築に向かっている。しかし、日本は、
まだ第3次世界戦争を意識していない。今後の動向を検討する。
                        津田より

2.ウクライナ戦争推移
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ロ軍は、ジワジワとウ軍を圧倒している。このまま弾薬不足と兵員
不足が続くと、ウクライナが負ける可能性も出ている。日ごとにウ
軍とロ軍の発射弾数格差が拡大。今は1対100のレベルで、ロ軍が100
発砲撃しても、1発しか砲撃できない状態である。砲撃の代わりにド
ローンを有効に活用しているという。

・クピャンスク・スバトバ・クレミンナ・リシチャンスク・バフム
ト方面
ロ軍は、クピャンスクのシニキウカやクレミンナのテルヌイ付近、
マキーイウカ、バフムトのアンドリーイウカ、クリシチーイウカな
どに攻撃したが、ウ軍に撃退されている。

・ドネツク市北側方面
ロ軍は、アウディーイウカの南東、ノボカリノベ、ノボバフチウカ
の北東、ステポベ、ペルボマイスケ、セベルネの南で、航空支援を
受けて、地上攻撃を引き続きしている。特に、ステポベへの攻撃が
激しい。

一番心配なのが、アウディーイウカの南の西側住宅街にロ軍が侵入
したことで、地下トンネルを掘り、奇襲攻撃をしてウ軍陣地の裏に
出たことで、ウ軍は不意を突かれたようである。

この方面にロ軍は4万人の部隊を投入しているという。その兵力を使
い突入した箇所を広げようと、ロ軍は機甲部隊や歩兵を大量に送ろ
うとしているが、ウ軍も戦車部隊を投入し、機動戦になっている。

もしかすると、バフムトと同じような状態になる可能性があるが、
戦車同士の機動戦ではロ軍は勝てない。どうするかでしょうね。

・ドネツク市南側方面
ロ軍は、マリンカを占領して、その西のヘオルヒウカとノボミハイ
リウカに対して、航空近接支援を受けた地上攻撃を行っているが、
ウ軍に撃退されている。

・ヘルソン州
ドニプロ川東岸のウ軍橋頭保に対して、ロ軍は攻撃しているが、ウ
軍に撃退されている。

・その他
ロシア領内でILー76輸送機が撃墜された。この中にウクライナ捕虜を
65名乗っていたと、ロ軍は発表したが、その後の墜落現場の写真に
は、遺体が散乱したようすがないことや、搭乗名簿には、既に捕虜
交換した多数の氏名があることから、嘘であるという。この飛行機
にはs-300ミサイルを輸送中とSBUは言う。

ウ軍は、ロシア領内の石油精製所などの石油施設を狙ったドローン
攻撃をしている。トゥアプスでロスネフチ製油所が爆発炎上したり
、ブリャンスクの石油ターミナルが炎上したり、レニングラード州
のウスチョルガ港にある石油・LNGターミナルが炎上したりと、被害
が出やすい石油関連施設を重点的に狙って、ウ軍はUAV攻撃をしてい
る。

このため、レニングラード州サンクトペテルブルグの郊外にSー300を
配備した。前線からS-300を引き上げて、都市や工場の防空体制を強
化する必要になっている。

ウ軍は、ロシアの石油と天然ガスに依存する経済力を落として、北
朝鮮やイランからの弾薬やドローンなどの供給を途絶させる必要が
ある。ロシアの継戦能力の低下を狙っている。

EUも来年以降のロシア産天然ガスの契約を破棄するという。オース
トリアやスロバキア、ハンガリーなどがロシア産天然ガスの依存度
が高いが、代替LNGを供給するようである。これで、2年して、やっ
とロシア産ガスから手を切れるようだ。

・ウクライナの状況
ウクライナの苦境に、欧州、特にバルト三国やポーランドは、非常
に危機感を持っている。しかし、国力が小さいので、十分なウクラ
イナ支援ができない。

米国は共和党の反対でウクライナ支援ができない。ドイツが米国に
変わって、支援の中心になっているが、ドイツ経済が中国経済不振
の影響を受けて、悪化しているので、大きく援助支出を伸ばせない。

そして、ショルツ独首相は、バイデン米大統領とウクライナ支援に
ついて話し合うため、2月前半にワシントンを訪問する。その後、4
月に岸田首相が呼ばれている。国賓待遇ということは、日本の貢献
を要求していることが、確実だ。

米国はウクライナ戦争の戦略を見直し、これ以上の領土を取られな
いようにして、ロシアが戦争に疲れるのを待つ戦略にウクライナを
シフトさせるという。勿論、11月にトランプ氏が大統領になること
も考えた戦略となる。

このため、ウクライナ国内で兵器製造能力を拡大して、他国からの
支援が少なくなっても継戦能力を保てるようにする。このため、そ
れを構築する金が必要になっている。

英国も経済力の面では、ドイツより小さいので、大きな支援ができ
ない。ドイツと同じレベルの支援余力があるのは、西側諸国では日
本しかない。このため、日本への期待がある。当面は兵器の支援も
必要である。

その中で欧州各国は、砲弾の増産、兵器の生産量を増やしている。
EUは、年間100万発の生産能力を目指して、2024年中に達成できるよ
うにするという。これにより、EUとNATOの共同の砲弾生産能力は、
ロシアを上回る。このため、国防予算の増額も欧州各国が行ってい
る。ロシアとの戦争を意識した体制を整える方向であり、親ロ国に
対する風当たりも強くなっている。

以後は、有料版を見てください。

0.米国と世界の状況
1,日本の状況
3.中東情勢
4.海峡・地峡で起こること


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