6319.ロシアの工作潰し



月曜日有料版2章途中をお送りします。

戦争の規模や範囲が拡大している。ロシアの工作が成功して、全世
界を巻き込んだプレ戦争期の様相である。このロシアの工作潰しの
現状と今後を検討しよう。          津田より

2.ウクライナ戦争推移と世界秩序構築
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・米国後の世界秩序体系を構築
米国の追加援助は、1月9日までに議会を通るようである。バイデン
政権は、移民政策で共和党に譲歩して、移民の資格を厳しくする。

このため、ウクライナ支援予算(1050億ドル=15兆2千億円)は1月中旬
までには通過する可能性が出てきた。

ウクライナは、支援の遅れが「敗北の大きなリスクになる」(政府
高官)として、支援継続を訴えているが、本当に1月中旬までに予算
が通るのか、不安が尽きない。もう1つが、兵員不足であるが、在
外ウクライナ人も動員対象に含めるとした法案を準備する。

「オランダは、ウクライナにF16戦闘機を当初18機供与する」とルッ
テ首相は確約したことで、60機のF-16戦闘機がウ軍にもたらされる
ことになった。オランダ、デンマーク、ノルウェー、ベルギーがす
でに、2024年末までにウクライナにF-16を供与する。

ロ軍SU-24、SU-34など爆撃機からの滑空弾で、大きな被害が出てい
るが、F-16で、その爆撃機を撃ち落すことができることになる。

ロシアのウクライナ侵攻を受けてショルツ首相は、メルケル時代に
軍を縮小していたが、ドイツ軍の再建に乗り出し、2031年までに戦
力規模を18.3万人から20.3万人に拡張するという。それと、リトア
ニアにドイツ軍を常駐させることにしている。ドイツも米後のNATO
に対して、軍増強を打ち出している。

もう1つ、移民政策でEUが分断されていることで、移民の受け入れ
厳格化へ方針を変更する。極右政党が各国で勢力を伸ばしているの
で、それを抑える必要もある。EUも変わる。理想ではなく、国民の
幸福に寄与するリアリズムであるべきなのである。EV戦略も見直し
になっている。

それと、ウクライナのNATO加盟、EU加盟に反対するのは、ハンガリ
ーだけでなく、スロバキアのフィコ首相も表明した。これで、ハン
ガリーのEUからの締め出しも不可能になった。この2ケ国に対して、
ロシアの工作活動が成功している。

これにより、加盟国のほとんどが、NATO自体から脱退して、新NATO
を作り、スロバキアとハンガリー、トルコは加盟させないようにす
るしかなくなった。

新NATO構想を岸田首相が、現時点G7議長国であるから、提案してい
くことが重要である。勿論、日本は新NATOに加盟する方向で法体系
を整えるべきである。日本が主導して、世界を変えることが重要に
なっている。米国がいなくなった後の世界秩序を構築しないと、世
界的な混乱に拍車がかかるからだ。

その構築にも、ゼレンスキー大統領をサポートするべきであり、米
国が支援しないなら、ドイツと日本、英国が民主国群を守るしかな
い。

ロシアは、世界混乱工作を多方面で行っているので、それを潰して
行く必要になっている。

日本国民は、安穏としているが、世界は第3次世界大戦前夜の状況で
あり、米国が抜ける穴を埋めるために、日本がロシア工作の防止に、
動かざるを得ない状況である。世界をリアリズムに見ていくことで
ある。

・ロシアの工作潰し
ロシアは、ベネズエラ軍を強化するために、戦車や戦闘機などを提
供するとともに、軍事訓練もして、ガイアナの領土を取れるほどの
軍事力を持っているが、米国もベネズエラへの制裁を解除し、ベネ
ズエラとの関係を修復して、拘束されていた米国人も解放された。

このことで、ガイアナとベネズエラに仲介して、武力による領土併
合はしないという合意をした。ベネズエラからの原油が世界に売れ
るようになり、中国に安値で売る必要がなくなったことで、ベネズ
エラの経済面でも大きなメリットがある。

以後は、有料版を見てください。

0.米国と世界の状況
1.日本の状況
2.ウクライナ戦争推移と世界秩序構築
3.パレスチナ戦争
4.中国対応


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