6318.第3次世界大戦に向かう世界



月曜日有料版4章途中までをお送りします。

世界情勢が大きく変化している。ウクライナ戦争、パレスチナ戦争
の他に、南米でもベネブエラがガイアナの7割の土地を自国領土と
主張している。中国も南シナ海でフィリピンのEEZ内を自国領土
として、フィリピンの船に放水するなど、世界各地で紛争を起こし
ている。この現状と今後を検討しよう。      津田より

4.世界情勢
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ロシアが優勢になると、世界の雰囲気は大きく変化する。南米でも
ベネズエラが、「2015年に海底油田が発見されたガイアナ」のエセ
キボ地域の領有をベネズエラに併合するとした。このエセキボ地域
は、小国ガイアナの国土の3分の2以上を占める。

米軍は12月7日、ガイアナへの協力を表明した。ブラジルも軍をガイ
アナ国境近くに移動させている。このため、ベネズエラとガイアナ
の首脳は14日、エセキボ地域を巡る論争で、互いに対して武力を行
使しない方針を明らかにし、合同委員会を創設し、領土問題の解決
に当たることで合意した。しかし、解決できないと軍事力行使もま
だ可能性としてある。

このため、ベネズエラのマドゥロ大統領は、エクソンモービルなど
にエセキボ地域から3ケ月以内の撤退を要求してきた。米国の死守す
べき米国圏内でも戦争が起きる可能性が出ている。

米国の戦争研究所も、ロシアがウクライナに勝利すると、米国は再
び高まるロシアの脅威から欧州や世界を防衛する必要が生じるなど
としてウクライナへの支援を打ち切るよりも続けたほうが有益でコ
ストを抑えられることになると指摘した。

中国もフィリピンの南シナ海で領土を主張しているので、火が付く
可能性があるが、共産主義国との戦争をしないようである。

中国とベトナム両政府は12日、両国関係について従来の「包括的戦
略的パートナーシップ」を深化させ、戦略的運命共同体を構築する
と合意した。中国の習近平国家主席が訪問先のベトナム・ハノイで
同国共産党の最高指導者チョン書記長と会談して確かめた。

中国は、不動産バブル崩壊し、金融危機に向かっている。11月下旬
、中国の大手資産運用会社の中植企業集団(中植)は自社が「深刻
な債務超過」に陥ったと発表した。約2000億元(約4兆600億円)の
保有資産に対し負債は推定4600億元(約9兆3400億円)という。

地方政府職員の給与も半年なしだという。次には年金基金が底を突
き、高齢者層の貧困化が始まり、国民の不満がピークになる可能性
が高い。この状況でも中央経済工作会議では、有効な対策が出てこ
なかった。そして、中国政府は、経済への批判的論評なども処罰す
るというので、経済不振も隠すようである。

それでも、不満は出ることで、この不満を解消させるには、国民の
目を外部に向けていく必要がある。

中国は、当面南シナ海と台湾、インド、ブータンなどを狙い、ベト
ナムとは問題を起こさないようである。

しかし、第3次世界大戦をアジアまで引き込む必要はない。外務省幹
部の一人は「日本が米国よりも強硬になる必要はない。安全保障面
でも対話を増やしていく必要がある」と語るが、それでも、中国か
ら戦争を仕掛けられた時の対抗処置は準備する必要がある。

その意味でも、このアジア地域の共同防衛構築は、日本の役割なの
であろう。

そして、民主国の中心が米国であったが、2024年11月トランプ氏が
米大統領になると、米国はモンロー主義になり、自由民主陣営は中
心を失うことになる。米上院は、上院の承認なしにNATOから脱退す
ることを禁止する法案を承認した。これで、トランプ大統領になっ
ても、少なくともNATOからの脱退は簡単にはできないことになった。

しかし、米国の代わりに、この中心的な役割をドイツ、日本、英国
が担うしかない。戦略は英国が担い、アジアを日本、韓国、台湾が
、欧州をドイツとフランス、イタリアが担うことになる。このドイ
ツ、日本、英国とその他の民主国の組織として、NATOの発展的な組
織を作り、親ロ政権のハンガリーを排除して、中ロに対抗できる組
織を作るしかない。

以後は、有料版を見てください。

0.米国と世界の状況
1.日本の状況
2.ウクライナ戦争の推移
3.パレスチナ戦争


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