6299.世界のティピング・ポイントが近づく



月曜日有料版2章途中までをお送りします。

ロシアの侵略戦争の上に、中国経済崩壊の危機になり、AIの発展や
地球の灼熱地獄化など複数の事象が重なり、まるで黙示録が述べて
いる世界になってきた。この現状と今後の検討をしよう。
                        津田より

2.中国の動向
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中国経済の動向が問題であり、不動産市場の崩壊で、シャドーバン
クが利息の支払いができず、不動産バブル崩壊が「リーマン級」の
金融危機に繋がる可能性が出てきた。金融危機が拡大すれば中国経
済を直撃しかねない。

しかし、この不動産には諸外国の資金は入らず、中国国内だけの問
題になるようだ。1990年代の日本のバブル崩壊時と同じである。

その上に、米国が半導体の輸出規制をしているので、中国での電子
機器の生産ができず、中国からの輸出も減っている。欧米日の製造
業は、コロナ時のサプライチェーン崩壊から、中国での生産から、
日本やアジアに生産拠点を移したことで中国の生産面での依存がな
くなっている。

このため、若年層の失業は50%以上にもなっているようであり、バブ
ル崩壊の影響は多方面に出ている。デフレにもなっている。

このため、景気後退局面であるため、中国人民銀行(中央銀行)は
15日、中期貸出制度(MLF)の1年物金利を2.5%に引き下げた。

それと、中国景気に敏感な銅価格の下落が目立っている。

そして、とうとう中国不動産大手の恒大集団が17日に、米国で破産
申請したことで、中国経済の大減速を示した。

このような、中国経済の大減速を受けて、欧米日企業の中国での売
上げも厳しくなることで、世界景気が減速すると日欧米の株も下げ
ている。

そして、中国は日本にとって最大の貿易相手国で、企業の海外拠点
も中国に4割近くが集中するなど経済的な結びつきは強い。特に、
中国を市場にしている日本企業にとっては影響は深刻だ。

それと、中国のバブル崩壊で、中国から投資家は撤退をしているこ
とで、中国の株価も大きく下落している。需要の減少で欧米日企業
は、中国への投資もしない。その上に反スパイ法ができて、いつス
パイとして捕まるか分からない状況であり、投資ができない。

しかし、中国は社会主義国家であり、株価がさがると、株の売り停
止などの処置をすることで、株の暴落を防ごうとする。人民元安に
対しても米国債売りで人民元を買い支えているし、基準値を作り、
その値をキープするようである。

しかし、景気全般では、庶民や中間層の収入も資産がなくなり、景
気の一層の低下になる。

国家経済が厳しくなると、国家は企業に代わり、職を作ることで景
気の下支えをする必要になる。国家の一番大きな仕事は防衛である。

しかし、この職を増やす名目が必要であり、そのため戦争の危機が
必要になり、ロシアとウクライナの戦争などでの欧米対中ロの戦い
が起こっているとして、台湾を開放することが、中国の役目だとし
て、今以上の大軍備拡張を行うことになる。

経済は政治の下という感覚が、中国習政権にはあり、このため、政
治で経済を動かすという動機が働きやすい。このため、戦争が必要
になるのだ。

中国は危機を作るために、台湾中間線を越えて、多数の中国軍戦闘
機が台湾側にたびたび飛行させているし、台湾海峡を航行中の米艦
艇に妨害したりもしている。そして、頼清徳副総統が米国に立寄っ
たことへの対抗措置として、大規模な演習を実施するという。しか
し、台湾側は冷静に対応していることで、危機が作りにくい。

このため、南シナ海で中国領土を拡張する動きで、フィリピンやベ
トナムと摩擦を起こしている。中国は危機が必要であるので、自国
領土を拡大させる必要がある。

尖閣諸島に対しても、中国海警局の「海警」4隻が日本の領海に侵
入を繰り返し、日本漁船に接近しようとする。海上保安庁の巡視船
が領海外へ出るよう警告というように、危機を作り出す可能性があ
る。

中国経済が大減速することは、すなわち、第3次世界大戦に向かって
しまう可能性を秘めている。徐々に進行していた世界戦争へのティ
ピング・ポイントが近いように見える。累積した戦争への要因が一
機に悪い方向に向かう可能性がある。

この大戦争への準備のために、バイデン米大統領は18日、ワシント
ン近郊の大統領山荘キャンプデービッドで岸田文雄首相、韓国の尹
錫悦大統領と会談し、3カ国の首脳会談を年1回開催するとし、ま
た機密情報を迅速に共有するため、日韓と新たなホットラインを開
設するとした。対中戦争の共同防衛のためだ。

日本の防衛費増額なども台湾海峡での戦争に対応するべく増強し、
日米韓の連携も強化する方向である。戦争の時代に対応するしかな
い。

それと、中国のミサイルが日本に取っては脅威であり、日本と米国
が極超音速兵器迎撃ミサイル「GPI」の共同開発を行うとした。

一方、中ロを中心に北朝鮮、イラン、シリアなどの非人道的政権が
連携するのは確実で、民主陣営を固めて対抗していくが、中立的な
グローバル・サウスでも仲間を増やすことも必要である。

米ハワイ州マウイ島の山火事など、地球灼熱地獄化が止まらない。
スペイン・カナリア諸島のテネリフェ島でも、山火事が発生し、当
局が「制御不能」と訴えている。また、カナダ北部ノースウエスト
準州政府は、山火事が迫っているとして、オーロラ観光で知られる
イエローナイフの住民約2万人に避難命令を出した。

台風の強さや雨による洪水の多さや戦争の危機や世界経済がおかし
くなっていることなどの複合的な事象が、ヨハネの黙示録の記述し
ている事と同じになってきた。

今後、世界は大戦争時代になると見た方が良い。私が中学時代から
座禅をしているが、そのとき見た様相が、徐々に現実化している。

このコラムを始めた切欠も、この座禅で見た様相にならないことを
願って行ったので、非常に心配な状況になったと認識している。

以後は、有料版を見てください。

0.米国と世界の状況
1.日本の状況
3.ウクライナ戦争の推移



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