6276.ウ軍のバフムト死守



月曜日有料版0章途中までをお送りします。

ロ軍のバフムト包囲網完成真近でも、ウ軍はバフムト撤退をせずに
死守するようである。今後の戦況を検討しよう。  津田より

0.米国と世界の状況
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NYダウは、コロナで2020年3月23日に18,591ドルまで急落したが、
2022年1月4日に36,799ドルと最高値更新となり、10月10日は29,202
ドルで2022年年初来安値となり、3月3日は33,390ドルで、6日は40ド
ル高の33,431ドル、7日は574ドル高の32,856ドル、8日は58ドル安の
32,798ドル、9日は543ドル安の32,254ドル、10日は345ドル安の
31,909ドル。

先週、株価は大きく下落した。7日にパウエルFRB議長の議会証言で
タカ派の発言で大きく下がり、9日はSVB株の60%下げで市場の雰囲気
は大きく変化した。10日も下げて、週間の下げ幅は1481ドルと、
2022年6月中旬以来の大きさとなった。

そして、シリコンバレー銀行(SVB)は、カリフォルニア州の金融保護
当局によって閉鎖され、米連邦預金保険公社(FDIC)の管理下に置か
れた。SVBの総資産は28兆円であり、リーマンは70兆円より小さいし
、全米銀行の16位にある銀行でした。しかし、10日は、このSVBショ
ックの波及で、ファースト・リパブリック・バンクが一時53%安、
パックウェスト・バンコープが一時37%安と急落し、金融サービス
のチャールズ・シュワブ株が12%続落した。徐々に金融サービス全
般に下落が拡大している。

それと、スイスの銀行クレディ・スイス・グループの株価は一時8.2
%下落し、過去最安値を更新した。このように、金融システム全体
に波及することへの警戒感から、金融株を中心に売りが膨らんだ。

そして、あるベンチャーキャピタル(VC)関係者は「9日夜から投資先
が一斉に預金を引き出している」と明かす。信用不安が増幅し、資
金繰りが一気に行き詰まったとみられる。身売りも買い手がつかな
いという。ベンチャーの大量倒産に一歩前進したようである。金融
業会に飛び火する可能性もある。

これに対して、イエレン米財務長官は10日、国内銀行システムの「
強靱さに変わりはない」と述べ、火消しに走った。

もし、ベンチャーの大量倒産になると、ベンチャー関連の金融機関
も金融危機になる可能性があり、金融パニックを起こすと、FRBも対
応策を出さないといけくなる。ベンチャーの資金繰り難の結果、米
リストラは1─2月で18万人超で、このほとんどが、ベンチャー企業
などのハイテクと金融業である。

一方、10日の2月米雇用統計で失業率は3.6%で、予想は3.4%、前回
は3.4%であり、非農業部門雇用者数は+31.1万人で、予想は+22.5万
人、前回は+50.4万人となり、平均時給の伸び率は前月比0.2%と予想
の0.4%には届かなかった。この結果、ソフトランディング(軟着陸
)になるとみられて、FOMCの0.5%利上げの可能性が減ったと市場は
予想したようである。

パウエル議長は、インフレが続いているので、利上げを行う姿勢を
明確にして、3月0.5%利上げも可能性ありと市場に思わせたが、雇用
統計とSVB破綻で市場は0.25%利上げと見たようだ。

しかし、金融危機になると見て、F&Gインデックスは強い恐怖の24ま
で下がった。この数値が10以下になれば、市場が下げ過ぎの状態に
なり、買い時になる。そして、10年債金利も3.7%まで下げた。

もう1つ、イエレン米財務長官は、米国がデフォルト(債務不履行
)に陥れば「経済、金融の崩壊」が引き起こされると警告し、議員
らに連邦債務の上限を無条件で引き上げるよう呼びかけた。この問
題にも注意が必要である。

もう1つ、地政学リスクが出てきた。イスラエルがイランに対して
、戦争を開始することになるとオースティン米国防長官は、ネタニ
ヤフ首相との会談後で述べ、イスラエルの対イラン軍事作戦がごく
近い将来に開始されるとした。

一方、サウジアラビアは、イランと国交を正常化した。この仲介を
中国が行い、中国と中東の関係は非常に良いことになっている。

この地域は米国を離れて、中露に味方するようである。米国の力の
限界にきている。サウジは、一方でイスラエルとの国交を結び、中
立化するようであるが、どちらかというと中国寄りになる。

以後は、有料版を見てください。

1.日本の状況
2.ウクライナ戦争の推移


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