6274.ウクライナ侵略戦争開戦1年



月曜日有料版2章途中までをお送りします。

ロ軍が人海戦術とワグナー軍の巧みな攻撃でバフムト包囲を着実に
前進させている。ウ軍のバフムト撤退が近いか、ワグナー軍の消耗
が早いかという事態である。今後の戦況を検討しよう。
                        津田より

2.ウクライナ戦争の推移
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ウクライナ戦争も2年目に入った。冬のロ軍大規模攻勢の成果がバフ
ムトで少し出ているが、それ以外は見るべきものがないようである
。ロ軍が攻勢に出たのは、クピャンスク方面、クレミンアの反撃、
バフムト包囲、ボハレダラであるが、バフムトだけは、ウ軍守備隊
に大増援をして、ロ軍の人海戦術の進撃スピードを止めているが、
ワグナー軍は巧みに前線を突破してくるが、その他は前進できない
でいる。

・バフムト方面
ワグナー軍は、ザリジネスク手前まで占領し、直角に曲がりM03高速
道路に向け攻撃し、M03号線を超えて西側のベルキウカを攻撃してい
る。そこを超えて、地方道00506線を切りたいようだ。しかし、ザリ
ジネスクの街は、ウ軍が防衛している。

ウ軍は、第30機械化歩兵旅団を投入しているが、ワグナー軍は10人
程度の歩兵グループを多数波状的に分散して突撃させて、ウ軍陣地
を突破する。突破すると、人数を増やしてその陣地を奪い、次の陣
地に向けて、突撃を開始する。ワグナー軍は近代的戦術と取り入れ
ているが、ロ軍は、ソ連式の人海戦術で単純に押すしかなく、その
戦術面でも大きく違う。

このため、重機関銃の銃撃が間に合わないようである。ゾンビが突
撃して来るともウ軍兵士は表現する。勿論、大量のワグナー軍の戦
死者が出ているが、ゲラシモフ総司令官の3月末までに、バフムト占
領をしろという命令に、現地司令官も犠牲無視の攻撃を各部隊に命
令している。

また、ロ軍とワグナー軍は、パラスコビイウカを全面的に占領して
、M40号線を超えてヤギドリウカも占領した。こちらもワグナー軍の
波状突撃で、徐々にウ軍は後退している。ステプキー駅周辺の陣地
からも退却した。

戦車などで、ワグナー歩兵を止めないといけない。しかし、ワグナ
ー軍の歩兵数も少なくなり、どこまでワグナー軍が活躍できるかは
わからない。特に前線に全兵力を投入して、後方に予備部隊を置い
ていないことで、もしウ軍の攻勢が発動すれば戦線の維持は絶望的
だとみる。

このため、ウ軍はヤギドリウカでは、予備役の後方に居た機械化歩
兵部隊が反撃に出ている。そして、ヤギドリウカ方向から攻撃して
くるロ軍を足止めするべくスタフカのダムを破壊した。これにより
北部から攻撃してくるワグナー軍の進撃を滞らせるたいようだ。

しかし、これにより、メインのM03補給路は切断された。

補給路としては、地方道の00506道とT0504主要道しかなく、その道
路もロ軍の砲撃にさらされている。この地方道も切りにワグナー軍
が攻撃している。非常に危機的な状態になってきた。バフムトから
ウ軍撤退の可能性も出てきたようである。

この状況で、ゼレンスキー大統領も、バフムトを固守はしない。状
況が悪ければ、縦深防御のために下がることはあると言い始めた。

以後は、有料版を見てください。

0.米国と世界の状況
1.日本の状況



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