6241.ワンセット産業の強み



日本には、全産業をワンセット化した企業があり、諸外国との競争
でも倒産を免れた企業が多い。ここで、ロシアからの輸入を世界が
ボイコットすると、ロシアが強い製品が不足することになる。しか
し、日本には、ロシアが強い産業分野にも企業が生き残っていて、
この製品で世界を助けることになる。それを検討しよう。 
                        津田より

0.米国および世界の状況
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NYダウは、コロナで2020年3月23日に18,591ドルまで急落したが、
2022年1月4日に36,799ドルと最高値更新となり、6月17日は29,888ド
ルと年初来安値になり、7月15日は31,288ドルで、18日は215ドル安
の31,072ドル、19日は754ドル高の31,827ドル、20日は47ドル高の
31,874ドル、21日は162ドル高の32,036ドル、22日は137ドル安の
31,899ドル。

先週は、株価が大きく上昇した。特に19日の株価は大きく上昇した。
米企業の四半期決算の業績がよく、買戻しが膨らんでほぼ全面高と
なったようだ。しかし、機関投資家は弱気であり、膨らみすぎたシ
ョートポジションの巻き戻しが起きただけようであるため、上値は
重い。

そして、7月の米購買者PMI指数は、前月から4.8ポイント低下の47.5
と市場予想を下回り、50も割り込んだことで、米景気の先行き警戒
感から株売りとドル売りが膨らみ、ドル円も一時135円まで円高にな
った。しかし、7月の米製造業購買者PMIは、予想された52を上回る
52.3で供給不足であるので、製造業は活況なのである。

それと、米10年国債金利は2.7%まで下落したことで、ドル円相場に
も大きな影響が出ているし、米2年国債金利は2.9%で逆イールドのま
まである。

FRBは、7月0.75%の利上げを行い金利を上昇させ、資産圧縮のQTを実
施しているが、大手銀行に毎日25億ドルのリバースレポで国債を担
保に資金を貸している。QTで売出す国債の買い支えと株の買い支え
を大手銀行に依頼していることで、株価が戻しているようだ。

しかし、QTとQEを同時に行っているので、何やっているのか分から
ない状況である。

もう1つが、商品相場が下がり始めているが、銀行がファンドに資
金返済を迫り、新たな資金の貸出しをしないことで、ファンドは、
手持ちの商品を売るしかなくなっていることによる。これにより、
インフレを抑える方向のようである。

それとロシアとウクライナが黒海からの穀物輸出で合意したことで
、小麦価格の下落も大きい。金利上昇で金価格も下落している。銅
価格は景気後退予測で下落した。しかし、その裏には米国の価格操
作があるようだ。

欧州は、ロシアからの天然ガス縮小や石油・石炭の輸入禁止で、エ
ネルギー不足になり、これが基で、インフレが高騰し、工場の生産
ができないなどの問題が起き、ユーロがドルより価値が低いことに
なってしまった。

そして、このエネルギー不足でドイツ、フランス、イタリアでは政
治状況が不安定になり、ロシアへの制裁を緩めようという議論も出
始めている。

これに対して、EUは、各国が8月から来年3月までのガスの使用量を
、2016年から21年の平均使用量から15%削減することを目指す案を提
示したが、スペイン、ポルトガル、ギリシャが公然と反対を表明、
デンマーク、フランス、アイルランド、イタリア、マルタ、オラン
ダ、ポーランドも難色を示した。

このような状況を抑えるには、他地域から天然ガス、石油、石炭を
供給する必要がある。

中国は、不動産企業の不良債権でマンション工事が中断している。
このため、工事完成がいつになるのか分からないので、マンション
を買った人たちの住宅ローン不払い問題が起きている。しかし、銀
行の貸し出しの30%以上が住宅ローンであり、この不払い運動が起こ
ると銀行の資金不足になる。

このため、今、預金の引き出し制限処置に出る地方銀行が出てきた
が、これは大手銀行も同じになる可能性があった。このため、国が
大手銀行の不良債権を買い取り、資金不足にしないようにしたが、
今後の動向には注意が必要である。

金融バブル崩壊になると、景気が落ちてきて、その上にゼロコロナ
政策で、中国経済の動向には注意が必要である。

このため、中国に進出する日本企業数が約1万2700社とあるが、約2
年前から940社減少しているようだ。早く中国から撤退するべきとは
思うが、どうであろうか?

1.日本の状況
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日経平均株価は、コロナで2020年3月19日に16,358円まで下げ、2021
年9月14日に30,670円で31年ぶりの高値になり、2022年3月9日は
24,717円の底値になり、7月15日は26,788円で、19日は173円高の
26,961円、20日は718円高の27,680円、21日は122円高の27,803円、
22日は111円高の27,914円。

7月3週は、株価が大きく上昇した。米国の株価に合わせた展開であ
り、28,000円近傍まで回復した。28,000円を超えて、すぐに株価が
上昇するかどうかは疑問であるが、ゼロ金利の日本株は強い。

そして、7月2週の海外投資家は1871億円の売越しで、個人も80億円
の売越しのため、日本株はジグザグしたようだ。

しかし、現役ファンド・マネージャーの石原順氏は、日本株は今ま
で上がらなかったので、それほど下げないだけであり、レンジ相場
の上限についたら、また下がるという。

このような見方もあるが、日本政策が適切であれば、日本企業は、
復活することになる。その時は、3万円もあり得る。それは後に述べ
るが、上昇相場になるはず。

日本のワンセット産業構造が、この供給不足経済では有効に機能す
ることを皆が忘れている。日本が高度成長した時代の構造と同じあ
ることを思い出すべきだ。

しかし、1つ心配ことは、7月22日、東京で過去最高の3万4995人も
コロナ感染になり、いつ行動制限処置を取るのか分からない点で、
濃厚接触者は5日間の自宅待機が必要で、経済に悪影響が出る可能性
が心配である。事実、旅館などの予約取り消しが増えているともい
う。

病院も中等症で入院する患者数が徐々に増えてきているし、特に小
児科がパンク状態だという。子供の感染が拡大して、家で両親が濃
厚接触者になり、自宅待機になることで、経済活動が制限されてい
るようだ。自宅で療養・待機する人が61万人超もいる。このコロナ
感染拡大を止めないと、経済活動ができないことで、景気後退にな
ることを心配する。

2.ウクライナ戦争の推移
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ウクライナ東部での戦闘では、ロ軍の攻撃が火力で圧倒するような
戦い方ではなくなり、この数週間に大きな前進もなくなってきた。

しかし、スラビアンスクの南に位置するバクムットには、ロシアの
傭兵会社ワグナーの部隊が攻撃をしているので、ここの砲撃は激し
いことになっているが、ここにはウ軍の主力機甲部隊がいて、互角
の戦いになっているようだ。

ウ軍は、ハイマースで、弾薬庫、司令部、防空システム、駅などを
現時点で100ケ所以上を破壊したことで、ロ軍は大規模な攻撃ができ
なくなっているようである。後、2・3週間でロ軍は「力尽きる」
と希望的な観測を英国MI6ムーア長官も述べている。

一番勇敢なのが、ワグナーの兵員であるが、この兵員が尽きるとい
うことであろうか?疑問がある。

米国防総省の高官は、このハイマース攻撃とロ軍進撃などで、ロ軍
は1日当たり数百人の死傷者を出しており、これまでに数千人の将校
を失っているため指揮系統が混乱しているとした。

しかし、ウ軍も相当な死傷者が出ているはずで、東部ではロ軍の砲
撃がウ軍の10倍以上もあるので、出ても仕方がないし、ウ軍の新兵
訓練を終えた兵員がやっと東部戦線に投入されたところである。

このハイマース攻撃の阻止のために、ジョイグ国防相は、前線の指
揮官にハイマースの破壊を優先することと命令した。これにより、
暗視装置のある最新鋭のSU-34M爆撃機を夜間に投入して、ハイマー
スを探索していたが、ロ軍の対空ミサイルで撃墜された。このため
、ロ軍は夜間に対空ミサイルを打たなくなるようだ。

そして、SU-34Mで、ロ軍はハイマース4基を破壊と発表したが、ウ
軍と米国は、否定している。もし破壊できたとするなら、暗視装置
を装備したSU-34Mが有効な攻撃方法ということになる。ウ軍は夜間
のSU-34Mの攻撃を阻止する必要が出る。そのためにも、防空体制を
しっかりすることが必要だ。

ロ軍は今までにTB2ドローン対応の戦術を立て、ドローン攻撃を阻止
しているが、これと同じようなことになる。

ロ軍の困難な点は3つあり、1つには、歩兵の不足、2つには補給
困難で弾薬の枯渇、3つには大砲砲身の摩耗で破壊事故にもなって
いるようだ。大砲のメンテナンスができないのであろう。

このような事態で、ウ軍の反撃チャンスが来ているという。ウ軍も
東部に新兵訓練を終えた部隊を送り、再編・補充をして東部での反
撃の準備をしている。

このような状況で、ロ軍は、ザポリージャ原発を基地化して、弾薬
や兵器などを備蓄しているが、ウ軍はパルチザン活動で、自爆UAVを
使い、ロ軍兵士個々を攻撃しているという。また、ロ軍兵士が核施
設内に兵器の備蓄しようと、防護なしで核施設に入り死傷したとい
う。自爆UAVとは、フェニックスゴーストなのであろうか?

南部ではウ軍のハイマースで、南部ヘルソンとザポリージャの弾薬
庫、兵器集積所、司令部、駅、橋などを攻撃している。特に防空シ
ステムのレーダーを破壊したことで、ウ軍の戦闘機や攻撃機が自由
に南部上空を飛べるようになった。これに対して、ロ軍はクリミア
半島から戦闘機を出して、制空権を維持したいが、ウ軍の対空ミサ
イルや戦闘機に撃墜されているようだ。

また、南部ヘルソンのドニエプル川に架かるアントノフスキー橋を
破壊して、大型の車両が通行できなくなった。もう1つのノバカホ
フカのダム橋が補給ルートであるが、ダムを破壊すると、大きな損
害が出るので、この橋の南側の駅や兵站拠点を砲撃でたたき、これ
により、ロ軍の補給がドニエプル川西側のヘルソンなどに効率的に
できなくなっている。

ドニエプル川の川幅が広く、橋を落とすと、川を越した攻撃もでき
なくなるが、ウ軍は、米国から河川用巡視船18隻や川用ドローンの
供与を受けている。

そして、レズニコフ国防相は、南部奪還作戦を開始したが、現在、
ヘルソン市近郊でウ軍は、ロ軍の防衛線を突破して大きな進撃を見
せ、市街地から10km地点まで到達したようだ。もう1つが、ヘルソ
ン州北東部のヴィソコピリャでは、ロ軍2000人を包囲したようだ。

この攻勢のために、ウ軍も南部戦線へT-64戦車を大量投入のようで
ある。ドニエプル川を超える貨物列車の戦車群が目撃されている。

これに対してロ軍は、東部に展開していた主力の一部を南部に移送
させている。マリウポリでは、軍装備を積んだロ軍トラックが100台
も通過したが、間に合うでしょうかね。

ラブロフ外相が、ウクライナ全土に攻撃を拡大するというのは、こ
のことであろう。ヘルソン地域は無血占領したことで、主力の部隊
はいなかったが、ウ軍が攻めるなら、南部にロ軍の一部主力を置き
、防衛と攻撃を強化するということであろう。

これもあって、ロ軍の東部の攻撃は弱いものになっているのだ。

もう1つ、ウ軍は、クリミア大橋(ケルチ大橋)の破壊を計画して
いるという。最新鋭のトーチカUの最大射程は185kmであり、ハイマ
ースM31弾の最大射程80kmよりは長い。アゾフ海沿岸までウ軍が到達
できれば、このトーチカU弾道ミサイルでケルチ大橋を破壊できる
ことになる。勿論、ATACMSの最大射程は300kmであり、現時点でも破
壊できるが、米国は供与しないと言っている。

このため、ハイマースだけではなく、トーチカUミサイルも、ロ軍
は警戒している。それと、もう1つ、アゾフ海沿岸を死守する必要
がある。

既に、ウ軍にはM270マースも到着して、前線に配備された。ハイマ
ースは16両供与されるが、半分程度が実戦配備されたようである。
追加でハイマースを4両供与することになり、計20両になる。その他
、フェニックスゴーストを580機供与するというが、どこで使われて
いるのか、不明のドローンである。また、ウ軍は自国開発の300mm多
連装ロケット「ヴィルハ」も投入したという。

その上、米国は、ウ軍にソ連機甲部隊を叩くために開発したA-10サ
ンダーボルト2攻撃機の供与も考えて、パイロットの訓練を開始し
ている。前回F-16の供与といったが、スウェーデンの戦闘機「グリ
ペンE」になる可能性もある。グルペンEは電子戦能力が高く、SU-27
対策で生まれた戦闘機であり、それの方が良い可能性もある。しか
し、まだ検討中のようである。

ウクライナの弱点は、ゼレンスキー大統領が「内なる敵」と戦って
いることだ。政府中枢にいるロシアの同調者とスパイであり、防衛
弱体化を狙うロシアの作戦でもあり、それに対応することが難しい
ようだ。しかし、国内の敵を殲滅しないと、ロシアとの戦争には勝
てない。情報が洩れて、前線部隊の安全も脅かされる。

一方、ロ軍の状況も、非常に良くない。そして、ロシアの工業生産
は悲惨な状況で、乗用車97%減、バス77%減、造船63%減、
ガラス製造51%減、洗濯機59%減、冷蔵庫58%減などであり
、もしかすると軍事物資生産に振り向けているのかもしれない。

このため、プーチンは、イランに飛び、トルコのエルドアン大統領
などと会談したが、イランからの大量のドローン供与の返礼なので
あろう。また、トルコのエルドアン大統領には、食糧輸出をトリガ
ーにした停戦の努力に感謝するためでもある。

そして、ウクライナの穀物輸出がロシアも合意して、進むようであ
る。この延長上に停戦があるかどうかはわからないが、1歩前進な
のであろう。

しかし、ウクライナの停戦交渉団のポドリャク大統領府顧問は、ロ
シアがウクライナ全土から撤退しないかぎり、交渉には応じないと
語ったので、当分停戦交渉は進展しないようである。穀物輸出合意
にも疑念を述べている。事実、翌日にはオデーサの港湾に巡航ミサ
イル攻撃をして、合意事項をロシアは破っている。

そして、このイランでのプーチンの姿を見ると、病気に冒されてい
る様には見ない。英国情報部の「プーチンは病気」という情報は間
違っていたようである。

ロシアの味方は、イラン以外にもう1つ、北朝鮮があり、この要員
を東部地域に派遣して、兵站業務を請け負わすようである。ロシア
、イラン、北朝鮮の三国軍事同盟が成立したようで、欧米から制裁
を受ける国の連合体ができたようだ。

ロシアは、ウ軍との戦闘に負ける可能性が出て、外交交渉で戦闘の
負けをカバーする必要になってきた。この武器が、天然ガスである
。特に、この対象はドイツとフランス、イタリアである。

北東欧諸国や英国、米国は、ロシアの侵略に徹底抗戦の方向である
が、ドイツやフランス、イタリアなどは天然ガスの供給が止まると
、ロシアとの停戦を志向する可能性がある。そうすると、ウクライ
ナの要望とは違う動きになる。

これを防ぐために、米バイデン大統領は、中東に飛び、サウジに石
油増産を依頼したが、サウジは色よい返事をしなかった。サウジは
ロシアから安い石油を輸入して、自国の石油を高く売るようである。

サウジには石油増産を依頼したが、バイデンは自国では脱炭素政策
を進めるとして、シェール増産に歯止めをかけている。米国の政策
に整合性がないことで、サウジも米国の要求を受け入れないようで
ある。

エネルギー不足が、この冬に起き、それにより、西側諸国の結束が
乱れることだけは避ける必要がある。このためには、日本にできる
ことは、LNGを西欧に回すためにも、原子力発電の再稼働、特に柏崎
原発の再稼働であろう。それと、六ケ所村のウラン再処理工場の稼
働を急ぐことである。

というように、ウ軍有利になったことで、ロシアが動き、米国から
親米と目されていた一部の国が、米国離れをきたし始めていること
も明確になってきた。

東西冷戦構造と脱米国の2つの動きが出てきている。混沌とした世
界になってきた。

3.ワンセット産業の強み
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世界は、エネルギーや基礎資材などの供給不足の事態になっている。
それにより、不景気になっている。世界景気を盛り上げるには、ロ
シアが生産している資材に代わって、日本企業が補給すればよいこ
とである。

ロシアは、石油、石炭、天然ガス以外にパラジウム、濃縮ウラン、
アルミニウム、肥料、農薬など多数の基礎資材の輸出国であり、ロ
シアからの輸入を止めると、世界的な不足になるのはしょうがない。

この事態でも、日本はワンセットで産業全分野をカバーする企業が
あり、その企業群が倒産を免れて、今も健在である。米国企業は、
ほとんど倒産して、ロシアからの安い物品に置き換えてしまってい
る。このため、米国は基礎物品の不足という事態になり、インフレ
が9%にもなってしまったのだ。

それに比べると、日本のインフレは、2%程度であり、欧米に比べて
相当に低いのは、基礎物品もハイテク製品も一通り、日本企業で充
足できるからで供給不足が起きない。

ただ、工場が海外にあることで、船便の手配ができないと、届かな
いだけだ。日本企業に生産ノウハウがあるので、増産が容易であり
、ロシア生産分の代替も可能である。この増産に政府は補助金を出
してもよいはずだ。

そのよい例が、濃縮ウランであり、日本は大量の濃縮ウランの原料
を持っている。使用後のウラン燃料であり、これを再処理して、新
しい濃縮核燃料にできる。しかし、米国は全量濃縮ウランをロシア
企業に依存していた。このため、原発稼働を続けるには代替の濃縮
ウランが必要になっている。

日本の濃縮ウラン工場は稼働もさせないで維持しているが、六ケ所
村のウラン再処理工場である。この出番が来た。ロシアは濃縮ウラ
ンの40%程度を生産して、世界に供給している。この代替工場が日本
にはある。

アルミや希少金属なども、日本は都市鉱山を持っている。その鉱山
から掘り出せばよいことで、この企業群も多くある。

食糧生産でも、ウクライナとロシアの小麦がなくなり、世界的な食
糧不足というが、日本でも小麦を作っている。日本は気候的に南北
に伸びているので、熱帯の植物以外は、日本で生産ができる。つい
最近では、小笠原でコーヒーの栽培もできたので、熱帯の植物も育
てることになった。このように、食糧もワンセットできるのである。

国土が狭いので、それぞれの気候の面積も少ないので、収穫量は多
くないので、日本国内の需要分しかないが、輸入を制限できる。そ
して、全国で収穫できるコメがあり、食糧不足にはならない。貧乏
人はコメを食えとなるだけだ。餓死にはならない。

このようなワンセットで工業から農業を持つ国は、世界的にも日本
だけである。その強みを日本人は気が付いていないだけである。

世界の足りない物品を、日本企業が作り提供すれば、世界景気も持
ち、日本も潤うことになる。

日本の弱点だけを見て、評論家は論説しているが、日本の長所を見
て、どう世界に貢献するのかを考えた方がよいを思うが、どうであ
ろうか?

さあ、どうなりますか?



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