6094.追われる国の経済学



月曜日有料版0章途中までをお送りします。

リチャード・クー氏の講演会「追われる国の経済学」を参考に、日
本が置かれた状況で、どの様にしたら復活できるかを検討したい。
                  津田より

0.米中貿易交渉と米国株価
NYダウは、11月27日に史上最高値28,174ドルとなったが、12月05日
27,677ドルとなったが、11月アメリカ雇用統計で非農業部門雇用者
数が26.6万人増となり、12月06日28,015ドルと337ドル高と大幅な上
昇になった、PERは19倍から20倍台になり、益々割高な水準でなって
いる。

米国の景気は強いし、12月15日の対中追加関税の発動が近く、米中
通商交渉の合意の文案を練っているので合意は、近いとムニューシ
ン財務長官は言う。

しかし、トランプ大統領は、「合意に期限はない。来年11月の大統
領選後まで待ったほうが良いかもしれない」と述べ、2020年11月以
降に合意すると中国をけん制している。

中国は500億ドルの農産物を買う代わりに、今までの関税UP分を無し
にすることを条件と強気に出ている。トランプ大統領が再選するた
めには、中国の農産物の大量購入がないと無理と読んでいる。ディ
ールとして、中国も相当強気でトランプ大統領に臨んでいる。この
ため、主導権を中国が取ったような雰囲気になってきている。

一方、米国議会と軍産複合体は、対中国への警戒感から香港人権法
を全会一致で可決して、トランプ大統領も署名するしかなかった。
トランプ大統領が対中国で譲歩すると、弾劾裁判で共和党議員も賛
成に回られてしまうためで、共和党の議員を味方にする必要がある
ので、中国への譲歩もできない。このため、署名したのである。

そして、いくら農産物の輸入を増やすからと言って、中国からの輸
入関税UPを無しにする条件も飲めない。これにも強硬な姿勢を取る
しかないようである。中国に人権や民主化を要求する有効な交換条
件を無くしてしまい、中国は益々独裁的な強国となるためである。
米国の議会と軍産複合体は、今中国を叩かないと、米国は敗北する
と真剣に心配しているからだ。

しかし、トランプ大統領の本音は、そろそろ、中国との妥協点を見
つけて、農家の倒産を防ぐために、1次合意をする必要がある。農
業州は、共和党の伝統的な支持州であるが、そこでの支持率が減少
しているからだ。

中国も合意したいようである。トランプ大統領が署名した香港人権
法への中国の報復は、米軍艦船の香港寄港を拒否するという軽いも
のなっている。中国としても、12月15日1600億ドル分の電子製品・
オモチャなどの関税UPやその他製品への25%から30%への関税引上
げを阻止したいが、300億ドル農産物輸入でも、12月15日分の関税UP
を止めるだけという米国の取引では、中国は不満であるようだ。

このため、300億ドルから購入金額を切り下げて、12月15日の関税引
上げを回避する方向で交渉をしているとクドローNEC議長はいうし、
中国は、すでに大豆や豚肉の輸入関税を無くしたという。

しかし、アップル製品への課税が行われると米中経済への影響は大
きい。このため、今後の交渉が決裂でもアップルは将来的に米国で
生産することを条件にアップル製品への関税UPを回避する方向であ
るようだ。アップル株価は現在265ドルであるが、目標株価を300ド
ルとしたことでわかる。

以後は、有料版を見てください。



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