中国がドルの国債を売却するといってアメリカを脅せるかというと 脅せないというのが真相かと思う。 売却すれば、それを他の者が購入することだろうし、そもそもアメ リカには国際緊急経済権限法があり、ウィキペディアの解説では以 下のようになっている。 「安全保障・外交政策・経済に対する異例かつ重大な脅威に対し、 非常事態宣言後、金融制裁にて、その脅威に対処する。 具体的には、攻撃を企む外国の組織もしくは外国人の資産没収(米 国の司法権の対象となる資産)、外国為替取引・通貨及び有価証券 の輸出入の規制・禁止などである。 中国をその対象とすれば中国の持っている国債を没収することもで きることになるでしょう。 Kunio Iwaoji ============================== Iwaoji様 ご意見ありがとうございます。 ロシアはすでに、米国債をすべて売却しましたが、国際緊急経済権 限法を発動していません。この法律を中国政府も知っていますので 、脅さないで行うはずですよ。中国のやり方は、強い者に対しては 、累積戦略を使うので黙って行う。 このため、国債の売却するスピードを調整して、かつ、中国の米国 債は、ロンドンの金融機関名義のものが多数あるようですので、わ からない可能性があります。 ということで、中国名義の物は、量を多数売らずに、徐々に売却す るはずです。もし、米国が国際緊急経済権限法を発動すると、中国 にある米国資産没収などという本格的な戦争前夜という状況になり ますので、簡単には米国も発動はできません。 その結果、中国がすると、米国も中国資産没収になります。この可 能性を見て、中国は米国投資を中止しています。 現状、米国は減税したことで財政赤字で大量に発行しないといけな いので、買い手不足になります。そして、米国債金利上昇になって きています。 今は、米国に還流するドルがあり、まだ国債の金利は上がりません が、その還流が終われば、上がってきます。 中国は新規には買いませんし、日本も買わないという選択ができま す。 このバーゲニングパワーを日本は認識していないように思います。 津田拝 ============================== 返信、ありがとうございました。 ロシアの米国債売却額は1000億ドルに満たない量ですから、 中国の1/10で、アメリカにとって脅威ではなかったと思います。 だから、国際緊急経済権限法を適用する必要性はなかったでしょう。 中国の場合は1兆2000億ドルほどとして、これをいっぺんに売却する 場合に、米国にとって脅威となるかということだと思いますが、ア メリカがそう認識すれば国際緊急経済権限法を適用するかもしれま せん。 徐々に売却するのであれば、市場で吸収されていくか、そうでない 部分はFRBが買い取るようになるでしょう。 これは戦争ですから荒療治も必要です。 日本も協力させられそうですが。 しかし中国がその手をつかえば、アメリカとは決定的な対立構図に なりますから、中国がその挙に出れるかどうかは、大変疑わしいと 思います。 Kunio iwaoji