2829.環境・健康が次世代産業へ



環境や健康にかかわる企業は、今後の産業革新の中心になると見て
いる。                Fより

今後の日本を支えるのは、技術革新で飛躍したIT系企業から環境
・健康関係の企業になると見ている。IT企業に優秀な学生が集ま
らない。IT企業の職場を3Kのきつい職場と思われ始めた。

しかし、IT企業も中国との競争に晒されるシステム開発から日本
で行うシステム運用に継続的な利益を確保しようとして、運用にシ
フトしている。このため、運用でも過当競争が起きて価格がどんど
んと低下している。本当に3Kと同様な価格に向かっている。

ユーザ企業のシステム・コストが毎年削減されていくために、IT
企業に勤める労働者の労働単金も落ちていく。その上に開発部門は
中国やインドのソフト技術者との価格競争に巻き込まれて、この部
分の労働単金もユーザから買い叩かれている。

日本IBMなどは反対に中国の低コスト労働のアウトソーシングを
商売にし始めている。ソフト技術者だけではなくて総務や営業の仕
事も中国で行うという。このように企業の定常業務も中国に移って
いく。米国と同様な労働環境の傾向がハッキリしてきている。

このため、創造的な研究開発で独創的な商品を開発しないと、本当
に日本の厚い層の中産階級が維持できなくなる可能性がある。この
ためには、新しい物性に根ざした商品を開発することが急務になっ
ている。今でも独創的でユニークな商品を持っている企業は世界的
な規模で商売が出来るので、今でも利益率は高い。

この持続・強化が必要であるが、一方、製造業ではアセンブリは各
国で行い、各国で生産できる部品はそこで作り、どうしてもできな
い高度な部品だけを日本から持っていくことになる。

今後は環境問題がより重要になり、地産地消的な考えが出てくる。
もう1つ、石油がなくなることは明確であり、この対応策を今から
研究することが重要である。エネルギーは風力や太陽光だけでは成
り立たないために、大部分は原子力発電になると見るが、プラスチ
ックなどの石油由来の材料の代替品が必要になるが、この部分は、
まだ十分な研究成果がない。木などから取れるセルロースやリグニ
ンの利用が加速されることになると見るが今後も一層の研究が必要
である。

石油が枯渇すると自然の植物から何でもかんでも生産しなければな
らない世界になるので、その準備が必要になっている。また、現時
点で捨てているゴミを有効利用する時代になっている。同和鉱業の
ように都市ゴミから金や銀を精製するだけで、大きな商売になる。

その意味ではリサイクルの時代のようである。協和コーポレーショ
ンの無酸素炉という酸素と結合させない熱分解で、ダイオキシンが
発生しないし、融解後に有用な金属を取り出すという手もある。最
近、金沢にこの無酸素炉の巨大なリサイクル施設が出来たが期待で
きる。この分野はまだ、大きなビジネス・チャンスの可能性を秘め
ているが、まだ多くの研究者やベンチャー・キャピタルも気がつい
ていない。

健康分野でもテラヘルツなど電磁波と光の中間的な性格の振動波が
今、有望視させている。脳梗塞で亡くなる人が増えているが、この
脳梗塞の原因は血管に血が詰まるのが原因である。軽症であれば、
テラヘルツ波を浴びるだけで治療できると言う。また、水がなぜ流
れたり、滝のように打たれると清らかな水になるのかという疑問も
近々に解明される可能性が高いようだ。大学の研究者が解明をして
いる。

脳研究も発達した。脳は自分の体の状態を知っている。その脳の知
らせを人間は、欲や見栄で押しのけるために病気になるという。い
ろいろな研究で健康面での発展が期待できる時代が来たようである。

健康面では和漢方の成分研究もが進んでいる。成分分析でわかったこ
とは今までの常識が崩れて来ていることである。この分野も日本の
研究が待たれる。ヨーグルトでも植物性の物が出てきたが、これも
日本だけのようである。乳酸菌の研究も日本が最先端にあるのかも
しれない。

このように健康・環境分野の日本独自の研究成果がどんどん出てき
ている。日本を引っ張っていくのは、このような環境・健康企業の
ようだ。優秀な学生は、農学部や薬学部、化学機械分野に進み始め
ている。今後共に、日本の環境・健康企業を追いたい。

さあ、どうなりますか??


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