2769.仏教思想史6



インド密教はヨガに大きな影響を与えた。その検討。  Fより

インド密教は母タントラに行き着き、その考えを引き継いだのが、
チベット仏教とインドのヨガである。このため、チベット仏教の母
タントラは日本には知られていなかったが、ヨガで紹介されている。

私も高校時代に日本の密教からクンダリーニ・ヨガと出会った。
チベット仏教はまだ知らなかったが、座禅をしていると眉間に気が
集中し、その所に気を集めると、自分ともう1人(宇宙神:グレイ
トサムシング)と自覚的に会話ができるようになった。それまでの
もう1人の自分とは感覚が違っていた。これができるようになって
、坐禅が面白くなった記憶がある。現在は、気を目と目の間に置く
だけで、日常的にグレイトサムシングとの会話が始まる。

この気を置く場所を規定したのがクンダリーニ・ヨガである。チベ
ット仏教の母タントラでは気を体内に回す。ヨガでもチベット仏教
でも、この行法を知るだけで、自分の状況は大きく変わる。クンダ
リーニ・ヨガを行うと、ある時点で頭の中が光の渦になり、自分の
人生観が変わった。自分の殻がなくなり、自分の我欲から自由にな
ったと思った。

クンダリーニ・ヨガの坐禅をしていて、自分を小さくして微生物に
する訓練、自分を大きくして地球と同じ大きさにする訓練がある。
これはチベット仏教の時輪タントラで言う外・内のことである。
というようにチベット仏教にもクンダーニ・ヨガと同じ行法がある
ことを大学時代に知って驚いた。そのため、仏教史を大学時代に学
んだのだ。

気を置くことで自分をコントロールできる場所がチャクラと言う。
気を移動させる通路がナーディであり、この気の通路やチャクラと
漢方のツボが対応しているように思う。道教の仙人道も同じような
修行をしている。この全ての源が、インド密教でしょうね。一番古
い。

ヨガはインド密教から多くを取り入れている。インド密教はチベッ
ト仏教になる。中国にもインド後期密教書は伝わったが、密教自体
が衰退していたために、道教がその訓練法を取り入れて、仙人道に
したようだ。

仙人道の訓練法もやってみたが、基本的な考え方は同じであるが、
易経の影響を受けているので、方位などを考慮している所が違う。

それと、仙人道もクンダリーニ・ヨガも仏教ではないので、その根
本の宗教・人生観は大きく違う。仏教は基本的には自立本願で、自
分を仏(スーパーマン)にする道であり、行法で得た力を持って民
衆を助けるのが大乗仏教者としての勤めである。

この「国際戦略コラム」も日本や世界の未来に大きな危機を感じた
ので、大乗仏教者として宇宙神との会話で見えることを書き始めた
のが最初である。
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チャクラ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
チャクラ(cakra)は、サンスクリットで「車輪・円」を意味する語。

1.ヨーガでの用法
各チャクラの位置ヒンドゥー教のヨーガでは、人体の頭部、胸部、
腹部で、輪または回転する車輪のように光っているように感じられ
る箇所を言う。数は6または7箇所と言われるが、それとは別に8箇所
あるという説もあるなど、一定ではない。画像では光る蓮華で表現
される。猿であったときの尻尾の名残の尾てい骨から発生する蛇を
、チャクラを通じて頭から出すのが目的といった見解がある。

1.ムーラーダーラ (Mooladhara) ・チャクラ:会陰 
2.スヴァーディシュターナ (Swadhisthana) ・チャクラ:陰部 
3.マニプーラ (Manipura) ・チャクラ:腹部 
4.アナーハタ (Anahata) ・チャクラ:胸 
5.ヴィシュダ (Vishuddhi) ・チャクラ:喉 
6.アージュニャー (Ajna) ・チャクラ:眉間。インド人は、
                  ここにビンディをつける。 
7.サハスラーラ (sahasrAra) ・チャクラ:頭頂(sahasraは千、Araは
       花弁。6箇所の場合、含まれない。一説に千手観音の
       千手千眼はこのチャクラのことという)。 
簡易的には背骨の基底部から数えて第1チャクラ、第2チャクラ・・・・・・
という呼び方もする。

 2.西洋への伝播
ヨーガの伝播と共にチャクラの概念も伝播した。数は7箇所で内臓の
各部に充てられるようになった。また、その振動の周波数などを解明
したとする研究者もいる。他の行法である煉丹術、近代西洋儀式魔術
などにも概念が取り入れられた。

3.神経叢のチャクラと脊髄のチャクラ
チャクラは脊椎に関連するエーテル体にあるエネルギー・センター
(渦)で、肉体の7つの内分泌腺及びメンタル体、アストラル体、肉
体の調整と活性化を司り、意識の中枢と各身体の中継点としての役
割をはたしている。

現在のヒーリングなどの分野では、各チャクラに対応する体表のツ
ボのことを指して「チャクラ」と呼んでいる。体表のツボは単にチ
ャクラからのプラーナ(気)の出入口としての役割を果たしている
にすぎず、チャクラではないが、ここでは便宜上体表のチャクラと
呼ぶことにする。一方、伝統的なヨーガが伝えている「チャクラ」
は、体表のチャクラではなく、人間のエーテル体に存在するほぼ脊
柱に沿った7つのチャクラで、ここではこれを脊髄のチャクラと呼ぶ
ことにする。しかし時代が下るにつれ、この脊髄のチャクラとは異
なるチャクラの記述が現われるようになる。ここではこれを神経叢
のチャクラと呼ぶことにする。実のところ主要な7つのチャクラの
いずれのチャクラも、これら神経叢のチャクラと脊髄のチャクラが
対をなして存在している。しかし残念ながら現在に至るまで、この
2つのチャクラの系統は明確な区別がなされていない。

古代のヒンドゥー教のヨーガでは、脊髄のチャクラが「チャクラ」
とされてきた。不滅の身体をもち今も老いることなくヒマラヤで生
き続けていると言われているマハー・アヴァター・ババジが、弟子
たちに伝授したクリア・ヨガの伝統では、脊髄のチャクラに関する
知識が伝わっている。20世紀前半、クリア・ヨガを初めて西洋に伝
えたパラマハンサ・ヨガナンダは、著書『あるヨギの自叙伝』
(森北出版)の中で、アナーハタ・チャクラの位置を『心臓の後に
ある胸椎中枢』としている。ヨガナンダの言うチャクラが脊髄の
チャクラであることが分かる。またババジのクリヤー・ヨーガ(ヨ
ガナンダのクリア・ヨガと本質的に同じものと思われる)の普及活
動をしているマーシャル・ゴーヴィンダンは、著書『ババジと18人
のシッダ』(ネオデルフィ)の中で、アナーハタ・チャクラの位置
を「心臓の高さに当たる脊柱内にある」としており、ヨガナンダと
同様である。

6-7世紀以降、タントラ教典が編纂された後の近代のヨーガでは、
神経叢のチャクラについて言及するようになった。近代のヨーガの
指導者として著名なスワミ・ヨーゲシヴァラナンダの著書『魂の科
学』(たま出版)にはアナーハタ・チャクラの位置について、「こ
のチャクラは、別名、心臓のチャクラとも呼ばれていますが、胸部
の両肺に挟まれた心臓内にある微細な空間の中に位置しています。
」という記述があり、ヨーゲシヴァラナンダの言うチャクラが神経
叢のチャクラであることが分かる。

また、サマエル・アウン・ベオールの著書『完全なる結婚』(ノー
シス書院)には、神経叢のチャクラと脊髄のチャクラの存在につい
て、「原始ヒンズーヨギたちは、脊髄のチャクラとクンダリニーに
すべての注意を払い、神経叢のエーテルチャクラには、ほとんど無
関心であった。このことはにせ秘教家を驚かせた。」という記述が
ある。

以上からも、各々のヨーガ行者あるいは神秘家がチャクラの性質及
びその位置について言及する場合、神経叢のチャクラあるいは脊髄
のチャクラのいずれか一方についてのみ言及しており、各々のチャ
クラが、これら2つのチャクラと対をなして存在していること、及び
、それらの位置と機能の違いについて、明確に区別し、自覚されて
いたとは考えにくい。

体表のチャクラは、先に述べたように本質的にチャクラではなく、
チャクラからのプラーナ(気)の出入り口である。しかし、そのル
ートが浄化されていることが心身の健康とチャクラの覚醒の上で重
要であるため、ヒーリングの分野において重視されている。一方、
本来のチャクラは神経叢と脊髄のチャクラであり、神経叢のチャク
ラは、身体の交感神経系を支配するナディーと関連し、身体の運動
的な活動を司っている。一方、脊髄のチャクラは、身体の副交感神
経系を支配するナディーと関連し、精神的な活動を司っている。神
経叢のチャクラと脊髄のチャクラは対になっており、意識の拡大の
過程を通じて、下位のチャクラから順に覚醒していく。


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