2749.日本政治の方向性



日本の政治がどこに行くのか見えなくなっている。その検討。
                           Fより

自民党が参議院選挙に負けたことで、その反省をすることは重要で
ある。路線の変更も必要である。しかし、その行こうとする道が見
えないと、いろいろな憶測を呼び、都市の有権者まで自民党から離
れていく。

特に農村重視、都市軽視と捉えられると大変なことになる。都市は
企業社会で企業軽視と同じことになり、経団連などの金づるも離れ
る可能性がある。

次の衆議院選挙は小選挙区制の人口比で議席が決まる都市住民が優
位に立つ選挙であり、都市の有権者が自民党にソッポを向くと、自
公が過半数割れを起こすことになる。

このため、早期にどういう方向で進むのかを明確にすることである。
民主党も同様で、本来バラマキの政治をする政党ではなくて、小泉
政権が目指していた構造改革を民主党がするべきであったのに、小
泉前首相に政策を取られたのだ。このため、自民・民主ともに国民
には政策の方向が見えない状態になっている。

民主党の問題は大きい。小沢さんのやり方では日米安保は崩壊する
ので、日本の安全保障全体の構想を説明する責任がある。米国との
集団安保を拒否しているので、問題が大きい。

小沢さんの国連主義では、片務的になり、どの国も安全保障条約を
日本とは結べないことになる。今の国連の状況であると、自由主義
諸国の権利保護をロシアと中国の力が強いのでできない。日本の国
際的な位置づけが問題になる。

自民党に戻ると、小泉構造改革にも問題点があった。格差拡大であ
るが、この部分で再度、山の中に道路を作るでは国家経済的な損が
大き過ぎる。

それだったら、公共工事を削って民主党の政策である農民所得の保
障の方がまだ益しであるし、選挙対策にもなるし、国会での論議も
スムーズである。何せ、民主党の公約を行うのであるから、その公
約を奪って自民党の手柄にできる。また、構造改革の旗を降ろさな
いで、都市住民の納得も得られる。そして、次には大企業が農業を
できる方向にシフトして、小農家からサラリーマンにするべきであ
る。

もう1つ気になるのが、都市住民の格差である。ここは真剣に対応
策を打つことと、麻生さんのキャラクターでのパーフォーマンスが
重要な気がする。
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経済成長と財政再建両立、消費税で与謝野官房長官(ASAHI)
2007年08月28日20時11分

 与謝野官房長官は28日の記者会見で、消費税を含む税制改革に
ついて「経済成長と税制が財政再建の車の両輪だ。ただちに消費税
(増税)でなく、税制全般を総合的に考えていく。首相も同じ考え
だ」と述べ、経済成長と税制改革の両立によって財政再建を目指す
考えを示した。 

 与謝野氏は、自らが官房副長官だった橋本内閣での財政再建路線
を振り返って「歳出カットだけでやろうとし、経済をまったく考え
なかった」と言及。「それ以来、私は経済と歳入構造の車の両輪で
財政再建をやる論者になった」と語った。 
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75歳以上の医療費抑制、在宅医療に軸足・厚労省骨子案
(nikkei)
 厚生労働省は4日、来春に始まる75歳以上の高齢者向け医療保険制
度の診療報酬体系の骨子案をまとめた。膨張する高齢者の医療費を
抑えるため、長期入院を減らし在宅医療に軸足を移すよう報酬体系
を見直す。患者の病歴や服薬状況を一元的に管理する「かかりつけ
医」的な役割を担う医師の報酬を優遇することで、投薬や診療の重
複を防ぐ。過剰医療を減らし、効率化を進めることに重点を置く。
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政府・与党の政策決定の軸足、官邸主導から与野党協議に
(nikkei)
 10日から始まる臨時国会を前に、政府・与党が政策決定システム
を「国会での与野党協議」に軸足を移す姿勢を強めている。自民党
は政策立案にかかわる組織が国会運営や民主との調整に関与する態
勢を整える方針。参院の与野党逆転が背景にあるが「首相官邸主導
」が薄まれば安倍晋三首相のカラーは出しにくくなる。対決姿勢を
とる民主との政策協議の行方も不透明だ。

 「政策の良しあしを論じるだけでなく、出口までどう考えれば成
案を得られるかだ」。7日、自民党の新体制が発足して初の与党政策
責任者会議で、石原伸晃政調会長は強調した。念頭にあるのは民主
との政策調整。参院で与党が少数になったため与党単独での法案成
立は難しいからだ。(07:01) 
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自民、小泉路線の修正加速・「変節」批判も
(nikkei)
 郵政民営化に反対して自民党を離党した無所属の平沼赳夫氏の復
党が固まるなど、同党内で小泉純一郎前首相の構造改革路線を修正
する動きが加速し始めた。参院選惨敗を受け路線転換のメッセージ
を発信しなければ、次期衆院選も苦戦しかねないとの判断だ。地方
重視の姿勢もその一環だが、構造改革路線の転換は「変節」との批
判も招きかねず、損得勘定は不透明だ。(07:02) 


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