C.W.ニコルさんが、日本、特に沖縄には「てぃ」という核があ ると言っている。これの検討。 Fより 「てぃ」とは、負けないが勝とうともしない姿勢。自分を最低限の 力で守る哲学。とニコルは説明していた。特に沖縄は、空手の基本 を「てぃ」に置いているという。 また、久高島の巫女・女たちは、世界から、将来から来る、いいも のと悪いものに対して、受身で対応することが必要と語っていた。 いろいろな人たちが沖縄に押し寄せたことを物語る話であろうと、 想像したが、このように受動文化が定着している。 日本は、中国や朝鮮、チャンパなどから多くの亡命者を受け入れて 、その力を生かして沖縄や日本の文化を作ってきた。そして、「て ぃーだ」は太陽のことである。太陽光も受身で人間はいる。 その中心となる考えは、自然神道であり、アミニズムであるが、 その自然に対する受動性が「てぃ」の基本を生み出した。そして、 このような受動的な文化、亡命者を受け入れる文化、亡命者が持ち 込む技術で日本を豊かにしてきた。また、日本は海に取り巻かれて、 その海を越えて、いろいろな文化・技術や人が日本を目指してきた。 16世紀、江戸時代の鎖国している日本が世界の銀の1/3を産出 する鉱業国家であり、ベトナムの貨幣をドンというが、これは銅が 訛ったことばであり、日本が銅の有数の産出国であることが分かる。 この基本的な精錬技術も亡命者により、日本に伝えられたものであ る。 16世紀、琉球王国を東アジア貿易の中心にしたのも、チャンパの 亡命者を受け入れたからである。ムラユ語ができたチャンパ人たち は、貿易の中心であるインドネシアの海や国と容易にチャネルを開 いている。この当時、江戸幕府も鎖国政策を取り、明も江戸幕府と の直接貿易を禁止していた。この中継ぎ貿易をチャンパから琉球は 引き継いだが、この引継ぎと一緒にチャンパ人も来たのである。 チャンパ人たちは、今まで培ってきた貿易業務や対中国政策を琉球 に齎した。その基本は琉球に「てぃ」という受身の姿勢があったか らでしょうね。 ============================== NHK番組で見た琉球空手てぃ http://nma7652.cocolog-nifty.com/blog/2007/08/post_a921.html 夜勤明けの仮眠もそこそこにK−1香港大会見ていたのですが、 裏番組でやっていたNHKの番組が実に素晴らしく、武蔵選手の 金的悶絶シーンを最後にチャンネル変更。 CWニコルのような外人さんが琉球の歴史を紐解きながら「てぃ」 と呼ばれる空手を紹介するもので、農耕具を武器に見立てた格闘技 術や空手師範による連撃など見所いっぱい。殺さず殺されず、勝つ のでなく負けない自己防衛の形態と、それを生み出した侵略という 琉球の歴史的背景は勉強になりました。師範の娘さんメチャクチャ 強そうで格好良かった!漫画とかにでてくる琉球空手「うどんで」 と同義なのか一派なのか、調べてみる価値ありそうですね。