2675.インド



インド
From: 浅山

私事ながら、60年代後半か70年代初期に藤原信也の「インド放浪記」(朝日
新聞刊)が評判になりました、これには事後談があるのですが、やはり当時イン
ド放浪中の宮内勝典氏が、ばったりインドで出会った藤原氏と、彼らは美術、油
絵描きとして共通の趣味があり、大いに話がはずみ、帰国後、藤原氏の本に宮内
氏の談話がそのまま引用されていて、友情が途切れたままと。福岡の旅館屋の息
子藤原、薩摩の桜田門外での立ち回り、の首謀の子孫、宮内、さもありなん。

「インド放浪」や「メメントモリ」を読んだ辺りから、インドの時間感覚の日本
人との違いを考えさせられました、最近、やたらインドの数学教育とか言ってイ
ンド式二桁九九の計算が一般的?の同国のことがメディアや出版物に登場します
が、この時間感覚が、深淵な静寂の宗教・マージャン・トランプ・弦楽器を産み
出した秘密がありそうです。その内、彼らもグローバリズムの時間感覚に取り込
まれてしまうことでしょうが。

日本で鶴見俊輔氏などが提唱している子どもにおける「神話的時間」の必要を咋
今の少年犯罪を聞くにつれ痛切に感じております。先週末、ネパールからの留学
生親子と過ごしましたが、6歳の男の子と父親、母親の交流の様子が今は懐かし
い、鹿児島的な甘えの構造(肯定的な意味)で実に生物の親子として自然に思え
ました。


コラム目次に戻る
トップページに戻る