2652.世界のお金の流れとバブル



世界のお金の流れによって、大きな現象の違いが出ている。Fより

世界で、お金が偏在している。この偏在したお金の流れを追うと、
いろいろな現象が起こっていることが分かる。今回はこの金によっ
て起こる現象を見てみよう。

お金は、いろいろな生産に伴って発生して、その生産物を消費する
所で消滅する。お金を生み出すのは生産による。このため、相対的
に高い生産物を大量に生み出す地域にお金が生まれることになる。

この地域は、石油の中東、雑貨など工業製品の中国、自動車や部品
の日本である。この3地域にお金が集まることになる。この3地域
のお金を追うと、中東は欧米の株やイスラム圏諸国への投資、日本
はBRICS諸国やベトナム、南アなどの世界各地に投資している。

中東はイスラム諸国への投資にはイスラム金融で行うために利子を
取れない。このため、共同出資という形で利益を配分するというよ
うなことをしている。このため、欧米投資では欧米の企業株を持つ
ことになる。これによって、中東諸国の王子たちは欧米優良企業の
大株主になっている。

日本の特徴は小金持たちが勝手に投資しているので、バラバラにな
っている。分散してリスクを回避しようとしている。そして、日本
のお金が欲しい地域は、金利を上げて、日本の小金持たちの金を引
き入れようとする。企業も日本から工場を東欧やインド、ベトナム
などと分散した生産を行うために投資をしている。拡大日本である。

もう1つ、公定歩合が安く、銀行金利が安いために、日本円がドル
やユーロになって、世界に出ている。所謂円キャリー取引であるが
、このため、円売りが多くて、円が大幅安になっている。このため
、一層、世界化している製品価格を低下することができ、世界で商
品が売れて企業業績は好調になる。

これで割りを食っているのが韓国と米国自動車会社である。韓国は
異常なウォン高で製品価格が低下できずに、日本製に負け始めてい
る。米国ではミシガン州選出の議員が日本円たたきをし始めている
。不当に円が安いと。

この2つの地域と違う動きをしているのが、中国である。元を国内
だけの流通としているので、生まれたお金を中国国内で回している。
このため、中国国内投資が高まり、生産工場などがどんどん建って
いる。しかし、工場が乱立したことで公害問題が起こり、製品の過
剰生産が起こりと、大きな問題を引き起こしている。

また、元とドルの相対的な価値を低く抑えるために、政府が為替市
場に介入して、米国議会で大きな非難を生むことになり、またドル
を大量に持ち、どうしようもない状態である。そして、ここにもう
1つの問題を抱え始めている。それはバブルの発生である。
不動産価格が高騰し、かつ、株が異常な値上がりを見せ始めた。
狂乱物価上昇が起こると、その発生を止めることは非常に難しい。

注意をしないと、日本と同じような土地取引停止などという劇薬を
使用してバブルを潰すことになる。これをすると、この後の不況が
15年と長期にわたり、国民生活を圧迫するし、日本ほど国民生活
が豊かでない中国では非常に恐ろしいことになると見る。

米国の元FRB議長のクリーンスパンが、ITバブル発生時、バブ
ルを潰してはいけないと注意していたが、その注意を中国も聞くこ
とが必要でしょうね。徐々に収束させる知恵が必要になっている。

この対応として、中国人民銀が金融引き締めで1年物金利0.18%上
げて金利11.5%にするというが、この高金利でもバブルは収束しな
いはずである。

中国金融当局の動向を注意して見る必要がある。また、中国に投資
するのは、今はまずい。バブルが収束した後、安値になってから中
国企業株を買い取ることにするべきである。日本人は絶対に中国株
に手を出してはいけない。今、中国株を持っている人はなるべく早
く売るべきでしょうね。いつ崩れるかわからない。しかし、崩れる
手前が一番儲かるので、これはお任せする。
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東京円1ドル=121円29〜30銭(午後5時現在)(ASAHI)
2007年05月18日17時22分

 18日の東京外国為替市場の円相場は、円売りドル買いが先行し
、121円台前半で推移している。東京市場で121円台の円安水
準になるのは2月下旬以来。午後5時現在、前日午後5時時点より
35銭円安ドル高の1ドル=121円29〜30銭。 

 米国で堅調な景気指標が目立つ一方で、日本では政策金利の据え
置きが決まり、早期利上げ観測が後退。前日の海外市場で進んだ円
安の流れを引き継いだ。「日本と欧米の金利差も意識され、円安基
調は続きそうだ」(大手行)という。
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上場企業、経常利益3%増・日経集計、電機がけん引 
(nikkei)
 企業収益の拡大が続きそうだ。日本経済新聞社が18日集計した上
場企業の2008年3月期の連結経常利益は前期に比べ3.0%増え、五期
連続で過去最高を更新する見通しだ。経常増益は六期連続となり、
第一次石油ショック後の1976―80年度の増益記録を上回る。世界的
な景気拡大が続く中、リストラを脱して攻めの経営に転じる企業が
増えている。 

 集計対象は18日までに決算発表した1434社(金融、新興市場など
除く)。07年3月期の連結経常利益は前の期に比べ10.7%増。期初時
点では1.5%増の予想だったが、06年3月期に続き10%を超す増益率
となった。  (07:00)
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人民銀が引き締め・1年物金利0.18%上げ
(nikkei)
 【北京=吉田忠則】人民銀は18日、政策金利の柱である民間銀行
の貸し出し基準金利を19日から1年物で0.18%引き上げると発表した。
民間銀行から吸い上げる資金量を示す預金準備率も6月5日に0.5%引
き上げ、11.5%にすると発表。金融引き締めを強めることで景気が
過熱し、株価などの資産バブルが深刻になるのを防ぐ狙い。

 融資の基準金利の引き上げは3月に続いて今年2回目。上げ幅は前
回より0.09%小さく、融資を抑制し過ぎないように配慮した。一方
、銀行預金の基準金利の上げ幅は1年物で0.27%と大きく、預貯金の
流出が株式市場などに回って資産バブルを招くのを防ぐことを狙っ
た。(07:00) 
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人民元の変動幅拡大、対米ドルで上下0.5% 
(nikkei)
 中国人民銀行(中央銀行)は18日、人民元の米ドルに対する1日の
変動幅を現行の上下0.3%から0.5%に拡大すると発表した。21日か
ら実施する。ワシントンで22日から第2回米中戦略経済対話を開くの
を前に人民元改革で積極姿勢を示すのが狙い。ただ実際の相場の動
きは人民銀が市場に介入して管理しているため、これを機に元高が
加速するかどうかは不透明だ。 

 人民銀は毎日、相場の基準値を発表する。今まではその日の相場
の動きを基準値の上下0.3%内に制限していた。今後はこれを上下と
もに0.2ポイント広げ、制度上は相場がより大きく変動できる余地を
つくる。 

 前日の終値をそのまま毎朝の基準値にしていた制度を見直し、人
民銀が指定する民間銀行に参考レートを提示させ、それをもとに基
準値を決めるようにしたのが2006年1月初め。これによって基準値の
柔軟性が増した。今回はそれ以来で1年5カ月ぶりの大きな制度変更
になる。(北京=吉田忠則)  (01:58) 
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日興・村嶋氏「日銀追加利上げ、11月あたり」日経景気討論会
(nikkei)
 日本経済新聞社と日本経済研究センターが18日、東京・大手町の
日経ホールで開いた景気討論会は、日銀の利上げの時期について意
見交換した。出席者4氏中2氏が秋以降を見込み、経済などへの影
響は限られるとの見方が多かった。

 日興シティグループ証券経済・市場調査部エコノミストの村嶋帰
一氏は、個人消費が減速するほか、「高賃金の団塊世代の退職や国
際競争の影響で、賃金などコストの面からインフレ圧力が高まって
いかない」として、利上げの時期について「7−9月は難しく、11
月あたり」との見通しを示した。ただ、経済への影響については「
企業は設備投資資金を内部資金でファイナンスできるので設備投資
を抑制する可能性は低い」として、「景気に対するインパクトはか
なり限られる」との見方を示した。また、「利上げがあっても内外
金利差はなお大きく、円キャリー取引の巻き戻しは起きない」との
考えを示した。小嶋氏は利上げ時期について「物価が安定的にプラ
スになるのは10月以降で、10−12月期ぐらいになるかもしれない」
とした。〔NQN〕 (16:22) 
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政府と日銀、認識を共有・経済運営で経財相
(nikkei)
 大田弘子経済財政担当相は18日の閣議後の記者会見で、日銀の福
井俊彦総裁が足元の消費者物価指数がマイナスでも利上げが可能と
の見方を示したことに関し「日銀は先をみて、内閣府は足元の景気
をみている。(判断材料の)時間軸は異なるが、デフレ脱却への認
識は共有している」と述べ、マクロ経済運営に関する政府・日銀の
認識に差異はないとの見方を示した。

 大田経財相は福井総裁が「物価がマイナスでも(日銀は利上げを
)何が何でも先行する、との見方は大間違いだ」と表明したことも
指摘。利上げ時期については物価情勢を総合的に分析したうえで慎
重に判断するように求めた。 (14:02) 


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