2637.エーゲ海の島において神道とユダヤ教の合同(コラボ)結婚式



ご無沙汰しております。
昨年11月1日のフランス分祀祭から少し休んでおりましたが、

この六月下旬、ギリシャのエーゲ海のスペッツェス島において日本
人とユダヤ人を親にもつ女性の結婚式を執り行うことになりました。

神道とユダヤ教のコラボ(合同)結婚式です。あるいはこれににカソ
リック教も加わるかもしれません。「神道によるお祓いや三三九度
をして欲しい」と知人のフランス人を通して私に依頼がありました。
果たしてどのようなものとなるのやら、……実のところ私自身興味
津々です。 
勿論、よろこんで私は現地に赴きます。

ところで、神道とユダヤ教は古代ユダヤの時代から文化的共通項が
案外多い気がします。 


古代ユダヤ人のごく一部は日本にも渡来し、童歌などにその痕跡を
留めているかもしれません。あるいは、古代ユダヤの人々は日本人
のDNAの一部になっているかもしれません。

それは兎も角、近世においても明治時代(日露戦争)以来、 助けつ
助けられつ、と日本人とユダヤ人は人道的な強い絆で結び付けられ
ていることは明白な事実です。
(これについてはいずれ稿を改めたいと思います) 


こうした意味において、今回の結婚式は日ユの象徴的事柄だろうと
思い、すばらしい任務をいただいたと思うのです。

世界は今なお「人種」「民族」「宗教」問題で血みどろの紛争が絶
えません。その点、これらの問題による紛争が全くなく、「和」を
尊び、神道的寛容の精神が根付く国
わが祖国はとてもありがたく、幸せなことだ、
イスラエルや世界の国々の現状を見渡すにつけ、そう思わざるをえ
ません。

「四方の海 みな同胞(はらから)と思う世に など波風の 立ち騒
ぐらむ」と、明治天皇は「世界人類の平和」を希求されました。
この御製を私は特に今回噛みしめ、この神道とユダヤ教の合同結婚
式に臨みたいと思います。

水廼舎學人/久保憲一

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