2632.外国人の増加について



質問:
現代の日本の経済を分析するに、ここ数年異常な勢いで増えている
東京在住外国人のことを、きちんと理解しないといけないと思うの
ですが、いかがですか。

日本人の若者や一般労働者は食うや食わずで搾取されているけど、
外人が増えていますよね。あれはいったい何なの? どうしてあん
なに外人が増えたの? 不思議です。
説明していただけませんか
得丸公明
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(Fの回答)
私も良く電車に乗りますが、中国語、英語の会話がよく飛び込んで
きますね。また、ビジネス上で中国人、インド人、米国人に会うこ
とが多いですね。

また、都心の有栖川公園に昼間3時ごろ行くと、日本人の子供はい
ずに、欧米人の子供達がフィリピンのメイドに連れられてきている
という外国の町に入り込んだのかと見間違う風景に突き当たる。

この原因は、日本の規制緩和が進んだ結果と就業ビザが取りやすく
なり、かつ入国ビザなしの観光客が増えたことによるのでしょうね。
それと欧米諸国の日本企業誘致で外国大使館の若手外交官が増えた
ように感じる。

1.M&Aで国内企業を買収した欧米金融ファンドが、その企業の
  トップ層に欧米人を中心に送り込むために、多くなった。
  日本の企業買収の規制が緩和したことによる効果だ。金融ビッ
  クバンで、外国金融企業に日本企業の買収を許可した。

  株の規制も撤廃している。日本企業や日本の不動産は、世界的
  に見ても割安であると欧米ファンドは見ている。このため、こ
  れからも欧米ファンドの日本買いは続くと見ている。その分、
  欧米人や欧米企業に就職したIT系のインド人などが日本に増
  えることになる。これが一番の原因でしょうね。

  欧米ファンドはシステムの投資とその上で世界市場に参入する
  ことで、押収した日本企業の弱点を強化して価値を上げて高く
  売ろうとしている。これが欧米ファンドの基本戦略である。
  その成功例が新生銀行、東京スター銀行などである。

  中国企業は技術の習得と言う意味で日本企業を狙っている。日
  本の工場設備を根こそぎ中国移転するが日本人技術者もその設
  備を動かすために必要になっている。日本は販売網を維持する
  ために中国人のトップを日本に常駐させることになる。

2.日本企業もシステム投資が増えているが、IT企業がソフトを
  中国で作るために、ブリッジする中国人を日本に大量に入れて
  いる。そして、この頃インドでのソフト開発も増えて、インド
  へのブリッジためにインド人が多くなってきている。

3.韓国、台湾、中国からの観光客が増えた。円安で、韓国からの
  客は日本人が韓国へ観光に行くより多い。約250万人である
  し、台湾、香港からの観光客も多い。その上に中国からの観光
  客が増加している。中国人観光客への入国ビザがなくなり、
  日本に来やすくなっている。

今後、少子高齢化が進み、日本人の介護士が低賃金などの条件で、
離職するために、FTAでフィリピンからの介護士や保育士が大量
に日本に入ることになる。日本の高齢者が多くなり、かつ若者が少
なくなると、若者は高給が取れるIT系や工場、研究所、流通系な
どへの就職が多くなり、低賃金な介護士、保育士などへの成り手が
少なくなる。このため、中国やフィリピン、ベトナムなど東南アジ
アからの介護士や保育士は増えることになる。フィリピンのメイド
も増えるように感じる。

しかし、日本人も世界で活躍している。イチロー、松坂など米国の
大リーガで活躍したり、トヨタなどの海外工場で活躍する日本人技
術者、海外の原子力発電所、石油プラントの建設に活躍する日本人
技術者や中国に招聘された退職日本人技術者などが世界に出て行っ
ている。日本人が世界に拡大し、かつ日本が世界から人と引き入れ
ることになる。これがグローバル化の意味だと思うが、どうであろ
うか??

まさに、拡大日本戦略が今現実に動き出しているのである。


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