2624.日本の物作りなど



Re:日本の戦略(まねされないものづくり)      出雲井糺 

最近、様々なところで日本の「ものづくり」の強化が叫ばれている
ようです。2007年問題に代表される団塊の世代の大量退職により
それまで培ったノウハウ消失の危機感を産業界がもっているとの背
景によるものらしい。

 ここで、いう「もの」とはいったい何なのだろう?

 立ち止まって考えると「もの」は「物」(物質;material)という
意味と「者」(人;person)と意味が浮かんでくる。日本人はなぜ物
質も人も「もの」と呼ぶのか?欧米の思考では絶対に対立概念だと
思うのに。
 真弓常忠氏の「古代の鉄と神々」に載っている話だと「もののふ
(武士)」「もののぐ(武器)」「もののけ(精霊)」などの日本の古話
から、「もの=鉄」という結論を導き出している。鉄に宿るスピリ
チュアルなものを含めた「もの」というのが古語なのだと。

 それでは「鉄に宿るもの」とは一体何なのだろう?それは鉄の材
料強度なのだと思われる。鉄(正確には鋼だが)は熱処理をすること
で増幅できる材料強度幅は、現在開発されてきた新素材すべてと比
較しても圧倒的に大きい。この強度が宿る鉄の性質がスピリチュア
ルな「もの」の正体ではないだろうか。古代において最高の強度を
もつ材料は強烈な存在感があったに違いない。

 そういえば、精神的な訓練の重要性を「鉄は熱いうちに打て」と
いうがこのような思考の残照とも思える。こうかんがえると、2007年
がきてから「ものづくり」を騒いでも仕方がないのかもしれない。
経験をもったものが、若手を指導できる時間が必要だからだ。「も
の」とは「ものづくり」をするうえでの心構えや視座、それらを突
詰めたところに現れる執念や諦念などを体得させる精神的なもので
、そういった瞬時にダウンロード出来ないデータへのもどかしさか
ら卒業した先に、尊厳を認めることで初めて自覚されるものではな
いだろうか。  
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(Fのコメント)
物体の特性を調べることも、昔は忍耐力が必要であった。特に鉄は
少量のモリブデンやニッケルなどを含むと、性質が変化する。この
ためどこの砂鉄がいいかを昔の技術者は、長年のカンで判断してい
た。
このため、「もの=鉄」ということになったようです。
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Re: 国際戦略コラムno.2618.コラムの情報加工術
From: Kumon Tokumaru

さりげなく書いておられますが、これ本当に大切ですよね。

素人は、そこにあるものを語る、
玄人は、そこに何がないかを語る、

長期間にわたって、国際情勢や世界の動きをおいかけていると
身体感覚として、何が欠けているか、わかるようになるのでしょうね。

得丸公明

もう1つが、難しいのですが、記事に現れない部分が重要なことが
ある。文脈とは違う変な言動があると、国内的に報道されていない
人達の影響が強いことを示す。リビー補佐官の偽証問題のように、
裏に違う目的がある場合は、それを読むしかない。この部分は記事
を繋げて見ると分かることが多い。また、なぜなぜと考えることで
しょうね。

記事には出ていない隠れた動きや、関連記事群の矛盾点や飛んでい
る箇所を補う必要があり、この方法は考えるしかないのですが、私
は、ある程度考えたら、座禅で頭をカラッポにして浮かぶ会話やア
イデアを待つことにしていた。

自分で考えることが重要ですが、人類としての正義や地球に住むす
べての者達としての幸福などと言う普遍的な概念や預言書の予言な
どを知っていることが重要かもしれない。グレートサムシング(神
)はどう考えるかという観点も必要でしょうね。
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(Fのコメント)
得丸さん、ご指摘ありがとうございます。その通りですね。
長い間、国際情勢を見ていると、各地のパワーバランスを知ってい
るというベースがあり、この変更を意味する情報が来ると自分の中
で変だという反応が起きます。この気付きを逃さないことが重要だ
と見ています。

北朝鮮資金口座移転の解決ができないことは、何か米中間に問題が
ありそうだと睨むことが重要です。すると米国の相殺関税の問題が
出てきて、米国が中国に怒っていることが分かるのです。

MDをロシアにも設置するという米国の行動は何を意味するかが、
分かります。米中露の睨みあいと見るのですが、どうでしょうね?


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