2599.これからの北朝鮮ビジネス



レアメタルの問題を真剣に考える必要がある。この検討。 Fより

6ケ国協議で北朝鮮との合意が出来て、韓国がまず北朝鮮に原油を
5万トン支援することになった。しかし、その後の展開はどうなる
か不明であるが、北朝鮮ビジネスは沸き立っている。

レアメタルにはニッケルやバナジウム、タングステンなど31種類あ
る。そのうちコバルト、インジウムなどレアメタル(希少金属)の
国際価格の高騰が止まらない。リチウムイオン電池や液晶パネルな
どの需要が伸びる一方で、供給に新たな不安要因が台頭している。

コバルトの二大用途はリチウムイオン電池の正極材と、主に航空機
に使う高強度耐熱合金(スーパーアロイ)。

また、中国はレアメタルの一大産地であり、その中国がレアメタル
に輸出税を掛け始め、今後の展開では禁輸の可能性もあると報道さ
れている。

日本国内でのリサイクルのビジネスも注目されている。日本金属工
業が、衣浦製造所(愛知県碧南市)にニッケルなどレアメタル(希
少金属)の回収設備を新設する予定である。

そして、韓国と中国はタングステンの大産出国である。この2ケ国
がタングステンの産地であるということは、北朝鮮もタングステン
の一大産地である可能性が高い。事実、アメリカが資源探査衛星で
確認した所、軍需産業に欠かせないタングステンは、世界の埋蔵量
の半分が眠っているといわれる。

このように北朝鮮はレアメタルの宝庫という観測が強まっている。
石炭や鉄鉱石以外に資源がないとみられていたが、実は、欧米各国
はその地下資源に狙いを付けている。タングステンのほかアルミニ
ウム、モリブデン、マグネサイトなども相当にあるようだ。さらに
は北朝鮮の観光スポット金剛山にもそうした鉱物が多く存在すると
いわれている。

英国の投資会社が北朝鮮のビジネスへの投資を2001年から計画
していた。そして、その計画が出て直ぐに2001年には北朝鮮と
英国は国交を回復して、かつ2005年のミサイル騒動から中国の
代理人を通じて北朝鮮の鉱山を買い占めていたようだ。リスクが大
きい分、儲けも大きいという原則からすると、アングロ−シノ・キ
ャピタルは相当大きな儲けを狙っているように思う。このファンド
には、米国系ファンドも参加している。ここで、世界と北朝鮮が正
常な関係を回復すると、その可能性は高いことになる。

日本は工業の原料として、このレアメタルが必要である。IT系や
自動車の主要部品に欠かせない。このため、国家備蓄も必要である
が、新しい方法でこのレアメタルを獲得する必要がある。
1つに、リサイクルで、もう1つが新しい鉱山を開発することであ
る。レアメタルは偏在性が高い。多くのレアメタルが中国1国に纏
まっている。この中国の動向がレアメタルの価格に反映されている。

米国と中国が敵対できないのは、米国の軍事産業が実は中国のレア
メタルがないと成り立たないことにもよっている。

レアメタルはマンガン鉱床にある可能性が高いという。さあ、日本
は原子力発電で得た地位と同じような地位をえられるかどうか楽し
みですね。日本の鉱山は人件費が高いためにほとんど閉山している。

しかし、鉱山発掘技術では日本の地位は高い。金鉱山の新しい理論
で住友鉱山は一躍有名になった事実がある。そして、現代日本を金
のジパングに再現した事実がある。さあ、どうなりますか??
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2001/10/09 23:35 北朝鮮に英国の投資調査団  外経187 

 【ロンドン9日共同】英国のコンサルタント会社などでつくる経
済団体BCBは九日、政府支援を受けた初の英投資調査団が十六日
から二十日まで朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を訪問すると発
表した。                          
 調査団は石油大手のBP、シェルやコンサルタント会社、リスク
管理会社の代表で構成。英企業が今後、どのような事業を展開でき
るかどうかなどを幅広く調査する。              
 英国は昨年十二月に北朝鮮と国交を樹立、ことし七月に平壌に大
使館を開設した。                      
(了)  011009 2334              
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英国系キャピタルが「北朝鮮ファンド」設立へ
2005.09.12 18:41:24 中央日報

  北朝鮮の鉱山資源に投資する国際ファンドが設立される。 

  英フィナンシャルタイムズ(FT)紙は12日、英国系ファンド
のアングロ−シノ・キャピタルが5000万ドル規模の「朝鮮開発
投資ファンド」を設立することにした、と報じた。 

  このためアングロ−シノ・キャピタルは最近、英国の金融監督機
構(FSA)にファンド営業認可申請書を提出した。このファンド
は主に鉱山・鉱物質などに投資される予定だ。この場合、北朝鮮は
外貨を稼ぐことができる。アングロ−シノ・キャピタルは香港・北
京のほか、ソウルでも投資意思を打診している。 

  同ファンドの投資顧問会社である高麗(コリョ)アジアのコリン
・マカスキル会長は「北朝鮮が武器や偽造品輸出以外の方法で現金
を儲ける方法は、ファンド投資を誘致することだ」と述べた。 

  FT紙は「経済がひん死状態で核兵器保有まで宣言した北朝鮮は
、これまで外国人投資家に人気がある投資先ではなかったが、金正
日(キム・ジョンイル)政権が3年前から経済改革実験を行ってい
る」と紹介した。 

  朝鮮開発投資ファンドの運用者らは「今回設立されるファンドは
リスクが高いだけに、高収益も期待できる」と語った。 

張世政(チャン・セジョン)記者 
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ハイテク用元素、マンガン鉱床に 産総研が発見(ASAHI)
2007年02月13日03時01分
 非常に強い磁石を作れる性質などから、パソコンのハードディス
クやハイブリッド車のモーターなどハイテクに応用される「希土類
(きどるい)」という元素がマンガン鉱床に豊富に含まれているこ
とが、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)の研究でわかった。
この鉱床は世界中に広く分布しており、希土類の約9割を生産する
中国以外の新たな供給源として、注目を集めそうだ。 

 希土類元素はランタン、イットリウムなど17種類の元素の総称
。コンピューターや情報通信機器、高性能の電池などに使われてい
る。資源量は必ずしも少なくないが、鉱石生産が中国に偏っている
ことが安定供給の懸念材料となっている。 

 産総研のチームは海底の堆積(たいせき)物からできたマンガン
鉱床に着目。国内55鉱床で産出し、保管されていた鉱石72試料
を分析したところ、鉄とマンガンをほぼ同量含むタイプの鉱床は希
土類を数千ppm(ppmは100万分の1)含み、中国の代表的
な鉱床である風化花崗岩(かこうがん)の数百ppmを上回ること
がわかった。 

 国内のマンガン鉱床は採掘が終わっているが、同じタイプの鉱床
は世界に広く分布しており、今後、南アフリカなどで調査を行うと
いう。 
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レアメタルが禁輸になる日(日経BP)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20070208/118655/
 「すべてのレアメタル(希少金属)及び圧倒的多数の製品を完全
に輸出禁止商品に位置づけ、高付加価値製品の輸出品についても重
税を課すなどしなければ、大量流出の事態を変えることはできない」

 昨年11月、中国商務部のウェブサイトにある記事が掲載された。
発信元は中国国営通信社の新華社。「我が国のレアメタルの優位が
崩れる─発展戦略の調整が焦眉の急」と題するこの記事では、中国
は産出するレアメタルを自国の経済発展のために使うべきだと、強
い言葉で訴えている。資源ナショナリズムが中国国内で高まってい
ることを感じさせる記事だ。冒頭の文章は、記事のエッセンスとも
言える部分を日本語訳したものだ。

記事の示唆通りに進む現実
 この記事は中国国内でも業界紙など一部でしか報じられておらず
、日本では全くと言っていいほど知られていない。しかし掲載から
3カ月、事態は明らかにこの記事が示唆する方向に進み始めている。

 レアメタルは、世界的に生産量が少ない31種の金属鉱物の総称。
消費量は鉄や銅に比べてごくわずかだが、ハイテク製品の性能向上
に欠かせない素材として、近年注目度を高めている。

 
 戦後最長の景気拡大を牽引した自動車産業。花形とも言えるハイ
ブリッド車の駆動モーターは、「レアアース(レアメタルのうち希
土類17種の総称)」の一種である「ネオジム」を使った磁石なしに
は動かない。鋼材の切削に使う超硬工具は「タングステン」が原料
。液晶テレビのガラス表面に透明電極を作るには、「インジウム」
が必要になり、外枠樹脂には、難燃助剤として「アンチモニー」が
添加される。

 これら4つの鉱物は、そのほとんどを中国からの輸入に頼っている
。資源エネルギー庁によると、タングステンの87%、アンチモニー
に至っては94%を中国に依存している。

 しかし中国政府は、昨年からレアメタルの輸出統制策を鮮明に打
ち出し始めている。経済発展により、中国国内のレアメタル消費量
が増加の一途をたどっているからだ。

 これまで中国は鉱物資源の輸出を奨励するため、付加価値税の一
種「増値税」を輸出時に還付していた。しかし還付率は段階的に引
き下げられ、昨年9月には還付を撤廃。さらに、11月にはレアアース
鉱石など110品目に最大15%の輸出税を課すようになった。今年1月
からは、タングステンの中間原料「APT(パラタングステン酸アンモ
ニウム)」にも5%の輸出税をかけるなど、統制範囲を拡大しつつあ
る。

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