5808.トランプ政権はどんな政策か?



ジェフ・セッションズ上院議員を司法長官にしたということで、人
種差別主義者であるセッションズ氏は、移民に対して強い規制を行
うことが確実である。

外交は保守主流派が取り仕切り、貿易や移民は保守強硬派が行うよ
うである。

人事を見ると、米軍は中東からの撤退し、ロシアに中東を任せて、
アジアを強化するような気がしてきた。このため、日本への防衛努
力を求めることになる。

保護貿易になり、日本企業はメキシコ工場を米国に移動させる必要
がある。米国と日本のFTAを結び、貿易でも2国間の損得を勘定した
取り決めになる。日本は農業を捨てて、工業製品を取るしかない。

移民規制が強化されて、IT産業やベンチャーは日本に開発拠点を
作るので、その優遇策を考えておくことである。

日本は自由貿易の旗手になることである。TPPも米国抜きで推進して
、後でロシア、中国、米国を参加させれば良い。

米国の内向きな政策で、世界経済の縮小をすると、日本は大きな影
響を受ける。そうすると、中国の貿易拡大を招き、中国中心の経済
になることが確実になる。経済は中国、安全保障は米国に頼る事に
なると見る。

日本は、中国とも仲良く、米国とも仲良くして、いいとこ取りをす
るしかない。

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トランプ氏 安全保障政策担当の大統領補佐官にフリン氏起用
11月19日 5時00分NHK
トランプ次期大統領は18日、ホワイトハウスで安全保障政策を担
当する大統領補佐官にマイケル・フリン元国防情報局長官を、司法
長官にジェフ・セッションズ上院議員を、さらに、CIA=中央情
報局長官にマイク・ポンぺイオ下院議員を起用すると発表しました。
大統領補佐官に起用されたフリン元長官は陸軍の退役中将で、大統
領選挙では早くからトランプ氏を支持し、外交や安全保障の分野で
助言を行ってきました。
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 2016/11/18 5098号  
(速報)
 驚き桃の木、トランプの大逆転組閣プラン
  最大の政敵ミット・ロムニーに国務長官を打診へ
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 トランプは安倍首相と異例の会談を持った。
政権発足前に外国のトップと会うことは、2000年以来の椿事。
不文律はないが、就任前のトランプは国務省からのビリーフィング
を受けておらず、ワシントン政界は強い懸念を抱いた。

 そこのところはしっかりと心得た安倍首相だから、トランプ次期
大統領と一時間半に及んだ会談のあとに記者会見を開いても、「ふ
たりの会談の中味をいうことは差し控える」とし、同盟関係の確認
と前向きの会談であったこと、日米の信頼関係を確認できたと語る
に留めている。
 
 さて、驚きのニュースが入ってきた。
 ワシントンポストによれば、選挙中トランプを鋭く批判して党大
会もボイコットしてきた保守本流の大物、ミット・ロムニー(前マサ
チューセッツ州知事。12年の共和党大統領候補)が明日(19日)ト
ランプタワーでトランプと会見する。
 しかもトランプ側近筋は「ミット・ロミニーに国務長官を打診する
」というのだ。

 思い出すことが多い。
オバマは予備選でぎっしりと接戦を演じた政敵ヒラリー・クリント
ンを予測外の「国務長官」に指名して、民主党の宥和を図った。レ
ーガンは政敵だったブッシュを副大統領とした。ブッシュは党内宥
和のためタカ派のダン・クエールを副大統領にした。

 ミット・ロムニーは共和党保守本流の重鎮。もし彼が国務長官を
引き受けるとなる、と共和党は挙党態勢へ一気に流れ出す。

 これまで国務長官へ名前の挙がったニュート・キングリッチ元下
院議長は、記者団に「閣僚になるつもりはない」と語り、ジュリア
ーニ元NY市長も「司法長官にはなる意思はない」と言い、選挙本
部長格だったクリス・クリステーは、内輪もめによって政権引き継
ぎチームから去った。

 のこる有力者はジョン・ボルトン(元国連大使)とセッション上院
議員くらいとなった。これまでの下馬評は、ここへきてガラガラぽ
んの様相をみせている。


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