5760.銀行協会はマイナス金利反対



全国銀行協会の国部毅会長は、日銀が20〜21日に開く金融政策決定
会合でマイナス金利の深掘りを決定する方向であるが、それに反対
を表明した。

マイナス金利導入後も「企業の前向きな動きは出ておらず、資金需
要は盛り上がりを欠いているというのが営業現場の実感だ」と言い
切った。

 ほかにも、金利低下が個人や企業の運用収益の減少を招き、退職
給付債務の増加が企業財務にも悪影響を及ぼすと指摘。預金金利の
引き下げ余地が限られるなかで預貸金利ざやの縮小が続き、銀行収
益にもマイナスとたたみかけた。これまでの定例会見ではマイナス
金利政策の中長期的な経済浮揚効果を認めつつ、「政策効果が出る
まではタイムラグ(時間差)がある」と日銀を擁護するような発言
もあったが、この日は影を潜めた。

「マイナス金利の深掘りはコストがベネフィットを上回りかねない
」と指摘した。

というように、銀行の利益が数千億円の減収になり、金融仲介機能
の不全が起きると脅している。

この声を金融庁が日銀に伝えたが、黒田総裁は安倍首相に直談判し
て、その声をに握りつぶしたようである。そろそろ、黒田総裁を止
めさせないと、金融機関の倒産が起こり、金融ショックの可能性が
出てきたようである。

マイナス金利はやめるべきである。

その代わりとして、擬似ヘリマネを行うべきである。マイナス金利
の深掘りより、擬似ヘリマネの方が悪影響が少ない。

さあ、どうなりますか?

==============================
マイナス金利けん制、全銀協会長「最後の訴え」 
2016/9/15 22:27日本経済新聞 電子版
 銀行界の「最後の訴え」は日銀に届くだろうか。全国銀行協会の
国部毅会長(三井住友銀行頭取)は15日の記者会見で、従来より強
めのトーンで日銀のマイナス金利政策に否定的な見解を示した。日
銀が20〜21日に開く金融政策決定会合でマイナス金利の深掘りを議
論するのを前に、何とか日銀に踏みとどまってほしいとの思いがに
じんだ。
 「景況感の向上は感じられない」「そもそも金利水準が低く、こ
れ以上下がっても景気や資金需要への影響は乏しい」――。国部氏
は会見で、自行の聞き取り調査で拾った“顧客企業の声”を紹介。
マイナス金利導入後も「企業の前向きな動きは出ておらず、資金需
要は盛り上がりを欠いているというのが営業現場の実感だ」と言い
切った。
 ほかにも、金利低下が個人や企業の運用収益の減少を招き、退職
給付債務の増加が企業財務にも悪影響を及ぼすと指摘。預金金利の
引き下げ余地が限られるなかで預貸金利ざやの縮小が続き、銀行収
益にもマイナスとたたみかけた。これまでの定例会見ではマイナス
金利政策の中長期的な経済浮揚効果を認めつつ、「政策効果が出る
まではタイムラグ(時間差)がある」と日銀を擁護するような発言
もあったが、この日は影を潜めた。
 背景には、日銀がマイナス金利の深掘りに動くとの見方が日増し
に強まっていることがある。日銀の黒田東彦総裁や中曽宏副総裁は
最近の講演で、マイナス金利の深掘りの可能性に相次いで言及した
。国債を大量に買い入れる「量的」な金融緩和の拡大には限界論が
浮上しており、今後の追加緩和の軸にマイナス金利の深掘りを据え
る方針とみられる。
 銀行界には、マイナス金利政策のマクロ経済や物価への影響がな
かなか表れない一方、自らの収益は目に見えて圧迫されている現状
に不満の声が強い。黒田総裁が金融政策で「ベネフィット(効果)
とコスト(副作用)の比較」を重視すると発言しているのを踏まえ
、国部氏は「マイナス金利の深掘りはコストがベネフィットを上回
りかねない」と指摘。現時点の深掘りは理屈に合わないとの認識を
示している。
 国部氏はこれまでも会見などを通じて日銀にけん制球を投げてき
た。今月7日には経済団体の代表らで構成する日銀の参与会に出席
。先述の「顧客企業の声」も紹介しながら、マイナス金利の効果の
乏しさを日銀首脳部に訴えた。銀行界代表の声に、果たして日銀は
どう応えるのか。結果は週末の3連休明けすぐに示される。
(斉藤雄太、逸見純也)





コラム目次に戻る
トップページに戻る