大規模な28兆円の経済対策が打たれ、その財源は赤字国債である が、それはヘリコプター・マネーと同様なことになると、海外ヘッ ジファンドが国債叩き売る兆候が出ている。 心配した超円安、ハイパーインフレになる可能性が見えてきた。マ イナス金利で、大手銀行は国債の買い取り拒否をしているので、マ イナス金利の国債の引き受け手は、国内地方銀行も大手銀行も手を 上げない。 その中、海外のヘッジファンドや銀行が手を上げているが、それは 日銀が買い取ると思っていたからである。 しかし、財務省が同日実施した10年物国債の入札結果が不調に終わ ったから、海外のヘッジファンドや銀行は、国債を叩き売るし、先 物の売りを仕掛けてきたのである。このため、金利上昇が起きてし まった。 長期金利上昇が起きると、金融緩和での金利低下を帳消しにして、 金融引締の効果が出てしまう。 どちらにしても、マイナス金利や量的緩和などの金融政策の限界に 来ていることを明確に示したことになる。 もし、経済対策で国債の発行を続けるなら、日銀直接引受になり、 日本の企業・個人を含めた多くの人が円からドルに逃避することに なり、超円安になってしまうし、超株安になる。 このため、ハイパー・インフレになってしまう。 心配したことの前兆事象が出てきた。 さあ、どうなりますか? ============================== 長期金利が急上昇、一時マイナス0.025% 金融政策に不透明感 2016/8/2 11:18 (2016/8/2 13:30更新)日本経済新聞 電子版 2日の債券市場で長期金利が急上昇(債券価格は急低下)した。 指標となる新発10年物国債利回りは一時、マイナス0.025%と3月16 日以来約4カ月半ぶりの高水準を付けた。日銀の金融政策運営への 不透明感が強まったことが背景にある。財務省が同日実施した10年 物国債の入札結果が不調に終わったとの受け止めが広がり、債券売 りが加速した。 低下が続いてきた長期金利が急上昇に転じたのは、黒田東彦日銀 総裁が9月に現行の金融政策を「総括して検証する」と表明したこ とがきっかけとなった。株式や為替市場では追加緩和の予告と受け 止められている一方、債券市場の一部には限界が見える国債買い入 れやマイナス金利などを軌道修正するのではないかとの警戒感が強 まった。 長期金利は日銀の金融政策会合が開かれた7月29日以降、上昇が 続いており、3営業日での上昇幅は0.25%に達した。短期間に大き な金利上昇が進むのは、2013年4月に日銀が量的・質的金融緩和を 導入した直後に5営業日で0.3%程度上がって以来となる。 利回り上昇は幅広い年限の国債に及んでおり、2年債や5年債は それぞれ2月中旬以来の高い利回りとなった。超長期債利回りも軒 並み上昇した。市場では「日銀の政策運営が一段と読みにくくなり 、投資家が債券買いに慎重になっている」(証券会社)との声が上 がっている。 ============================== 「ウィドウメーカー」期の終わりか、日本国債利回り上昇で −HSBC Luke Kawa 2016年8月2日 11:35 JST 英銀HSBCホールディングスのテクニカル分析責任者マレー・ガ ン氏が正しければ、われわれは今、「ウィドウメーカー」期の終わ りに向かっている。 日本銀行によるデフレ脱却に向けた極端な刺激策や公的債務増 大を踏まえ、日本国債の値下がりに賭けることはこれまで「ウィド ウメーカー」取引と呼ばれてきた。何年もそうした取引がうまくい かなかったため、戦争などで夫を亡くした女性が増えるという状況 になぞらえられていたのだ。 だが最近、そうした傾向に変化が見られる。7月29日の日銀金 融政策決定会合を受けた10年物日本国債の利回り上昇だ。同会合で の決定は投資家を満足させることができなかった。 ガン氏は日本国債の利回り上昇はエリオット波動の新たな局面 の始まりだとみている。「日本国債市場は、長く待たれていた売り 局面に入る用意ができている可能性があることを再び示唆している 」と分析。「10年債利回りはダイアゴナルパターンが終わりつつあ る長期のエリオット波動を示している。このパターンが終われば、 最も確信的な日本国債弱気派すら驚かす利回り上昇につながるはず だ」と記している。 原題:HSBC: Wave Goodbye to the Widowmaker ? Japanese Yields Are Technically Poised To Explode(抜粋) ブルームバーグ