5682.大規模財政出動付きで増税実施か?



消費税増税は実施のようである。5月26日からのサミットでは、
日本は大規模な財政出動を行うことを約束する方向であるが、それ
と合わせて、来年4月の消費税増税は延期すると思われていたが、
消費税の増税は実施のようである。

消費税を2年程度延期しても、今の日本の状況では、景気は上向か
ない。人口減少し、労働力が毎年20万人も減る状況を改善しない
と、景気の大幅回復は無理である。それを2年程度でできるとは思
わない。

ということで、増税をするべきであると、このコラムでは述べてい
る。日本の人口減少を止めるには、移民政策しかない。

それを日本国民が拒否している間は、GDPの減少を起こすのが普通で
それを財政政策や金融政策で維持するのがやっとである。

次の焦点は、サミットが成功したとして、衆参同時選挙を行うかど
うか、移っている。選挙事務所は、同時選挙はあるとして動き始め
たが、どうであろうか?

さあ、どうなりますか?

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首相に消費増税延期提言=自民・二階氏、19年4月まで
 自民党の二階俊博総務会長は23日、安倍晋三首相と首相官邸で
会談し、財政政策に関する提言書を手渡した。二階氏に近い同党議
員がまとめたもので、来年4月に予定される消費税率10%への引
き上げを2019年4月まで延期することが柱。二階氏は執行部で
初めて増税延期に踏み込んだ形だ。首相はこれに対し、明確な返答
はしなかった。
 提言は、世界経済の急激な冷え込みと熊本地震発生を挙げ、「大
不況と震災の『合わせ技一本』と言える状況」だと強調し、首相が
増税を延期するケースに当たるとの見解をにじませた。その上で「
秋の臨時国会で必要な法改正をすることを含め、増税延期について
早急に結論を得なければならない」と主張した。(2016/05/23-20:56)
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麻生財務相、ルー米財務長官に「消費増税を予定通り行う」
2016/5/22 12:26jcast
 麻生太郎財務相は2016年5月21日に宮城県仙台市で行われた主要7カ
国(G7)財務相・中央銀行総裁会議後の記者会見で、ジェイコブ・
ルー米財務長官との個別会談で、「来年4月に予定されている消費増
税を予定通り実施する」と伝えたことを明らかにした。
   麻生氏は19日にフランスのミシェル・サパン財務相と会談をした
後も、記者団に「(増税実施は)リーマンショックや東日本大震災
のような重大なことが起こらない限り予定通りだ」と伝えていた。
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記事 ロイター
2016年05月20日 15:20
 自民・山本氏ら議連、大規模財政出動付き増税実施提言  
[東京 20日 ロイター] - 自民党の議員連盟「アベノミクスを
成功させる会」(会長:山本幸三氏)は20日、消費税率10%へ
の引き上げについて、予定通り来年4月から実施すべきとの提言を
まとめ、安倍晋三首相に提出した。マイナス金利を活用して国債を
発行し、2016年度に15━20兆円規模の補正予算を編成。3
年間で37兆円規模の財政出動を影響緩和措置として実行するのが
望ましいとしている。
<財源にマイナス金利活用で国債発行>
この提言では、1)増税は予定通り実施し、当面10%で打ち止め
と宣言、2)16年度補正予算で10兆円の景気対策と5━10兆
円の熊本地震対策基金を設立、3)17年度10兆円、18年度7
兆円を本予算に計上、消費増税分はすべて還元する形で給付金約4
兆円を支給、4)給付金は年金生活者・低所得者・子育て世代中心
に所得再分配政策として実施し、住宅・自動車購入者に2%分還付
、5)財源はマイナス金利を活用し、原則国債発行━─などの政策
メニューを盛り込んでいる。
増税を単純に延期しても、「いずれ増税する」との観測が消費を下
押しするため、増税の実施で不透明感を払しょくするとともに「延
期と(経済効果が)同等となる財政措置が望ましい」と説明してい
る。
山本氏はマクロ政策の立場に関して安倍首相に近く、同会は2014
年に10%への消費増税を延期する提案をとりまとめた経緯がある
。今年4月6日の同会の会合で、山本氏は「消費の状況はリーマン
・ショック以来の事態」と発言し、増税延期を提言していた。
また、今月18日の会合では「先週末に延期との報道が出た。この
会はもういらないのかと思った」とあいさつ。増税延期が持論の浜
田宏一内閣官房参与(米イエール大名誉教授)を講師に招いて意見
を聞いたばかりで、増税実施の提言は与党関係者の間でも驚きをも
って受け止められている。
与党内では、増税延期論と実施論が交錯している。安倍首相周辺の
学者や一部の政府関係者の間では、消費の弱さを根拠を増税延期の
声が強かったが、一部では「大規模財政出動を伴う増税実施のほう
が、格差縮小に資する」との意見も出ていた。
(竹本能文 編集:田巻一彦)



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