5610.日銀:緩和策としてマイナス金利導入



日銀は、金融緩和策として、日銀当座預金にマイナス金利を導入し
た。今まで日銀当座預金は1%の預金金利が付いたが、準備金以外
では、0.1%の預かり金を払う必要が出たことになる。

マネーベース拡大がマネーサプライに結びつかないのは、市中銀行
が国債を日銀に売って、その資金を日銀当座預金に預けていたこと
で、マネーサプライが増加しなかった。

このため、欧州でもマイナス金利を導入していたが、とうとう対策
のネタ切れに近づき、日銀も導入したということである。

これで、銀行は企業に貸し付けるのではなく、国債を日銀に売らな
くなるだけである。

このようなことで、株価も評価が定まらず、今日は値幅が拡大した。

日銀の発表直後は、600円上昇したが、その後1万6800円ま
で200円下落になり、最後は1万7500円台で終了した。

市中銀行の貸出が増えてマネーサプライが増えれば円安になり、円
安になれば企業業績も上がるので、株価にも良い影響が出るはず。

しかし、銀行は大変なことになったということである。

収益の中心を国債や日銀当座にしている地方銀行や農林中金などは
、収益を探すことが必要になる。

日銀は、カードが増えたことになり、今後も量的緩和が継続できる
ことになる。

さあ、どうなりますか?

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記事 THE PAGE2016年01月29日 15:57
日銀マイナス金利導入決定 黒田総裁が会見
日銀の黒田総裁は29日会見し、マイナス金利を導入する新たな追加
金融緩和を発表した。黒田総裁は「量と質に金利面を加えた3つの次
元で全体として金融緩和を進める」と強調した。
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記事 ロイター2016年01月29日 15:36
 日銀追加緩和でドル/円振幅、市場の評価定まらず  
[東京 29日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニュー
ヨーク市場午後5時時点と比べ、ドル高/円安の120.55/57
円だった。午後には日銀がマイナス金利の導入を盛り込んだ追加緩
和策を発表したが、直後の市場ではその評価が定まらず、相場は大
きく上下した。
12時半過ぎに日銀がマイナス金利の導入を盛り込んだ追加緩和策
を発表すると、ドル/円は株価につれて荒い値動きとなった。
直後は日経平均株価が500円超高へと急上昇するとともに、ドル
/円も一時121.49円へと、約2円幅で急上昇した。その後、
マイナス金利による金融機関の業績へのネガティブ面が意識されて
金融株を中心に売りが強まり、日経平均株価はいったん200円超
安へと下げ転換。ドル/円も119.12円まで下押しされた。株
価が大引けにかけて一時500円超高に再び戻すと、ドル/円も
120円半ばを回復した。
市場では、日銀の決定について、にわかには市場での評価が定まら
ず、やや大きめの振幅が続く可能性があるとの声が出ていた。午後
3時時点ではひとまず120円台でやや落ち着いた動きとなったが
「黒田総裁の会見を踏まえて、欧米市場で海外勢がどういう評価を
するか見極める必要がある」(国内金融機関)との指摘も聞かれた。
朝方のドル/円は118.70─80円台で推移。日経平均の寄り
付きまでに119円近くまで強含んだが、その後はじりじり値を下
げた。きょうは実質的な五・十日にあたり、実需筋のフローが出や
すいとみられていた。仲値付近では「売り買いが交錯していた」(
国内金融機関)という。
実需筋の売買が一巡すると、株価にらみの取引となり、株価が100
円超に下げ幅を拡大した場面では118.66円まで下押しされた
。いったん下げ渋ったものの、日銀決定会合の結果発表が近づくと
、調整売りで一時118.52円まで下げた。
朝方に総務省が発表した12月の全国消費者物価指数(生鮮食品を
除く、コアCPI)は前年同月比プラス0.1%で、ロイターがま
とめた市場予想と一致した。発表直後の市場の反応は限定的だった。
ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円
午後3時現在 120.55/57 1.0910/14 131.53/57
午前9時現在 118.92/94 1.0934/38 130.04/08
NY午後5時 118.80/84 1.0940/45 129.97/01
(為替マーケットチーム)
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2016年 01月 29日 15:44 JST 
株は日銀決定受け乱高下後に急反発、円安で業績改善期待
[東京 29日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は急反発し
た。日銀のマイナス金利導入決定を受け、その効果と副作用とで見
方が交錯し後場前半は乱高下。
その後、金利差拡大による円安進行が企業業績を改善させるとの期
待感につながり、日経平均は1万7500円台を回復してきょうの
取引を終えた。
低調な国内経済指標や企業決算が重しとなり、前引け時点で前日比
88円安となっていた日経平均は後場に急騰した。日銀は28─29
日の金融政策決定会合でマイナス金利を導入する追加金融緩和を決
定。市場ではポジティブ・サプライズとして受け止められ、日経平
均の上げ幅は600円に迫った。
その後、マイナス金利導入の副作用が意識されると次第に売りが強
まり、日経平均は一時274円安となった。マイナス金利の導入が
、量的金融緩和策の足かせになりかねず効果を疑問視する声があっ
たほか、収益への悪影響が懸念され、三菱UFJ(8306.T)など銀行
株が軒並み下げに転じたことが指数の重しとなった。
もっとも「マイナス金利の導入により、国内金利が低下し金利差で
円安に振れることが国内企業業績の改善につながる」(大和証券・
上席ストラテジストの高橋卓也氏)との見方が広がると、日経平均
は再び買い直された。トヨタ(7203.T)が前日比4%を超す上昇とな
り、終値は今年1月5日以来の高値水準を回復。金融緩和の恩恵を
受けやすい不動産や証券、ノンバンクなどが大幅高となった。
東証1部の売買代金は4兆4317億円と、2015年8月25日
以来、約5カ月ぶりの高水準となった。
個別銘柄では、小糸製作所(7276.T)がストップ高となり、昨年来高
値を更新。28日発表した2016年3月期連結業績予想の上方修
正を好感した。高田重久会長兼社長の辞任を含む経営陣の一新検討
が伝わったタカタ(7312.T)や、MVジャパンによる株式公開買い付
け(TOB)が発表されたモリテックス(7714.T)なども買われた。
半面、ファナック(6954.T)が大幅安。28日、2016年3月期の
通期営業利益予想を従来比3.8%下方修正し、前年比29.5%
減の2101億円に引き下げたことが嫌気された。1銘柄で日経平
均を約94円押し下げた。業績悪化が目立ったオムロン(6645.T)や
NEC(6701.T)などは昨年来安値を更新した。
東証1部騰落数は、値上がり1721銘柄に対し、値下がりが186
銘柄、変わらずが28銘柄だった。
日経平均.N225 
 終値      17518.3 +476.85 
 寄り付き    17155.06 
 安値/高値   16767.09─17638.93 
 TOPIX.TOPX 
 終値       1432.07 +39.97 
 寄り付き     1400.73 
 安値/高値    1370.15─1435.31 
 東証出来高(万株) 412505 
 東証売買代金(億円) 44317.89 
(杉山容俊)
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日銀、劇薬の「マイナス金利」 株高へ危険な賭け
日経QUICKニュース(NQN) 編集委員 永井洋一
2016/1/29 13:28 
 景気の減速感が強まり、世界的に金融市場の動揺が続く中、日銀
がマイナス金利の導入を決めた。マイナス幅が小さければ、経済や
市場への影響は限定されそうだが、日本では経験がないため、想定
される効果と副作用を…



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