5552.欧州の失敗



ベルギーでもテロ発生の可能性があり、欧州全体でテロが起こる心
配をする事態になっているが、米国はテロの発生を未然に防いでい
るし、多くない。その原因を検討しよう。  津田より

0.経済発展には平和が必要
欧州のテロ多発やテロの可能性があることで、人は繁華街や人の集
まるところに行かなくなるし、観光客もテロの可能性があるところ
にはいかない。

ベルギーではブリュッセルのテロ警戒レベルを4段階で最高の4に
引き上げ、地下鉄の運行を終日停止し、人の移動を制限した。

仏上院では20日、パリ同時テロ後に発令した非常事態宣言を3カ
月延長する法案が可決され、成立した。仏全土では約半世紀ぶりの
非常事態下では、裁判所の令状なしの捜索や集会の禁止、人の移動
の規制が可能となり、フランス人が大切にする「自由」を制限する
措置に市民の不安も根強い。

また、「過激派の温床」と指摘されるブリュッセル西部モレンベー
ク地区で20日夜に行われた家宅捜索で「化学物質と大量の武器が
押収された」という。

日本のオウム真理教事件を思い出す。日本で起こったことが世界に
拡散するという日月神示の言葉が、ここでも実現したかのようであ
る。

死ぬよりは、移動の制限でも安全な方が良いことになり、フランス
国民もベルギー国民も「自由」の制限に従うしかない。

このため、経済的な打撃が起きて、企業の利益は落ちることになる。
経済には平和が一番重要な要素である。欧州は、パリ同時多発テロ
によって、経済で一番重要な平和を無くしたことになる。この欧州
の失敗原因をシッカリ見ておく必要がある。そして、日本は同じ失
敗をしないことである。

また、西アフリカのマリの首都バマコで20日、武装集団が高級ホ
テルを襲撃し、170人を人質にとって立てこもった。その後、治
安部隊が突入し、国連当局者によると少なくとも27人が死亡した
ほか、武装グループの2人が殺害された。

このように中東でのイスラム国、アフリカのアルカイダ、ナイジェ
リアのボコハラム、ソマリアの混乱など欧州、アフリカ、中東でテ
ロが頻発している。この地域はイスラム教徒がいる地域に限定され
ている。

このため、この地域では経済発展が阻害されている。

1.テロの原因
FP誌に「The Cold Realism of the Post-Paris War on Terror」
が載っている。

結局、イラク戦争から始まったイスラム民主化運動が失敗して、ア
サドなどの独裁者を容認して、地域を安定させる必要があることを
やっと気がついたようである。

このコラムでは、イラク戦争を反対した。その理由が中東の混乱は
、欧米の終焉を迎えて、米国の力が弱くなり、それに従って中国の
力が強くなることで、世界が安定を失うことであったが、その心配
が的中してしまった。またその後の「アラブの春」にも懐疑的であ
ったが、それもパリ同時多発テロを経て、欧米も気がついたようで
ある。

中東のイスラム教原理主義は、世界に拡散する思想的な力を持って
いる。アジアのイスラム教徒にも感染力があり、インドネシアから
イスラム国に200名以上も参加している。

中東・アフリカのイスラム教徒を多量に移民させたのが、欧州であ
る。欧州は、なぜイスラム教徒を大量に国内に入れたかというと、
植民地の人を本国で教育するためであったし、植民地民を自国民扱
いにしたからである。

このため、フランス国籍という浅黒い人や黒人が多数存在している。
昔、フランスに移民した2世、3世の子供たちである。この子供た
ちが、イスラム教に心酔している。

ということは、欧州が大国になり、イスラム教国を植民地にしたこ
とが現在の失敗を招いていることになる。

2.欧州の終焉
プロジェクト・シンジケート誌に「The Decline of the West 
Revisited」が載っている。

欧米の斜陽が再び訪れたという内容であるが、テロという不安定な
状態になり、それを克服することが難しい。イスラム教徒の移民の
子孫を排除できないし他宗教に強制できないので、テロの防止がで
きない。このため、いつテロが起こるかが、見通せないことになる。

その上、テロもハイブリット型に進化して、アルカイダ時代の単独
的なテロとは違い、イスラム国のテロは、軍事的に教練された軍人
と地元の人間が共同してテロ行為を行い、かつ、自爆することで、
地域に根ざした組織を守ることもできる。

このように進化したことで、テロの規模が大きくでき、かつ地元民
がいることでソフト・ターゲットと一番警備が手薄なところを狙う
ことで、成功率を高めることができる。

欧州には、大量のイスラム教徒がいて、それが各所に拡散している
し、難民を入れることを容認したことで、イスラム国から兵員を欧
州各地に送り込むことができる。リベラル主義の失敗である。

中東などからの難民希望者が押し寄せるギリシャでは、旅券などの
偽造が横行。危険人物を「入り口」で見分けるのは極めて難しい。
と難民登録所を担当する警察幹部、ディミトリス・アムンジアス氏
はいう。

国民のイスラム教徒が10%程度になると、監視を絞ることができ
ずに、普通の人があるときにテロリストになっている事が起きる。

この状況にフランスなど欧州各国がなっている。

それに比べると、米国のイスラム教徒は少ない。移民の多くがキリ
スト教徒の中南米からの移民であり、最近は仏教徒のアジア系の移
民が多く、米国では、少数のイスラム教徒を監視できるために、テ
ロの発生を防ぐことができるのである。また現時点では、中東の難
民を入れていない。

3.今後の政策で必要なこと
難民はかわいそうと、リベラル的な言論が優位になり、中東からの
イスラム教徒を入れることは、絶対にやめたほうが良い。それは、
日本でも大規模なテロの可能性を引き起こすことになるからだ。

イスラム教は平和の宗教であると、イスラム教にカブレた学者が、
叫んでもそれに反応しないことである。実際に起きていることは、
テロであるからである。

念の為に、アジアのイスラム教徒も入れてはいけない。インドネシ
アから介護士を入れているが、なるべく早く中止したほうが良い。

平和を壊されると、経済的な打撃が多いので、平和を壊す可能性が
ある移民はダメである。

しかし、日本の経済を活性化するためには、移民が必要である。人
口減少により、経済規模が縮小しているからで、いくら、政府が企
業に設備投資をしろと騒いでも、将来的に需要が見込めないなら、
投資をするはずがない。

このためには、人口減少を止めるためにも、移民は必要になる。

その移民は、親日非イスラム教徒しか受け入れてはいけないことに
なる。受け入れて良いのは、仏教徒とキリスト教徒、ヒンズー教徒
である。

さあ、どうなりますか?

参考資料:
The Decline of the West Revisited
http://www.project-syndicate.org/commentary/terror-in-paris-symptom-of-western-decline-by-robert-skidelsky-2015-11

The Cold Realism of the Post-Paris War on Terror
http://foreignpolicy.com/2015/11/20/syria-assad-isis-paris-russia/?utm_content=buffer2c81a&utm_medium=social&utm_source=twitter.com&utm_campaign=buffer


==============================
危険人物発見「ほぼ不可能」=旅券偽造する犯罪組織暗躍−テロ実
行犯通過のギリシャ
 【レスボス島(ギリシャ)AFP=時事】パリ同時テロの実行犯
には、シリアの旅券を持ち難民登録された人物が含まれていた。欧
州では難民を装ったテロリストの入国に懸念が強まっているが、中
東などからの難民希望者が押し寄せるギリシャでは、旅券などの偽
造が横行。危険人物を「入り口」で見分けるのは極めて難しい。
 ギリシャ沖レスボス島の難民登録所を担当する警察幹部、ディミ
トリス・アムンジアス氏は「指紋を採らずに難民を通過させる警官
は一人もいない」と強調。その一方で「データベースに登録されて
いなければ、(危険人物を見分けるのは)ほぼ不可能だ」と認めた。
 同時テロでは、競技場近くで自爆した男がシリアの旅券を持ち、
10月3日にギリシャのレロス島で難民登録されたことが分かって
いる。フランス検察当局は、難民としてギリシャを通過した実行犯
がもう1人いると述べたが、ギリシャ側は確認していない。
 また、カズヌーブ仏内相は、同時テロ首謀者とされるモロッコ系
ベルギー人のアブデルハミド・アバウド容疑者(死亡)も、ギリシ
ャを通過していた可能性があると指摘。これに対しギリシャ政府は
20日、「現時点でその証拠はない」と否定している。
 アムンジアス氏によれば、ギリシャの島に到達した難民希望者は
、登録を済ませなければ本土へ渡る船の切符を買うことができない
。だが実際には、暗躍する犯罪組織から偽造書類を入手してすり抜
けることが可能。レスボス島では18日、偽造に関与した疑いで、
パキスタン人を中心としたグループが摘発されている。
 ギリシャのある警官は、難民申請の際は「自己申告に基づいて登
録される」と指摘。「実際に通過するのが誰なのか、われわれは知
らない」と明かした。(2015/11/22-06:02)
==============================
テロ懸念強まる=首都圏で地下鉄停止−化学物質押収の情報・ベルギー
 【ブリュッセル、パリ時事】ベルギーのミシェル首相は21日記
者会見し、「武器や爆発物を持った複数の人物により、複数の場所
が狙われる事態もあり得る」と述べ、パリ同時テロと同様のテロ発
生の恐れがあることを示唆した。内務省はブリュッセルのテロ警戒
レベルを4段階で最高の4に引き上げたと発表。ブリュッセル首都
圏交通会社は地下鉄の運行を終日停止し、全ての地下鉄駅を22日
午後まで閉鎖することを決めた。
 パリ同時テロの実行犯らはベルギーに拠点を置いていた。事件後
に逃走した容疑者が犯行を組織したベルギーに潜伏している可能性
は排除できず、危機感が強まっている。ブリュッセルでは週末のサ
ッカーの試合が中止になった。また、観光名所の広場グランプラス
には軍用車両が展開。多数の警察官が巡回し、物々しい雰囲気に包
まれた。
 ラ・デルニエ・ウール紙は、「過激派の温床」と指摘されるブリ
ュッセル西部モレンベーク地区で20日夜に行われた家宅捜索で「
化学物質と大量の武器が押収された」と伝えた。公式には確認され
ていないが、事実とすれば「生物、化学兵器を使ったテロが起きる
可能性もある」(バルス仏首相)との懸念が現実味を帯びる。
 仏上院では20日、パリ同時テロ後に発令した非常事態宣言を3
カ月延長する法案が可決され、成立した。仏全土では約半世紀ぶり
の非常事態下では、裁判所の令状なしの捜索や集会の禁止、人の移
動の規制が可能となり、フランス人が大切にする「自由」を制限す
る措置に市民の不安も根強い。
 パリ警察当局は21日、パリを中心とするイルドフランス地域圏
での集会禁止措置について、国連気候変動枠組み条約第21回締約
国会議(COP21)が開幕する30日まで延長すると発表。「テ
ロとの戦い」で国民の連帯が強まっている中、自由を犠牲にしてで
も治安対策を急ぐ考えだ。
 一方、仏検察は21日、パリ郊外サンドニの集合住宅で18日に
実施した急襲作戦で拘束した8人のうち、7人を釈放したことを明
らかにした。作戦で死亡したテロ首謀者とみられるアブデルハミド
・アバウド容疑者に部屋を提供した残る1人は、拘束を続けるとい
う。(2015/11/21-23:24)
==============================
2015年 11月 21日 04:47 JST 
マリのホテル襲撃で最低27人死亡、アルカイダ系組織が犯行声明
[バマコ 20日 ロイター] - 西アフリカのマリの首都バマコで
20日、武装集団が高級ホテルを襲撃し、170人を人質にとって
立てこもった。その後、治安部隊が突入し、国連当局者によると少
なくとも27人が死亡したほか、武装グループの2人が殺害された。
この事件でアルカイダ系武装組織「アルムラビトゥン」が犯行声明
を出した。
治安関係者によると、最初の襲撃から約7時間後に事態は収束した
もようだが、政府当局によると、グループの数名がなお建物の上階
付近に立てこもり、特殊部隊に抵抗しているという。
襲撃されたのは市中心部にあるラディソン・ブル・ホテルで、英BBC
が報じた運営会社の発表によると、宿泊客140人と従業員30人
が人質になった。
治安当局筋によると、襲撃犯は10人程度で、「アラー・アクバル
(神は偉大なり)」と叫んでいたという。
治安当局筋によると、イスラム教の聖典コーランの一節を唱えた人
質は解放された。仏ルモンド紙は政府当局の話として、当初少なく
とも人質3人が殺害されたと伝えた。
フランス政府筋は、ホテル内に自国民がいたと話したほか、中国の
新華社は、中国人もホテル内にいると報じた。
マリでは、国際武装組織アルカイダ系のイスラム反政府勢力が
2012年に北部を制圧。その後、フランスの軍事介入で奪還した
が、散発的な戦闘が続いている。
==============================
対「イスラム国」で安保理決議案=テロ阻止へ手段動員を−仏
 【ニューヨーク時事】フランス政府は19日、パリ同時テロを受
け、過激派組織「イスラム国」が世界の平和と安全に「前例のない
脅威」をもたらしているとして、同組織などによるテロの阻止に向
け、あらゆる手段を講じるよう各国に訴える決議案を国連安全保障
理事会に提出した。早ければ20日にも採択される可能性がある。
 理事国全15カ国に配布された決議案は、「イスラム国」に対す
る新たな制裁や軍事行動など強制措置には言及していない。対「イ
スラム国」で政治的決意を確認するのが目的で、デラットル仏国連
大使は記者団に「安保理による明確で一致した反応が必要だ」と強
調した。
 決議案はパリのテロをはじめ、ベイルートでの自爆テロ、エジプ
ト・シナイ半島でのロシア機爆破テロなど、「イスラム国」が関与
したとされる複数のテロを「最も強い言葉で非難する」と明記。各
国にテロを防ぐための努力を倍増させるよう求めている。
(2015/11/20-09:45)



コラム目次に戻る
トップページに戻る