5551.米オバマ大統領の資質は?



ナショナルレビュー誌に「President Obama Is Just Not Interested 
in Defeating ISIS」が載っている。最後にリンク。

戦略で必要なのは、目標を絞り全力をその目標に向けて、敵以外の
国をまとめて、戦うことである。しかし、オバマ大統領は、してい
ない。まだ、ロシアの1年半後にシリアの選挙でシリアの運命を決
めるという案に反対し、ロシアとの共同でのイスラム国に対応しな
いという。

それに対して、フランスは第二次世界大戦以来、初めてロシアと軍
事協力関係を、スタートする。

また、ローマ法王まで「第三次世界大戦」と発言している。イスラ
ム国は世界との戦いをしている。イスラム国が今までと違うのは、
軍事能力、組織能力が有り、テロを軍事行動として組織化している
ので、アルカイダより強力なのである。それを同時パリ多発テロで
示した。それも世界に展開するイスラム教徒を立ち上げて、テロを
行うというのである。

アサドはシリア内部で残忍な殺害をしていたかもしれないが、世界
との戦いをする意思も能力も持っていない。このアサドとイスラム
国とどちらが世界にとって問題かは明らかである。

それをオバマはわからないようである。米国の大統領として、非常
に頼りない存在である。イスラム国を葬り、その後、イスラム原理
主義教徒の思想を変えないと、テロは止まらない。

フランスがロシアと米国の仲を取り持つことになるのを期待したい。

困難な世界の課題に、立ち向かう必要があるのである。

さあ、どうなりますか?


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2015年 11月 20日 04:29 JST 
米仏首脳、「イスラム国」打倒で協力確認=ホワイトハウス
[マニラ 19日 ロイター] - オバマ米大統領とオランド仏大統
領は19日、電話会談を行い、過激派「イスラム国」の打倒に向け
たコミットメントは揺るぎないとして、引き続き協力していく方針
を確認した。ホワイトハウスが声明で明らかにした。
両首脳は来週ホワイトハウスで行う会談で、「イスラム国」への対
応やシリア問題、テロ脅威からの国民保護などについて話し合うこ
とで一致した。
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『第二次世界大戦以来露仏共闘関係に』 
[2015年11月18日(Wed)]中東TODAY
フランスのパリで起こったテロ事件は、相当のショックと憤りをフ
ランスの官民に抱かせたようだ。その事もあってか、フランスは第
二次世界大戦以来、初めてロシアと軍事協力関係を、スタートする
ことになった。
フランスは航空母艦を東地中海に送り、そこからシリア国内の、IS(ISIL)
の重要拠点に対する、空爆を始めている。もちろん、フランスによ
る空爆は、パリで起こったテロ事件以前から、行われていたことで
あり、それ故にIS(ISIL)は、パリでのテロを実行した、と言われて
いるのだが。
このフランスとロシアとの、軍事面での協力について、識者はドゴ
ール大統領が行った、第二次世界大戦時のソビエトとの、軍事協力
に通じる、と指摘している。そして、第二次世界大戦時には、フラ
ンスとソビエトの共通の敵は、ドイツのナチであった、と述べてい
る。
つまり、今回フランスとロシアとの、軍事協力関係が、成立したと
いうことは、IS(ISIL)が現代のナチだ、ということであろうか。そ
して、IS(ISIL)の代表者であるバグダーデイは、第二のヒトラーと
いう、役割であろうか。
最近になって、日本国内外から、今回フランスのパリで起こった、
テロの後ろには、第一次世界大戦の残滓だ、という意見や、第二次
世界大戦がもたらした、マイナスのイメージが、尾を引いているか
らだ、とする意見が多く出てきている。
つまり、オスマン帝国の亡霊が、IS(ISIL)というイスラム教スンニ
ー派の、モンスターを生み出し、それが西側に挑戦しているのだと
いう説や、ヨーロッパ諸国の植民地支配の黒い記録が、影響を及ぼ
しているのだという考えだ。
これらの考えは、一見歴史を熟知した、インテリの発想のように、
思われるのだが、事実はそうではあるまい。IS(ISIL)を、誰が、何
の目的で、何故IS(ISIL)を生み出し、それを支援してきていたのか
を、考えればわかろうものだ。
IS(ISIL)をこれまで支援してきているのは、サウジアラビアであり
、カタールであり、トルコなのだ。そして、これらの国々も結局は
、ビッグ・ダデイの言うなりに、そうして来たに過ぎないのだ。
今回のパリテロ事件が起こったのは、あくまでも世界支配と経済支
配であり、その程度が酷すぎたために、ロシアとフランスが、ビッ
グ・ダデイに抵抗して、共闘関係を生み出したのではないのか。そ
うであるとすれば、世界のパワーバランスは、今後、大きく変わる
、ということであろう。
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イスラム国との戦いは第三次世界大戦か?
飯山陽2015年11月19日 11:27
ローマ法王の「第三次世界大戦」発言を受け、
「イスラム国の軍事力は結構弱いから、みんなで団結しさえすれば
第三次世界大戦なんかになりえない!だからだいじょうぶ!」
といった趣旨の見解がいわゆる有識者からだされるようになってい
ます。
はっきり言わせていただきますが、これは見当違いも甚だしい議論
です。
イスラム国の本当の怖さは、彼らが現在持っている軍事力に由来す
るわけではありません。
それは、彼らのイデオロギーに由来するものです。
昨日CNNが、「ラッカは沈黙のうちに処刑される」というラッカの活
動家グループのメンバーへのインタビューを放送しましたが、彼も
次のように言っていました。
「もしあなた方(アメリカ有志連合)がイスラム国を滅ぼしたとし
ても、イスラム国のイデオロギーを滅ぼさないままだとしたら、2
-3ヶ月、もしくは1年後には、新たなイスラム国が出現するでしょ
う。」
人類の歴史上、世界大戦はまだニ度しかおこっていません。
つまり、世界大戦なるものの普遍的定義なんてものはないわけです。
イスラム国との戦いは、過去二回の世界大戦とは概念も具体的あり
方も異なるだけで、世界全体がなんらかの意味でその戦争に巻き込
まれるという意味では、第三次世界大戦と呼びうるのかもしれませ
ん。
もちろん、日本もまたその例外ではありません。
世界が団結してイスラム国と対峙するという、その姿勢自体にはも
ちろん私も賛成です。
ただ、それだけによってイスラム国問題を根絶させるのは不可能で
す。
この認識を世界が共有することもまた、重要だと思います。

President Obama Is Just Not Interested in Defeating ISIS

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