5548.野党再編はどうできるか?



長島議員のパーティ「エンジャパン」に昨日は行った。「これが我
々の野党再編。政権奪還戦略だ」という題であり、細野さん、馬淵
さんと長島さんが討論するという。多くの報道機関の記者が押し寄
せてきた。このコラムで詳細を書こうとしたが、サンケイが詳細な
議事録を報道しているので、そちらに譲り、懇親会で桜井良子さん
と自民党の平沢さんが来ていて、平沢さんが挨拶で、長島さんは選
挙に弱いからしっかりしてと言っていた。

散髪も選挙区の理髪店を順に回って散髪してもらい、呼ばれた会合
には出ることは当たり前で、呼ばれない会合にどれだけ出るかが、
重要で、悲しみの際には、自分の財布から香典を出し、そして自ら
が葬式に行くことが重要だと挨拶していた。

しかし、医者だけは区内ではなく、都内の大病院で見てもらうほう
が良いが、あとは全て選挙区内の店で調達することである。背広も
靴も全て選挙区内で買ったと平沢さんが言う。しかし、平沢さんよ
り首相を狙う長島さんのほうが難しい。

東京21区の選挙を手伝ったが、私も選挙区の心配がない状態にし
ないと、自分のグループの候補者たちを全国的に応援に長島さんが
行けないことを心配する。

長島さんは、共和党系の米国外交問題評議会の上級メンバーとして
活躍して、日本に戻り民主党から立候補した。共和党系であるから
自民党から立候補すると思ったが、自民党は世襲主義で、親が議員
ではない長島さんは、立候補もできなかったために、民主党から出
たのである。

その後、自民党も世襲では良い人材が民主党に流れるとして、候補
を募集するようになった。

長島さんが米外交問題評議会の上級メンバーの時に桜井良子さんな
ど、多くの保守系評論家が、米国要人と会いたいがために、長島さ
んに依頼したことで、桜井良子さんも長島さんに借りがあるのだ。

しかし、その桜井良子さんも今の民主党にはガッカリであると述べ
るほど、今の民主党は、安全保障系の評論家から期待値が低い。

長島ファンも桜井良子さんほどには右ではないが、やはり今の民主
党の安全保障政策にはガッカリする。そのため、民主党内の右寄り
の議員たちは、主流派に対抗して、このような議論になるようだ。

長島さんの方針が民主党の方針になれば、十分、政権交代は可能で
ある。長島さんが首相になれば、日米同盟が強固になり、かつ金子
さんなどの官僚エコノミストが民主党内で認められれば、間違えた
経済政策もしなくなると思う。

日本の政治は、どうなりますか?


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細野・馬淵・長島対談詳報(1)「SEALDsデモの先頭に立つ
なんて論外だ」「万年野党なら共産党の“左”に出る政党はない」
(2)維新・柿沢氏が会場から細野氏に「マル」を出した!?
2015.11.16 19:14sankei
パネルディスカッションで野党再編について議論する民主党の細野
政調会長、長島元防衛副大臣、馬淵元国交相=16日午前、東京都
内のホテル
 民主党の細野豪志政調会長、馬淵澄夫元国土交通相、長島昭久元
防衛副大臣は16日、東京都内のホテルで「これがわれわれの野党
再編・政権奪還戦略だ!」と題して対談した。詳報は以下の通り。
◇
 長島氏「細野さんと前原(誠司元外相)さんが、岡田克也代表に
会って『解党』を申し入れる、という報道もあるようなので、きょ
うは記者の皆さんもたくさん来ておられます。まず、民主党の現状
をどうみるか。政権から転落して3年が過ぎましたけども、いまだ
に党勢は回復しないどころか、ますます暗転している。国民の信頼
が全く回復していない。その根本的な原因はどこにあるのか。まず
細野政調会長のほうからお話をいただきたい」

細野氏「民主党には2つ弱いところがある。1つは『安全保障を民
主党に任せていいのか』と国民の皆さんが不満を持っていらっしゃ
る。今、10人くらいの方が『うん、うん』とうなずかれましたが
、たぶんそうなんだと思うんですね。私が(政権時代に)経験をし
たことでいうなら、尖閣諸島(沖縄県石垣市)沖の中国漁船衝突事
件に直面しました。長島さんは(尖閣諸島の)国有化のときに一番
ご苦労をされました。お互いそういう経験をしてきて、やっぱり尖
閣諸島のような問題については現実的な対応をしていかなければな
らないということが、身につまされて分かっている」
「そういうわれわれの立場から言うならば、安全保障法制への対応
はどうだったのか。領域警備法案という、尖閣諸島をしっかり、海
上保安庁だけではなくて海上自衛隊も守ることができるようにする
法案を出せたのはよかったと思います。しかし一方で、朝鮮半島有
事という、まさにわが国の近くの脅威について対応できなかった。
このあたりについて、きちっと案を出すべきだったという思いがあ
りまして、それが今後の民主党のあり方にも非常に重要な影響を及
ぼすのではないかと思います。もう1つは経済ですね。経済に強い
民主党を作らない限り、政権復帰はないと思っています」

馬淵氏「私たちが歩んできた道筋をしっかり見定めなければなりま
せん。そもそもどういう政党を目指したのか? 2大政党の一翼を
担う穏健なリベラルな保守、その勢力をしっかりと形作っていくん
だということが結党の理念ではなかったか? 国際的な安全保障環
境の変化の中での、今回の安保法制への対応、はたしてこれでよか
ったか? 私たち3人は対案を示すべきだと言い続けてきました。
そして対案の準備を求めてきたわけですが、残念ながら十分な形に
はならなかった。こうしたところで、民主党がどこを向いているか
というのが国民の皆さん方から分かりにくくなってしまった。これ
が最大の要因だと思っています」

長島氏「下野した民主党がやらなければならなかったことは何か。
それはもう一度政権を奪還するために『政権準備政党』になること
だったと思っています。それが、いつのまにか『何でも反対』の単
なる批判政党に陥ってしまった。民主党のホームページをみてくだ
さい。『権力の暴走を許さない』。これ、ポリシーでも理念でも何
でもないんですよね。ただ『安倍(晋三首相)はけしからん』と言
っているだけなんです。こういう政党に政権を任していこうという
ふうには、とてもとてもならない。これはまさに万年野党のスロー
ガンですね。万年野党をやらせたら、私は、共産党の右に出る…、
いやいや、左に出る政党は日本にはないと思います」
「そんなものは全部共産党に任せてですね、われわれは、もっとど
真ん中の政策を出すべきだとずっと言ってまいりました。さきほど
お二人からも話が出ましたけども、私は、安保法制の民主党の国会
での姿勢というのは全く残念でありました。安全保障という国家の
基本問題に対してですね、院外のデモの先頭に立って叫び声をあげ
るだけ。まさに迎合するだけ。政治家にとっては最も安易な、誤っ
た道を選択したと思っています。『SEALDs(シールズ)』の
学生さんも頑張っていましたけども、しかし、あんな単純な話じゃ
ないわけです。本来、あのシールズの皆さんに対して『いやいや、
安全保障というのはこういうものなんだよ』『国際関係というのは
こういうことなんだよ』(と諭さなければならなかった)。今の(
パリ同時多発)テロを見てください。彼らが言っているような『戦
争反対!』で通用するはずがない」
「院外の声に耳を傾けて、それを国会の議論に冷静に反映させてい
くならまだしも、院外のデモの先頭に立つなんていうのは、私は論
外だと今でも思っています。そういう政党ではダメなんです。ここ
を脱却しなかったら、私は大変なことになると思っているんです。
永遠に今の民主党のままでは政権復帰は難しい。そういう民主党を
立て直していく、あるいは乗り越えていく、これが私たちの使命だ
と思っています。野党結集して、もう一度政権を担う、そういう勢
力を作っていく上で掲げるべき旗印、理念、自民党との対立軸、こ
ういったことをお二人からうかがいたいと思います」

馬淵氏「最も重要なことは、私はまずは経済だと思っています。こ
の状況ではたして、平成29年4月の消費税率10%への引き上げ
を実行していいのかということです。厳しい現下の経済状況の中で
は、これを凍結する判断を、われわれ民主党がしっかり言うべきだ
と思っています。財政のことを考えているのか、といわれるかもし
れませんが、この状況での再度の引き上げは大変な危機を招くと思
っています。安全保障においては現実的な対応をしっかりと掲げて
いく。廃案を求めるだけではなく、現実的、具体的な対応を議員立
法で提出すべきだ。このように考えています」

細野氏「民主党が掲げるべき柱は3本だと思っているんですね。ま
ず、内政は、これまで民主党が掲げてきた『共生』や『多様性』。
言葉としてひとことで言うならば『リベラリズム』でもいいんじゃ
ないかと思っています。弱い立場の人にはしっかり手を差し伸べて
いく。これは民主党のいいところなので。2つ目は安全保障ですね
。立憲主義の立場に立つのは当然です。その立場に立ちながら、現
実的な対応をしていく。3つ目が改革の旗ですね。私が入ったころ
、たぶん長島さんが入ったころも、民主党っていうと『改革政党』
というイメージがありましたよね。いつのまにか、その改革の旗が
見えにくくなっている」
「おそらく、この3つの旗であれば、きょうは(維新の党の)石関
(貴史)さんも来られているし、柿沢(未途)さんも来られていま
すけども、お二人も乗れるんじゃないかと思うんですが、どうです
かね? ありがとうございます。柿沢さんがマルを作ってくれまし
た。ですから、その旗が不鮮明なままで、内政のリベラリズムだけ
掲げても、たぶん彼らは来ることができないですね。われわれが『
ここに旗があるんだ』『ここが軸なんだ』というのを作ることがで
きれば、多くの仲間を結集できるんじゃないかというのが私の考え
です」

長島氏「3つの柱っていうのは、私は、細野さんがおっしゃった通
りだと思います。もう第三極運動はいいですよ。もう終わり! 第
二極を作りましょう。第二極を作って自民党に代わる政治の受け皿
を作るという方向に踏み出していく時期が来たのではないかと思っ
ています」

細野氏「ご報告しますと、さきほど岡田代表と会って話をしてきま
した。率直に私の考えを申し上げましたし、代表からもいろいろな
お話がありましたので、お会いをしてよかったと思います。政治家
として信頼が大事ですので、その会談の中身について皆さんにご報
告することはいたしません。それとは離れて、これから私がいくつ
か、行動していきたいと思っていることの中で1つ、紹介をしたい
と思います」
「今、気になっているのは、民主党と共産党との関係なんです。国
際的にみると、共産主義を掲げる政党がこれだけの議席を持ってい
る国っていうのは、先進国では極めて珍しい。われわれが政権準備
政党として歩むのであれば、共産党と民主党が組むという選択は明
確にないということは申し上げなければならないと。もちろん岡田
代表も『連立政権を組むというようなことは考えていない』と明確
におっしゃっていますので、そこは全く一緒なんですが、さまざま
な協力も含めて、いろんなことが言われている中で、そこはしっか
りと、特に安保の問題については一線を引いていくということが、
まず私の最初にやれることではないかと思います。安倍政権がどん
どん右に行くからわれわれは左に行く、ということではなくて、わ
れわれの立ち位置は真ん中なんだ、と。ここは揺らがないんだとい
う立ち位置を確立することによって、よりどころになるような固ま
りをこれから作っていくのがわれわれの大きな役割ではないかと思
います」

馬淵氏「2大政党を目指すのであれば、野党を結集しなければなら
ない。バラバラにしたのはわれわれ民主党です。生活の党の小沢(
一郎)さんたち、あるいは維新に行かれた、みんなの党に行かれた
方々、党内でバラバラにしてしまったのはわれわれ民主党なんです。
われわれに責任があります。しかし、野党結集というのはなかなか
難しい。なぜならば、内部分裂をして他党ができるわけですから、
愛憎あいまって近親憎悪に近い感情が芽生えかねないんですね。『
政策で一致する』。これは話としてはきれいでいいですよ。でも簡
単ではない」
「ならば何か? 選挙なんですね。選挙を1つのキーポイントにし
て、その選挙に向けてどのような結集を図るかということを考えな
ければなりません。共産党とは一緒にできません。理念も全く違う
。政権構想も全く違う。『選挙協力』という言葉は私は使ってはい
かんと思っています。水面下の選挙調整、これはギリギリあるかも
しれません。お互いに立てないという阿吽(あうん)の呼吸です。
しかしそれ以上のものはないです。踏み込んで協力などという形で
やってはならない。今日はマスコミがいらっしゃるのであまり言い
ませんが、細野さんの名前も出て『解党』という言葉が踊っていま
すけども、私は、『選択肢の中で技術的にそのような方法がある』
ということを言われたのであって、あくまでも野党結集ということ
を考えておられるんだろうなと受け止めています」

長島氏「私は手始めに、民主党という枠にこだわらない、超党派の
志のある政治家の皆さんと、本気で政権奪還するための政策、理念
、戦略、これを考えていく、議論していく固まりを勉強会という形
で作っていきたい。このように思っています。安倍政権の終わる平
成30年に照準を合わせて、もう一度、志のある野党の皆さんと再
結集をはかっていく。その中核として、細野さんと馬淵さんと私も
全力を尽くしてまいりたいと思っています」




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