5504.排ガスでのデンソーvsボッシュ



ディーゼルのクリーン化、排気ガス対策ができるエンジンを開発し
たのは、デンソーである。

そして、1995年にディーゼル用電子制御噴射システム「コモンレー
ルシステム」を世界で初めて商用車向けに商品化したのである。

しかし、トヨタは、ディーゼルの乗用車は作らないというので、商
用車では面白くないと、この一部の技術者たちは、デンソーを退職
してボッシュに転職した。

このため、今もボッシュのコモンレール開発拠点は日本にある。

よって、コモンレール方式のディーゼンエンジン・システムは、こ
の2社で独占している。どちらが優秀かというと、今までは断然、
ボッシュである。日本の技術者がいたからである。

このコモンレールシステム、ディーゼルでの高圧力噴射は、燃費が
良いが、問題なのがNOx(窒素酸化物)が大量にできることで、それ
に比べてPMとCO2は少ない。

今までの排ガス規制は、CO2やPMが問題であり、NOXがそれほど問題
視されなかった。しかし、日本や米国はNOXに対しても極めて厳しい
基準であり、このNOX除去が必要になっていた。

このNOXを触媒で除去する方式が2つあり、NOx吸蔵還元触媒方式と
尿素SCR方式である。

尿素SCR方式は、尿素とNOxの化学反応により、NOxを無害な窒素と酸
素と二酸化炭素に還元する。尿素水切れを起こすとエンジンの再始
動ができなくなるなどの問題も多い。小型乗用車には設置できない
ようである。

NOx吸蔵還元触媒方式は温度依存性が高く、触媒を十分に働かせるた
めには、生の燃料をわざと排気管に流して燃焼させ、触媒を加温し
なくてはならない。ところが、触媒の加熱は加速の瞬間に一気に行
うのは難しい。

このため、デンソーは、燃料ポンプからインジェクターに送られる
燃料のうち、一部が燃焼室に噴射されずに触媒の潤滑などに使用さ
れたのちに、燃料タンクに戻されるという同システムの弱点を大幅
に改良した製品を出している。

よって、このデンソーのシステムを利用している車は、ボッシュの
システムより規制クリアが簡単である。

もう1つが、マツダの燃焼流体を考えた高圧燃焼システムでもクリ
アできるが、こちらは、急加速時に圧縮率を下げて、一部燃料を触
媒に送り必要があり、加速性能に若干見劣りがすることになる。

しかし、マツダのエンジン、デンソーのコモンレールシステムを使
っている車は、規制クリアできるはずである。

ボッシュからNOXの除去に対しての対応したシステムの話はない。

これは完全にボッシュが黒である可能性が高いように思うがどうで
あろうか?

さあ、どうなりますか?


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デンソーが2500barの新製品を発売でクリーンディーゼルを支える
「デンソーvsボッシュ」のコモンレール開発対決が激化!?
2013/07/11 16:03 by 塚田勝弘
http://clicccar.com/2013/07/11/224549/
1995年にディーゼル用電子制御噴射システム「コモンレールシステ
ム」を世界で初めて商用車向けに商品化したのはデンソーです。1997
年に他社に先駆けて乗用車用を導入したのはドイツのロバート・ボ
ッシュ社で、欧州車を中心としたクリーンディーゼル車を支えてい
ます。
世界シェアで約50%を握るのは後発のボッシュ、デンソーは約15%
といわれています。ちなみに、某欧州自動車メーカーは「環境技術
はボッシュに任せておけばOK」といわんばかりの信頼ぶりの高さと
もいわれています。
今回、デンソーが発表こぎ着けた2500気圧(bar)のコモンレールは
、燃料ポンプからインジェクターに送られる燃料のうち、一部が燃
焼室に噴射されずにシステム構成部品の潤滑などに使用されたのち
に、燃料タンクに戻されるという同システムの弱点を大幅に改良し
ています。
インジェクター、燃料ポンプ、コモンレール(蓄圧室)の構造を改
良することで、燃料タンクに戻されていた燃料を従来よりも約9割も
削減! これにより燃料ポンプの負荷を大きく低減しています。

さらに、部品の構造や材料を見直すことで高圧化を実現し、噴射す
る燃料を微粒子化することで、着火性と燃焼状態が改善され、燃費
向上と排ガスの浄化に寄与するのが自慢。2500気圧の実用化で燃費
を最大3%向上し、PM(粒子状物質)を最大50%、NOx(窒素酸化物
)を最大8%削減することができるそうです。

今回の2500気圧コモンレールシステムは、乗用車や商用車などのク
ルマだけでなく、農建機などの分野にも展開することで、ボッシュ
を追撃し、シェア拡大の切り札として期待されています。さらに、
今後は3000気圧コモンレールシステムの製品化を2020年までに目指
すとのことから王者ボッシュに迫りたい構えです。

迎えるボッシュも2500barのピエゾバルブ式を高級車向けに、2000b
arを普及価格帯モデルに搭載予定で、3000barも開発中。「EURO6」
やアメリカの「Tier2Bin5」など年々厳しくなる排ガス規制に対する
技術革新が止むことはありません。
(塚田勝弘)
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“ディーゼルショック” VW不正の手口は? 日本には追い風になる
のか?
THE PAGE2015年09月25日 09:35
 独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)が米国でディーゼルエン
ジン車の排ガス規制を不正に逃れていた問題が広がりを見せていま
す。VWは欧州でも同様の不正を行っていたとドイツの運輸相が明か
しました。
 また、独BMWのディーゼル車の排ガスから基準値超の窒素酸化物
(NOx)が検出されたと報じられたほか、欧米の報道によると、米環
境保護局(EPA)は、独BMWや独ダイムラー、米ゼネラル・モーター
ズ(GM)などについても、調査に乗り出す方針を固めたといい、自
動車業界全体に波及する可能性が出てきました。
 今回のVWの不正問題は、どのような手法で行なわれたのか。また
、この問題はどこまで波及し、日本メーカーにとっては追い風とな
り得るのか。モータージャーナリストの池田直渡氏に寄稿してもら
いました。
■身代わり受験
 フォルクスワーゲンは不正を行った。それは間違いない。ただし
、その糾弾は漠然とし過ぎており、却って本質が見えなくなってい
る感じがする。
 ひとまずは、フォルクスワーゲンがやったことの何が悪くて、何
が悪いとは言えないのか、そのあたりを整理してみたい。ただし、
現在も刻々と状況が変わり、続々と新たな情報が寄せられる状況な
ので、残念ながら現時点でわかっている情報をベースに順当な考察
をしたものにならざるを得ないことはご理解いただきたい。
 不正が発覚したのはフォルクスワーゲンのEA189型のディーゼル・
エンジンで、欧州のひとつ前の排ガス規制「ユーロ5」の適合エンジ
ンだ。フォルクスワーゲンのアナウンスが「一部車種」を強調する
のは最新の「ユーロ6」対応のエンジンでは不正をやっていないとし
ているからだ。
 フォルクスワーゲンがやったことを一言で言えば「身代わり受験
」だ。現在世界各国の排ガステストでは、予め運転パターンが決め
られている。フォルクスワーゲンは米環境保護庁(EPA)が行う排ガ
ス試験の際、その運転パターンを検出すると、即座に試験対策用の
専用プログラムに制御を切り替え、動力性能を犠牲にして優良な試
験結果を示すようにセットされている。つまり、普通の運転モード
では使わない特殊なテスト専用プログラムに身代わり受験させて不
正な結果を出していたのである。明らかな反社会行為で許されるべ
きものではない。
 一方で「テストモード以外では毒ガスを出し放題だったのがけし
からん」という論調を多数見かけるが、これは的外れだ。例えるな
ら「受験科目以外の勉強をちゃんとしないとはけしからん」という
話である。普通の大学を受験するのに、受験を控えてわざわざ受験
科目以外の美術や音楽を勉強をする受験生がいないように、各国が
定めた試験モード以外の運転モードにまで完璧を期している自動車
メーカーは世界中に一社もない。
 例えば最高速で延々巡行するような時まで排ガスをキレイにしよ
うと思えば、コストが高騰して、競争に勝てなくなる。ここを誤る
と全ての自動車メーカーがクロになってしまう。要は、路上走行時
に試験と同じ制御が行われているならそれは不正ではないというこ
とだ。
 こうした「非受験科目」の運転で有害ガスの排出数値が悪化する
のは、30年以上前から当たり前に行われてきたことだ。もちろんモ
ラルとしてどうかと言われれば正しいとは言えないが、そのために
価格や動力性能で他社に負けるクルマを作っても、誰も買ってくれ
ないのだから構造的に仕方がない。だからこそ各国政府は、排気ガ
スの基準を徐々に引き上げ、試験問題を難しくしてきたのだ。現在
の規制値が十分かどうかについては議論の余地があるだろうが、そ
れは今回の件とまた別の話である。
■欧州と北米の規制の差
 さて、フォルクスワーゲンは何故このような反社会行動に及んだ
のだろうか?
 先に触れた様に、世界各国では、それぞれ独自の排気ガス規制が
ある。米国と日本はその規制値が近い。そもそも米国の規制を参考
にして作られたから当然だ。両国で最も重視してきたのは光化学ス
モッグの原因となる窒素酸化物(NOx)だ。次に炭化水素(HC)と一
酸化炭素(CO)で、二酸化炭素(CO2)と粒状物質(PM)について顧
みられるようになったのはこの十年少々のことである。
 翻って、欧州ではこうした毒性ガスの問題より、環境課税がかけ
られるCO2排出量とPMが主題となっていた。毒性ガスについては日米
と比較すれば相当に緩く、欧州のそれが日米と同等レベルの規制に
なったのは2014年のユーロ6規制が始まってからだ。
 このユーロ6規制は2014年9月以降の発売モデルに課せられたが、
すでに販売されているモデルについては2015年の9月まで移行措置が
とられたのである。クルマのエンジンはそう簡単に新型に積み替え
られないから、モデルチェンジが済んでいないクルマはひとつ前の
ユーロ5規制適合のまま売らなくてはならない。
 この新規制は事前にアナウンスされていたので、間も無く新型に
変わることがわかっていてわざわざ現行モデルを買う消費者はいな
い。しかしフォルクスワーゲンはトヨタとの販売台数一騎打ちの最
中だ。「端境期だから仕方ない」と販売の鈍化を眺めていられる状
況ではない。当然この間の販売をどうするのかが重大な問題になっ
た。
 そこでフォルクスワーゲンは北米に白羽の矢を立てることになる
。北米は速度規制が厳しく、ゆっくり定速で巡行する使い方が多い
ので、本来ディーゼルに向いているマーケットだ。なのに、ディー
ゼルが普及していない。売り込み先として大きな期待ができるのだ。
■ごまかしの手口
 そこで問題になるのが前述の米EPAの規制「Tier2 Bin5」だ。緩い
ユーロ5規制適合のエンジンではこの規制を通らない。Tier2 Bin5の
テストモードを詳細に見ると、特に苦しいのは市街地でのんびり走
っている時の急加速を想定したテストだ。ディーゼルの排気ガス温
度は低く、ターボでエネルギーを吸収されるとこの温度はさらに下
がる。市街地を高いギヤで巡行している時は燃料をあまり燃やさな
いので排気ガス温度は低い。
 具合の悪いことに触媒は化学反応を促進する装置なので、温度依
存性が高い性質がある。そのため巡行から急加速する際には、触媒
の温度が下がってしまっているため十分に作動しない。その結果NOx
がどっと出て規制に抵触してしまうのだ。だからこの時にエンジン
制御を特別なプログラムに変える。燃料の噴射量や噴射タイミング
を変え、併せて後処理浄化装置をフル稼働させる。
 この後処理装置には2種類あり、ひとつは近年普及しだした排気ガ
スに尿素を噴霧する尿素SCR方式だ。尿素とNOxの化学反応により、
NOxを無害な窒素と酸素と二酸化炭素に還元する。温度依存性はある
が、そういう条件だけなら尿素を余分に吹くことである程度の効果
が見込める。
 しかし旧来型のもうひとつのタイプ、NOx吸蔵還元触媒方式が問題
で、こちらは温度依存性がより高い。触媒を十分に働かせるために
は、生の燃料をわざと排気管に流して燃焼させ、触媒を加温しなく
てはならない。ところが、触媒の加熱は加速の瞬間に一気に行うの
は難しい。フォルクスワーゲンの場合この2種の後処理装置を車種に
よって単独で、あるいは両方備えていた。
 詳細は未発表なので、ここからは想像だが、EPAのテストモードで
はいつ急加速するか予めタイムチャートでわかっているのだから、
加速前の巡行中から余分に燃料を吹く制御を行って触媒を加熱して
いたのではないかと筆者は考えている。もしそうだとすれば、急加
速をいつ行うかがわからない現実の路上では不可能な制御だ。テス
トのタイムチャートを仕込んだ特殊プログラムに頼らなければなら
ない理由の説明がつく。
■VWだけの問題なのか
 さて、気になるのがこの問題がどこまで拡大するかだ。北米とカ
ナダは完全にアウトだ。しかし欧州ではユーロ5の規制には準拠して
いるので、常識的に考えると問題にはならないだろう。問題の本質
は欧州と北米の排ガス規制のギャップを無理やり乗り越えようとし
たことにあるのだ。
 と、ここまで書いたところで信じられない続報が入った。報道に
よれば、フォルクスワーゲンがドイツでも同様の不正を行っていた
ことをドイツの運輸相が明らかにしたのだ。言葉を失う。まだニュ
ースは速報レベルなので、詳細はわからない。
 しかしこれが事実なら話は変わってくる。ドイツで不正を働かな
ければならないとすれば、ユーロ6規制だろう。いくらなんでも緩い
ユーロ5をクリアできなかったとは考えにくい。ということはユーロ
5規制適合車で北米のTier2 Bin5をごまかすために使った手口を、欧
州内でも行って、ユーロ6適合を不正に取得していたことになる。
 前述の様にユーロ6規制の施行は昨年からで、とりあえず新型車の
みが対象。継続販売車に関しては2015年9月まで許されているため北
米より対象となる期間は限られるはずだが、いかんせん母数が多い
。欧州ではディーゼルは非常にポピュラーなのだ。
 地域的には、カナダを含む北米と日本。欧州と欧州基準に準拠し
た中国。南米やロシア、インド、ASEAN、アフリカの基準までは分か
らないが、限りなくどこでもアウトになるだろう。事実上の全世界
リコールだが、最新の排ガス規制の適合は部品の交換や後付けで簡
単にできるものではない。各国省庁から緩和措置が得られず、厳格
な処分を下されたらクルマを丸ごと新車に交換する以外に手がなく
なるはずだ。しかもそのために本当にユーロ6に適合するエンジンを
作らなくてはならない。もはやブランド・イメージの失墜がどうの
という話ではなく、債務超過の危機だ。
 さて、この問題は果たしてフォルクスワーゲン固有の問題なのだ
ろうか? フォルクスワーゲンの制御プログラムを作っているのはド
イツのメガサプライヤー、ボッシュだ。もちろんボッシュが単独で
できることではない。フォルクスワーゲンのオーダーか、協議があ
ってこうした不正プログラムを作成したはずで、その共犯責任がど
うなのかは司法の範疇で、誰の何の証言も聞いていない筆者が書く
と完全な予断になってしまう。これについては推移を見守りたい。
 フォルクスワーゲンとボッシュがそういう“抜け穴”を使ってい
たことは、ボッシュをサプライヤーとして使う他メーカーも知って
いた可能性は高い。「何故フォルクスワーゲンはユーロ5規制のクル
マを北米で売れるのか?」「何故フォルクスワーゲンのクルマはユ
ーロ6をクリアしながらあれだけの出力が出ているのか?」と問い詰
められれば、言い訳のしようはないからだ。
 そこで他メーカーが、裏プログラムのカラクリを聞いた時に、ど
ういう判断を下したのかが重大な問題だ。すでに外紙の一部はBMWも
欧州規制に対して同様の不正があった可能性について記事にし始め
ている。いまのところBMWはこれを否定しているが、今後どうなるの
かはまだ分からない。一歩間違えば、ボッシュにシステムを発注し
ている欧州メーカー各社が芋づる式に連座する可能性があるのだ。
 もうひとつ日本のメーカーは大丈夫なのだろうか? 実はディーゼ
ルエンジンに関しては諸般の事情で日本のメーカーは出遅れた。結
果的に近年の国産ディーゼルは規制強化後のユーロ6と日本の厳しい
規制を視野に入れて開発されている。特に日本では国交省や都によ
る抜き取り検査が行われているため、不正をすれば早期に摘発され
る。過去にいすゞが摘発されたことがあり、リスクが高いことはよ
くわかっているはずなのだ。
 最新の排ガス規制に準拠するためには従来の高圧縮比のディーゼ
ルでは難しいため、低圧縮にする手法が取られている。圧縮比を下
げるとNOxの発生は抑制されるからだ。一例として、最近ディーゼル
に力を入れているマツダなどは、圧縮比をディーゼルの常識では考
えられないほど下げている。当然、欧州勢に比べてパワーでは不利
になるが、それでも圧縮比を落としたのだ。
 もはや何を信じたらいいのかは分からないので絶対とは言わない
が、順当に考えられる限り、ここまでやって規制に引っかかるとは
考えにくい。マツダのディーゼルシステムは日本のデンソー製だ。
長年にわたって日米の厳しい排ガス規制を潜り抜けてきた会社だけ
に、正攻法でクリアできていると考えていいと思う。ちなみにデン
ソーのシステムを使うのは他に、トヨタやボルボ、ジャガー・ラン
ドローバーなどだ。
■ディーゼルはもうダメなのか
 そもそも論で言うと、ディーゼルエンジンはガソリンエンジンと
比べて排ガスのクリーンさにおいて10年は遅れている。それでも将
来的な石油不足などに鑑みれば、燃料の雑食性が高く、燃えるもの
なら何でも燃料にできるディーゼルは将来的な選択肢のひとつとし
て大事な内燃機関だ。エタノールなどの植物由来燃料などにも対応
できるからだ。直近にそれが実用化される可能性は高いとは言えな
いが、将来技術としては重要なシステムなのだ。
 さて、最後に世界経済に及ぼす影響について、可能性を付記して
おく。欧州経済の大黒柱であるフォルクスワーゲンの今回の事件は
、EUの金融センターたるドイツの足元を確実に揺るがすだろう。ま
してやドイツの他メーカー数社がボッシュもろとも連座したら、EU
経済全体に多大な混乱をもたらすことが懸念される。
 特にここ数年、フォルクスワーゲンは中国マーケットで多くの利
益を稼ぎ出してきたが、もはやカウントダウン状態にある中国バブ
ル崩壊でも打撃を受けるのは必至だ。そのショックだけでも甚大だ
と思われてきたところに今回のディーゼルショックである。もはや
何が起こっても不思議はない。
 世界経済の枢軸プレイヤーである中国とEUが揃って大やけどをす
るようなことがあれば、世界恐慌につながりかねない。上手くハン
ドリングしないと大変なことになる。反面、経済的混乱が限定的に
済み、かつ状況を日米が上手く捌けば、両国の経済にとって大きな
ジャンプアップのチャンスでもある。どちらに転ぶかはまだわから
ないが、世界経済にとって大きな転機となるだろうことはほぼ間違
いない。
(池田直渡・モータージャーナル)





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