5500.今後の世界経済はどうなるのか?



全ては、中国の景気がどうなるかで変わる。中国経済はどんどん悪
くなっている。これを右翼の連中は喜んでいるが、大間違いで世界
の景気が悪くなり、引いては日本の景気も悪くなる。

広瀬氏によると、リーマンショック前、世界のの借金総額は142
兆ドルであったのが、現在199兆ドルと増えている。増えている
のは、政府と企業で、減っているのが金融機関と家計である。

このため、ソブリン・リスクが注目されてきている。主要国のGDPに
対する借金比率では、ダントツ日本で517%とGDPの5倍も借金を
している。次がスペインで401%である。

リスクオフに向かう投資家と格付け会社は、日本の借金の多さを問
題視して、国債保有率の大きな日本の銀行の格付けを下げている。

中国経済は最悪であると、何が起きるのか?
それは、人民元の切り下げである。資金流出が起きるが輸出量の確
保にいつか動くはず。そして、円が相対的に高くなることを意味す
る。

中国は世界最大の貿易量であり、この減少は、資源国や新興国、途
上国などに多大な影響を与える。それが先進諸国にも影響するため
に、イエレンFRB議長も利上げを見送ったのである。

景気が悪くなれば、当然、株価もグレードダウンすることになるが
、米国経済が復活してきているので、それが順調に拡大すると、あ
る時点で影響は軽減されることになる。

国債が問題視されて、日本は金融機関を守る必要が出てくるかもし
れない。金融機関の国債を日銀が買い上げて、金融機関の資金を開
放して海外の優良案件に貸し出すことである。これをやっている三
菱東京UFJ銀行の格付けは下げなかった。これは他の銀行も三菱と同
様な資金運用をしろという欧米からのお達しである。

もう1つが、国債の発行を抑えて、財政健全化することである。こ
のためには、消費税10%にするしかない。それと、所得税の増税
、資産税の創設などと、格差是正のために所得配分調整を考えるし
かない。

法人税は低くしても、役員の報酬には税金を掛けるべきである。
雇用数などで法人税を変化させるなどの処置も必要かも知れない。

さあ、どうなりますか?

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米金利据え置き、一種の「リスクマネジメント」=アトランタ連銀
総裁
2015年 09月 22日 04:14 JST
[アトランタ 21日 ロイター] - 米アトランタ地区連銀のロッ
クハート総裁は21日、連邦準備理事会(FRB)が前週の会合で
金利据え置きを決めたことについて、このところの金融市場の動揺
が米経済の重しにならないようにするための一種の「リスクマネジ
メント」だったとの考えを示した。
同総裁は、金融市場そのものではなく、ボラティリティーが高い状
態がより根源的な問題により引き起こされている「症状」である可
能性があることが懸念材料となっていたと説明。
過去1カ月間で「国内経済に対するリスクは若干高まった」としな
たらも、こうした動きが経済に対し実際にショックを与える要因に
なるか、市場の単なる神経質な一過性の動きなのか判断するには時
期尚早とし、金利据え置きの決定は慎重さの表れだったと述べた。
ただ、年内に利上げが実施されるとの見方は変えていないとし、今
後の連邦公開市場委員会(FOMC)ではこうした考えに沿って投
票すると表明。米経済は雇用の面で利上げを正当化するほどに適切
な進展を見せたとし、インフレは低迷しているものの「初めの一歩
を踏み出すに十分に安心感を得ている」と述べた。
その一方で、FRBが利上げを待ち過ぎることのリスクはそれほど
増大していないと指摘。世界経済の先行き不透明性により米経済が
阻害されることがないと明確になる時点まで利上げを待つことが懸
命な選択になると考えている理由の1つとなっていると述べた。
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世界経済や金融市場の影響、米FRB内で見解の相違が浮き彫り
2015年 09月 21日 14:51 JST
[ナッシュビル(米テネシー州)/アーモンク(米ニューヨーク州
) 19日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は先週の連
邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを見送ったが、海外経済の
問題がどの程度米経済に悪影響を及ぼすかについて、FRB内で見
解が大きく分かれていることが19日の当局者発言で裏付けられた。
FOMCは弱い世界経済、金融市場の動揺、米国の低インフレなど
を理由に状況を見極めることが適切として金利を据え置いた。
これについてセントルイス地区連銀のブラード総裁は19日、投票
権があれば反対していたと言明し、最近の金融市場の混乱に重点を
置き過ぎることに懸念を示した。
総裁は講演原稿で「金融市場は上げたり下げたりするものだ。時に
は急激な動きもあるが、金融政策はより安定的でなければならない
」と指摘。政策金利をゼロ近辺に維持すべき理由をFRBは十分に
説明していないと主張した。
経済は完全雇用に近い状態にあり、インフレ率はほぼ確実に上昇す
るとの見方を示した。
FOMCの決定に唯一反対票を投じたリッチモンド地区連銀のラッ
カー総裁は声明を発表し「引き続き消費は強い伸びを示し、労働市
場は引き締まっている。こうした経済状況の下では現在の低金利は
適切でない公算が大きい」と指摘した。
サンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁は利上げ見送りの決
定について「(経済には)相反するシグナルが見られ、私としては
ぎりぎりの判断だった。米経済は勢いが増しているが、その一方で
世界経済の動向は目標の完全な達成に対して下振れリスクをもたら
す」と説明した。
原油価格の下落や他の外部要因による「物価押し下げ」圧力は弱ま
り米経済は拡大が続くため、依然として年内に利上げが行われると
予想していると述べた。
10月の利上げの可能性に関する記者団の質問に対して、海外経済
の動向と米国への影響についてより明確になることを期待し、米経
済の回復が進むかにも注視していると語った。利上げ時期は10月
と12月のどちらが適切かは明言しなかった。
同総裁は今年のFOMCで投票権を有している。
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イエレン議長に、世界はもっと感謝しろ!
広瀬隆雄2015年09月19日 23:18
(世界は女で持っている…)
そういうコトを、最近ほど実感したことはありません。
危機に際して、ちゃんとリーダーシップを発揮しているのは女ばか
り。
一例として難民を受け入れるというガッツある決断を下したのはメ
ルケル首相であり、あらゆる意味で、彼女でなければ到底できなか
ったことだと思います。
また中国経済の減速で、世界のマーケットは暴落の危機に瀕してい
るのですが、そこでFRBのルールブックを放り出し、「利上げしませ
ん」というガッツある決断を下したのはイエレン議長です。
ウスノロな投資家は、「ほらみろ、利上げ見送りでマーケットが下
がったじゃないか。やっぱり市場は嫌気している」とかアホなコメ
ントをしているけれど、もし先週FRBが利上げしていたら、この程度
の下げでは済まなかったということに、なぜ頭が回らないのかねぇ(笑)
イエレン議長の「なりふり構わない」ぶりは、記者会見に如実に表
れていました。なぜなら、彼女は「世界の経済が……」という言葉
を10回繰り返したし、「中国経済が……」ということは16回も言及
したのです。もし火星人がこの記者会見を盗聴していたとすれば、
あれはてっきり中国の中央銀行の記者会見だと思ったでしょうね。
FRBが米国議会に対して負っている使命とは、アメリカ国内における
雇用の最大化とインフレ率を2%前後に安定させることの二つだけで
す。世界がどうなろうと、それは本来、FRBの関知することでは無い
のです。それを敢えて無視し、イエレン議長は世界のために立ち上
がった。僕が「ルールブックを放り出して、頑張った」と言ってい
るのは、そのため。
先週のFOMCミーティングに関する細かいポイントについては、マネ
ックス証券の臨時セミナーで詳しく解説したので、その動画を見て
ください。
今後の展開ですが、米国株は8月につけたザラバの安値を試しに行く
展開になると思います。これは前から言っていることです。
今回、その安値を下回るかもしれないし、それより上の位置で止ま
るかもしれない。そこらへんの細かい事は、僕にはわかりません。
でも、ゲロ吐きたくなるような怖い場面は、まだこれからだという
こと。
今は、まだ大部分のキャッシュを温存し、オシッコちびりそうな怖
い日だけを選んで、ちょっとだけ出動すること。
日本株は、僕の専門じゃないけど、アウトだと思います。まずチャ
ートが他国市場より汚い。
上に紹介した動画の中でも解説したけど、いまだに「ドル高・円安
」が世界の基調だと思っている人が居るなら、それは考えを改めた
方がいいです。イエレン議長は、そういうコトは一切、言っていな
い(笑)
いま、これ以上円安にならない、わけわかんないガバナンスの緩い
大型IPOが相場の地合い無視で強行されようとしている、しかも世界
は政府の借金の膨張という問題に対して、うさんくさい目を向けつ
つある……そういう環境で、なぜ日本株に強気になれるのですかね?
世界の中央銀行が、じゃぶじゃぶに緩和から脱却できない……その
ジレンマに苦しんでいるからこそ、コガネムシたちが蠢動しておる
わけです。
今週末から、デンバー・ゴールド・フォーラムだ。盛り上がるぜ、
今年は。www





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